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第11話 お誘い

夕食を終えた私は応接室へと連れてこられていた。さっきの自分の発言を後悔しても時すでに遅し。

父と兄が正面に座り、私の隣には母が座った。何を聞かれるのかとヒヤヒヤしていた。父が口を開く。

「さて。順番に聞こう。リアナはこの間、王宮で開かれた舞踏会に参加した。それで?なぜ殿下と?」


もう黙っても仕方がないと思った私は渋々話す。

「私は途中で帰ろうとしたのですけれど」

「帰ろうとした!?」

「そしたら、廊下を歩いている時に騎士の方に呼び止められて、応接室へ連れていかれ、待っていたら皇太子殿下が現れました」

「ほう」

「そしたらいきなり婚約を申し込まれて、断ったという訳です」


いきなり部屋が沈黙に覆われる。目の前の兄は大きいため息をついている。

「なんで断ったの?リアナ」

「婚約して、皇太子妃にでもなれば自由が無くなってしまうからです!私は自由に冒険したいので。それに堅苦しいのは嫌ですし」

「この話を学園の令嬢達が聞いたら倒れてしまうだろうね」


父が咳払いをする。

「まだ終わっていない。殿下はその後にいらっしゃったと聞いている。まさかそれもリアナに会う為ということなのか?」

「多分......??」


その日の話し合い(質問攻め)が終わる頃には私はヘトヘトになった。


───

そんなある日。私は部屋で読書をしていた。そこへ

「お嬢様。王宮からお手紙が届いております」

「また......??」


差出人はもちろんレオンハルト。中身を見てみると、それは王宮へ招待したいという誘いの手紙だった。ここまではまだいい。しかし、その下に

『返事がなければ迎えに行く』

(脅し......??)

あたかも私が最初から行くのを拒否しようとしていることを全て見抜いた上での文章だった。

(全部お見通しって訳ね......流石に殿下が自ら出向けば噂になりかねない......前回はお忍び用の馬車だったからよかったけれど今回は皇族の紋章入りの馬車で来られでもしたら厄介ね)


レオンハルトのことを考えた結果、これは素直に行くべきだろうという結論になった。もちろん行きたくはない。

私が手紙をじっと見ながら考えている様子をみたメアリは

「きっと殿下はお嬢様が来て下さるのを楽しみにしていらっしゃると思いますよ」

「そんなわけないわ。きっと本の話をしたいだけ」


───

王宮に着いた私は殿下の側近らしき人に案内された。

(帰りたい......)


そう思ってしまうのも仕方がないと思う。

王宮は自分の屋敷と比べ物にならないくらい大きくて、豪華だ。あまり華美なものを好まない私にとっては居心地が悪くて仕方がなかった。

それに、人が多いせいでずっと誰かに監視されてるようで落ち着くこともできない。

「殿下はこちらでお待ちです」

「失礼します」


部屋に入ると。レオンハルトは本を読んでいたが、私の姿を見ると本を置いて近づいてきてくれた。

「来たな」

「来ましたよ......あんな脅しも同然な手紙を送られたら行くしかないじゃないですか」

「脅し?俺は別に脅そうとは思っていなかったが」

「それはそれで問題です!!」

「とりあえず座れ。話を聞く」


レオンハルトに言われた通りにソファに座る。ふかふかで横になって寝れそうなくらい広い。

(このソファ、ぜひ秘密基地にも欲しい......)

「またろくでもないことを考えている表情だな」

「ろくでもないとはなんですか!!」

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