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首吊り死体が呪う村、痣のスミレの狂い咲き  作者: 藤野
第四章 隠された過去
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御神体は何か

 千愛姉さんは最後にそう言うと、小走りで結愛姉さんの所へ行ってしまった。

 千愛姉さんが言いたかったのは、誰かが殺人をしているかもしれないと言うことだろう。

 可能性があるとすれば竹園家か梅園家の誰かだけど、どちらにせよ自分の家の人が亡くなっている。

 それに、殺人だなんて……考えたくもない。

 もしかしたら皆もどこかで殺人を疑っていながら、それを信じたくなくて縄垂らしだと言い聞かせているのかもしれない。

 でも……。


 僕が見たあれは、間違いなく縄垂らしだった。

 その姿を誰かに見せる為に人がやっていた……?


 駄目だ、頭がもやもやする。

 取り敢えずこのことを考えるのはやめよう。


「あ、あの、こうじゅさん」

「えっ! あ、はい、何ですか?」

 スミレさんの存在をすーっかり忘れてしまっていた。申し訳ない。

「多くの場合……拝殿には神は祀られていないようなんです」

「は、はあ」

「紫首神社は拝殿の裏に桃園家があって……そして紫霊峠があり、花畑があり、その裏にお墓が……ありますよね」

 スミレさんが控えめに、けれども珍しくハッキリと喋っている。


「御神体は何なのでしょうか?」

「あ、拝殿に無いなら墓の後ろに御神体があるはずですよね。……僕は見たことがないですけど」

 するとスミレさんは俯く。

「しこうべって……紫に首と書きますよね」

「はい」

「噂では神社への参拝を怠ると縄垂らしがやって来るとか……」

「ああ、そうでしたね」

「紫色の首になど、普通にしていればならないと思うんです。例えば……その……」


 首を、締めるとか……?


 スミレさんがちらりとこちらを見る。同じ考えなのだろう。最後まで言わずに、口を閉じた。


 少しすると、スミレさんがおもむろに喋り始めた。


「紫首神社の名前の由来と縄垂らし、それと私の目の色のことが何処かで繋がっている気がするんです」

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