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twilight world  作者: 江角 稚
19/22

第十九話

斎藤さん(仮)は生きているのかな?




まだ十九話で死んじゃうのは淋しいよ...

巡回と言う名の散歩を無事に終え、帰宅(?)するリーダー(仮)。


だが、様子が変である。

何だか公園が騒がしい。




「おい、どうした?」

彼は嫌な予感と共に、公園の中に入った。




仲間達が取り囲む輪の中心へ、人をかき分けかき分け進んでいく。


そこにいたのは、金属バットを持つ男と、斎藤(仮)だった。




「あ……お帰りなさい、リーダー」

金属バットを持つ男は、彼に気付くと恭しく礼をした。


「あぁ、ただいま。──それより、この騒ぎは?」

見た所、斎藤(仮)の意識はなさそうだが……。




「すみません、俺のせいなんです」

申し訳なさそうに、金属バットを持つ男は頭を下げる。




──まさか。

殺した、のか?


先程の、嫌な予感が胸に迫り来るのを押し隠し、問い掛ける。


「お前、まさか……」




「はい、その通りです」

彼はリーダー(仮)の言葉を察し、肯定した。


そしてうなだれて、こう続ける。

「……申し訳ありませんでした」




「……そうか」

リーダー(仮)は、その事実を肯定するしかなかった。


大事な部下を失いたくはないが、罪は罪。

きちんと償わせなければならない。




「お前……ちゃんと、自首しろ。な?」


なだめる、とは違う。

だが、たしなめるとも言い難い。


何とも言えない口調で、そう言った。




だが、相手の反応はリーダー(仮)を余計に混乱させるばかりであった。


「……はい? 今、何と?」




いや……え!?

俺は当たり前のことを言ったまでだぞ?


この期に及んで、まだしらを切るつもりか?




「俺の監督不行き届きなんです。全て、俺のせいで……こんなことに」


だが珍しく、彼は自分を責めている。


いや──、悪いのは俺だ。

お前一人に斎藤(仮)の世話を全て任せ、背負わせてしまった。


だから、俺も同罪なんだ。

一緒に罪を償わせてくれ……。




「まさか、こんなことになるとは思ってなかったんです。でも思い返せば、俺も最初の頃は同じような境遇でした」


……ん?


彼の一言で、リーダー(仮)は誤解に気がついた。




成る程。

そう言えば俺も、昔──。




全てを理解した彼は、金属バットを持つ男にこう言った。


「お前、相変わらず言葉足らず。風邪なら風邪って、早く言え」


それは「なだめる」とは違う。

だが、今度は「たしなめる」と言う表現がぴったりだった。


はい、風邪でしたね(笑)




取り敢えず生きてて安心しましたが、こんな生活じゃ風邪も命取り。

治療に専念しないと。

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