第十一話
2011年なので、切り良く十一話まで。
来年は2012年。
十二話からのスタートです。
...一年一話ペース?
いいえ、そんなことはありません...多分。
俺が此処での暮らしを始めて、三日経った。
仲間が増えても、相変わらずやることは同じらしい。
追いはぎ。
それしか、食べて、生きて行く方法などない。
しかし、俺には抵抗があった。
と、思われていた。
それもそうだろう。
普通、此処に来た人々は元サラリーマンとか、学生とか。
今まで普通に暮らしていた生活を、ある日突然奪われた人達で。
"罪の意識"が残る限り、彼等は戸惑い、躊躇うだろう。
それがなくなるのは、生きる術がなくなった時だ。
"死ぬ"しかないと言う選択肢から逃れるために。
...だが、そんなのは俺にとって杞憂なのだが。
だって、そうだろう?
俺は追いはぎよりも、もっと重い罪を犯して来ているのだから。
殺人。
そう、俺は人殺しだ。
分かっちゃいるけど、
言い出せず。
勿論、普通の人間と同じように生きてはいけない。
まだ、残る。
殺した時の記憶。
例え記憶が薄らいでも、罪は消えない。
では、"罪の意識"は?
先程、ホームレスになりたての人間は"罪の意識"を抱くと言ったが。
俺の中に、あの女を殺したと言うことに対する"罪の意識"なんてあるのだろうか。
…いや、ない。
これっぽっちも、湧いて出て来やしない。
だから、後悔しないんだ。
あいつを殺したこと。
そんなことを考えながら、俺はリーダー(仮)に指令されて空き缶拾いをしていた。
隣には、俺を殴った男。
…リーダー(仮)は、俺を生かそうとしているのか?
それとも、殺そうとしているのか?
…さっぱり分からない。
普通、この組み合わせにするかな?
「あの…一つ、聞いても良いですか」
「何だ」
ぶっきらぼうに、男は答える。
「リーダー(仮)の指令は"空き缶を拾え"でしたよね」
「…そうだが」
俺は、疑問を口にした。
「何で、ごみ箱の空き缶まで漁って集めるんですか?」




