第183話 陛下が明後日帰るからの広大な空き地でこっそりやりたいこと
「ハルク様、これはいったい」
「うん、野外で振る舞うイベント『芋煮会』だね」
「超巨大な鍋だな」「ちゃんと黒猫の顔した鍋ですよ」
夕食は黒猫城の屋外エリア、
この遊園地へ来たが良いがお金がない!
という方に優しい無料鍋、あくまでボランティア。
(この迫力だけでアトラクションになるな)
孤児院の子達に黒猫獣人AIアンドロイドが振る舞っている、
えっ儲かるのかって? パンは別売りなんですよ、あと飲み物、
お金のある方はお茶とか買って貰って、無い方は無料の水飲み場をどうぞ。
「さあ、パンはこちらですわ」
「園長の奢りだ、おにぎりもあるぞ」
「「「「「「「「「「「わああああああああああーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
孤児院の食事もウチの寄付だから今更だが、
将来への投資と思って育てよう、っていつのまにか、
騎士団の方々も手伝ってくれてるな、本当にありがたい。
(さすがにジュースまでは奢らないけどね)
と思ったら騎士団員がお茶を!
わざわざ買って来てくれたのか、
なんだか悪いな、まあお金持ってそうだし、いいか。
「あっダンバムさん!」
「いやあ妻も子も帰りたくないと」
「一応、1組だけお城に泊まれますが今晩は陛下一家が」
今頃、マダムベラさんと晩餐会だろう。
「おお、予約は出来るのか」
「ですがお高いですよ?」「構わん」
「ハルク様」「あっうん、アイリスの身内割引は考えるよ」
家族そろって嬉しそうな顔している。
「ありがたい、一旦、陛下と王都へ帰るがその後に」
「そういえば、いつ帰られるんですか、用事は昨日終わったんですよね、って今日のここは僕の招待ですが」
「明後日だ、明日は新しい施設の視察とテレビとラジオの収録、それで明後日朝に」「あー、それも僕のせいです」
競馬場と刑務所の施設だろう、
あとサファリパークもかな、それと、
騎士団の訓練合宿所を刑務所の隣に造るかどうか。
(ていうか、それって僕の明日のスケジュールでもあるんじゃ)
まあいいや、
陛下おもてなしの出口が見えた、
それで帰った後にやりたい事が実はありましてねえ……
「アイリス、フィーナさんも1度、王都に帰る?」
「必要があれば行きますわ」「私は姫について行くが」
「わかりました、えっと、陛下が帰った夜に、1人にさせて欲しいんですが」
芋煮をよそっていたガーベラさんがやってきた。
「明後日の夜でしたら、公園の皆さんに告知をしないと」
「姫とフィーナさんが許可してくれたら、まあ決定かな」
「何をなさるのですか?」「またこっそり黒猫獣人と」「近いけどフィーナさんの想像している事じゃないですよ!!」
やばい、ちょっと冷や汗が。
「では何だ」「まず黒猫獣人の休日を造ります、下っ端は働いて貰いますが」
「あら、素晴らしいですわ」「モブもといあまり名前が知られていない黒猫獣人だけ最低限残して」
「ではここは、この黒猫城は」「休みですね、で、その隣にある広大な空き地で、みんなに感謝を述べようかと」
具体的には言わない、
こっそりやりたいからね。
「まあ、休みなのに集めるのですの?」
「希望者だけですよ、ねえガーベラさん?」
「みんな来ると思いますが、園長と我々だけの時間を」
姫が僕の服のすそを引っ張る。
「わたくしは」
「ごめん、こればっかりは」
「どうしてもですの?」「うん、ごめん」
フィーナさんが、
やれやれという感じ。
「ハルクのこの感じは本気だな」
「あっはいフィーナさん、埋め合わせは何とでも」
「まあ良い、裏切るような真似をしなければ」「ですわ」
よし、許可は貰った。
「あっじゃあガーベラさん、その様子は音声なしで生中継しましょう、引きで」
頷くガーベラさん、
しっぽがぴょこぴょこ動いている。
「黒猫テレビでですね、わかりました、では『黒猫の休日』の告知も」
「一応、他のチャンネルでもニュースで伝えて貰えるように」「ラジオもですね」
「タワマンや駅のわかる場所にも出しておこうかな」「明日朝には完了しておきます」
陛下が帰ってからの休みだ、
いや例の警備黒猫は王城までついて行くのかな、
明後日の正午から、翌正午まで24時間の休みってことでいいか。
「それでハルク、いったい何をやるのだ」
「うーん、これだけは教えておきましょう……『秘祭』です!!!」




