第171話 選べる夕食からの風呂場に揃ってどうしたの
黒猫女王とその娘が迎える晩餐会、
ガーベラさんの話によると『黒猫城宿泊VIPツアー』のテストだそうで、
豪華夕食はコースが選べた、僕はフィッシュコース(生魚選択制:アリ)をいただいた。
「あっそうか、海が遠いからこういう海のお魚は貴重なんだ」
「美味しく召し上がっていただいて、もてなした甲斐がありますわ、おほほほほ」
「マダムベラさんもワインを優雅に呑んでいらして」「私はこれだけで十分なのよ」
アンドロイドだからね仕方ないね、
まあお魚が貴重と言ったがタワマンに回転寿司屋がある、
あれって半分はこっちの海、もう半分は異世界の海から仕入れてるんだっけ。
(伊勢湾産高級エビとか表記あったな、こっちの世界であの表示は僕しかわからないが)
そしてアイリス姫とフィーナさんははチキンコース(生卵選択制:ナシ)だ。
「大変美味しゅうございましたわ」
「アイリス様のお話は面白いですわ、またいつでもいらして下さいね!」
「ええプリンセスベラ様、お友達ですもの!」「初めてのお友達がアイリス様で良かったですわあ」
お友達、ただし有料である。
「デザートの卵プリンは最高だったぞ」
「フィーナさん、それがイケるんだったら生卵も」
「すまない、生魚も納豆も言われれば食べられるが、生卵だけはどうしても無理だ」
あーなんか前世を思い出すな、
日本に外国人観光客がが沢山押し寄せて、
高級すきやき店で最初に生卵を出すと『焼いてクダサーイ』て言われる話。
(まあ、こればかりは無理強いするつもりは無い)
ちなみに僕の、
フィッシュコースのデザートは、
金魚の形をした羊羹でした、美味しかった。
「さあハルク様、アイリス様、フィーナ様、この後はお風呂ですわ」
「あっマダムベラさん、それはどんな」「純銀風呂、黄金風呂、クリスタル風呂、更にはお城最上部の露天風呂も」
「なんだか凄いですね」「全て1人用ですわ」「そ、そうなんだ」「お好きなお風呂を」「わたくしクリスタルが良いですわ!」
ということでそれぞれお風呂へ、
フィーナさんは姫の世話をしたがっていたが、
それ用の黒猫獣人がそれぞれにスタンバイしているので大丈夫らしい。
(ちなみにフィーナさんは屋上風呂です)
いやこんなお城のてっぺんの露天風呂って、
嫁入り前の(しかも貰うのは僕だ)女性が大丈夫かな、
まあこっち方面は人の乗ったドラゴンはそうそう来ないだろう。
「で、僕は前世の、記憶の片隅にちょっとある黄金風呂なんだけど、なんでお世話係が勝手知ってるトップ3なの」
そう、なぜか僕の選んだ風呂場に揃った、
ガーベラさん、イザベラさん、ベラドンナさん、
公園管理人上位3名いや黒猫AI獣人アンドロイドの偉い順に3体である。
「園長、そろそろ今後の話をと思いまして」
「とりあえずは公園の人口がミッションクリアとなりました」
「元のゲームだと最初のエンディングが流れる所です」「あっそんなのあったね、もうかあ」
面倒くさいから何人になったかはもういちいち聞いていない、
メールで定期的に『住民○○人突破!』とか来てアイテムや建物を貰ったり、
制限が解除されて購入できるものが増えたりして楽しかったが、今やもう、それも含めてガーベラさんに投げちゃっている。
(だってフィーナさん攻略の方が大切なんだもん!)
いくら側室になってくれるとはいえ、
まだまだ婚約者の心を掴みたいのですよ、
そして僕のあんな所やこんな所を鷲掴みにされたい。
(ただそれには、先に姫を喜ばせないとなんだよなあ)
という恋愛ミッションに夢中である。
「それで園長、今後の我々をどう致しますか?」
「前の園長のように、区切りをつける事もできますが」
「今後、命令を遂行するだけの存在に」「えっ前のゴーレムみたいに喋れなくなっちゃうの?」「そうする事もできます」
さすがにそれは、
今更ここまで来て寂しいなあ。
「前世について話せる相手は、欲しいかな」
「黄金風呂、前世では盗まれて溶かされたりしていましたね」
「こっちの世界で『裸天国紅葉パラダイス』と言ってもわからないかと」「園長ではこれまで通りで」
大きく頷く僕。
「出来れば僕が死ぬまで、は贅沢かな」
「いえ、喜んで」「もう普通の仲ではありませんし」
「そのために例の機能を」「いや君たちとはやってないでしょう!」
そう、この3体とは、ね。
「そもそもこのお城も君たちのために造ったんだし」
「ありがとございます」「人間をもてなす、それが私たちの存在意義です」
「ここまで我々の事を考えてくれている園長は過去遡っても初めてかも知れませんね」
うん、彼女達には、
感謝と敬意を払い続けよう。
(さあ、それはそれとして、明日は正式な旧領民移住式典だ!)
これで国王陛下の正式なお仕事も、終了だねっ!!




