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捨てられ貴族の公園造り ~婚約者もメイドも寝取られ危険な荒野に追放された僕は、前世を閉じ込めた箱を開けて未来型都市公園で暮らします~ ざまぁもあるし地域猫もいるよ!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
後日談 ハルクパークに国王陛下がやってきた!

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第154話 料亭からの密談

「変った部屋であるな」

「はい宰相閣下、政治的な裏話をするなら料亭と相場が」

「それで1対1か」「ご家族の方は別室でアイリスやフィーナさんと」


 そう、前世の政治暗躍シーンお約束、

 和室料亭で政治家同士のひそひそ密談である、

 一応、襖《ふすま》の前にはベラドンナさんと宰相閣下の護衛兵が。


(向かいの個室はさっき言ったお互いの家族が居ます!)


 そして料理を運んできたのが……


「ナカイベラと申します、まずは前菜をどうぞ、お酒はこちらに」

「うむ、ハルク殿は」「僕はこちらのサイダーで、トリプルアロー印の」

「大人の話ではないのか」「だからこそです、宰相閣下は平気ですが、僕の年齢だと酔いが早いかと」


 こっちの世界は15歳で成人なので、

 もうお酒は飲めるが前世では駄目ですよ、

 何より酔い潰されて何を確約させられるかわからない。


(正真正銘、サシでの会話だからね)


 宰相、意外とお箸ちゃんと使ってるな、嬉しい。


「それにしてもこの店『料亭 黒豹』とは」

「この部屋での会話は外へ漏れません、おかみも口は堅いです」

「信頼して良いのか」「ですので出入りはおかみのみで、こればかりは信じて貰うしか」


 実際はどうなんだろ、

 僕も知らないが録画録音は仲居の目耳では出来はするはず、

 まあ生涯、表に出なければ秘密は守られた事になるのだろうけど。


(姉上の悪口はしっかり録画録音されてたんだよな)


 いや、やったのはハルカひい婆ちゃんのゴーレムだけど!

 とりあえず前菜の小鉢と先付の小さい食事は終わったぞ、

 その頃合いでナカイベラさんが残りを1人で持ってきてくれる。


「お造り、お椀、揚げ物、焼き物、水炊き、焼きおにぎりでございます、

 食べ終わった頃にデザートを持って参りますがご飯のおかわりはこちらのおひつに、

 水炊きの炎を早く消したい場合はこちらをお使い下さい、ではどうぞ、ごゆっくり」


 しずしずと襖《ふすま》を閉めた着物のナカイベラさん、

 行っちゃったのでこれでもう話は誰も聞けないだろう多分、

 そしていよいよサシでの会話だ、相談したいことは、ふたつ。


「宰相閣下、陛下との会談を聞いてのお話なのですが」

「早速か、どの部分だ」「まずは貴族をもう1つという話で」

「こちらの想定としては、ハルク殿との子供と陛下の子と」「随分と先の話ですね」


 それだけ結びつきを確定させたいのだろう。


「問題でもあるのか」

「僕の、いえ私の想定というか今の希望は、黒猫獣人に爵位を」

「無茶を言うな獣人であろう」「ドワーフやエルフの自治をすでに認めているので」


 あっ渋い顔だ。


「無理だな、ドワーフもエルフも爵位はなかろう、それと同じで良かろう」

「つまり僕の許可だけで大丈夫だと」「わざわざ爵位を授ける意味が無い」

「やはり陛下と血を繋げるためが真意だからと」「そういうことになるな」


 じゃあ駄目だ、

 仕方ないからBプランで行こう。


「わかりました、では黒猫獣人についてはこちらで勝手に遊ばせていただきます」

「何を企んでいるか知らぬが、陛下に話だけは通せよ」「それはもちろんですが」

「他に話は、というか水炊きとやらが煮えたな」「どうぞ、どうぞどうぞどうぞ」


 うんお造り美味しい、

 わざわざ遠い海で獲った魚だからね、

 そっちの漁のための黒猫獣人AIアンドロイドも増やすかあ。


「美味いな、この浸けるタレが」

「ポン酢ですね、それはそうと次のお話を、ここ辺境ならではの施設ということで」

「して、それは」「刑務所です、入れられたら絶対出られないような」「警備が頑丈か」「それはもう」


 ふむふむ頷いている。


「政治犯、また一生監禁するような者の場所にもなるか」

「そうですね、入ったら絶対出られなくします、一応、冤罪対策もしますが」

「してその方法は」「エンシェントドラゴンの呪いをかけて尋問を」「ほうほう」


 水炊きを、はふはふしてら。


「それで嘘はつけないと」

「だが本人が嘘を信じ込まされていたらどうする」

「さすがにそれは」「本当の正否、真実まではエンシェントドラゴンでもわかるまい」


 まあ確かに。


「そうですね、すみません」

「まあ冤罪をわかって収監する場合の対処などはこちらでする」

「……ぶっちゃけ、救出用の通路を作るつもりでいましたが」「それはあって良い、だが判断は王城でする」


 勝手に正義を使うなと、

 あくまでイニシアチブは王城にあり、かぁ、

 まあそうだよね、こっちで判断して助けられても面白くは無いか。


「わかりました、それで行きます」

「ではこちらからも、辺境伯、第3夫人は取らぬか?」

「と言いますと」「こちらで用意する、その子供をこちらで貴族に」


 あっそういうことね、

 さっきの陛下の子と結びつくのか、

 アイリスよりも、もっと陛下の血が濃い姫を……


(これは政略結婚、断れないな)


 とりあえず返事しなきゃ。


「わかりました、アイリスとフィーナさんに相談はしますが」

「ああ相談は構わぬが拒否はするな、良いな」「……もちろんです」


 むしろ強制の方が言いやすい。


「にしてもこの料理」「水炊き懐石ですね」

「我が妻や子も食べておるのか」「はい、おそらく今、アイリスやフィーナさんも一緒に」

「また来た時は家族で食えるか」「そうですね、では王都へ帰られる前に改めて」「うむっ」


 次回も僕の奢りだ多分。

 ということでデザートの枡プリンと、

 季節のシャーベットをいただいて密会は終わりました。


(ふう、寝る前に姫とフィーナさんに報告だあ)

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