第153話 せっかくある会議室からの地下鉄おさらい 後編
(やっぱり会議って長くなるよね)
いつもやる話し合いの3倍くらい時間がかかっている気がする、
メイドが紅茶を注いでくれるし一口羊羹まであるな甘い物は必要、
良い意見を出すための糖分か、コンビニで買える小さい箱のチョコ菓子でも十分なんだけどな。
「園長、残り2つの駅、その施設とは」
「あっはい球技場(地下駅)→サファリパーク(ここから地上駅)→競馬場ときて、
その次はめいっぱい大きい貴族のお屋敷を造りたいんだ、それそこ大陸一の大きさの」
考え込むフィーナさん。
「どのくらいの大きさだ」
「それこそ限界まで、大きければ大きいだけ」
「アイリス城よりもか」「あれなんか比べものにならないくら」
アレなんて言っちゃった、
もちろんあれはあれで泊まれる観光地として、
凄く良いんだけれども、和風のお城は後世に残したいし。
「まあ、そんなとてつもなく大きな貴族邸の主は誰ですの?」
「陛下がもう1人貴族をって言ってたから、こちらで用意しますよ、それは」
「それは? あてがあるのか」「はいダンバムさん、自前で黒猫獣人の貴族を!」
前々から黒猫獣人の集落はどこだなんて話はちょっと出てて、
メンテハウスが家ですっていうのもそろそろ無理がある人数になった、
なのでいっそ黒猫獣人の貴族を造って、超巨大なお城を造ってそこを巣ってことにしよう。
「園長、辺境伯以下となると」
「ほぼ同列にするなら伯爵かなあ、このあたり辺境伯は位置が微妙だけど」
「序列順位ですよね」「うんベラドンナさん」「で誰を貴族に、ガーベラさんですか?」
あれはあくまで公園の管理長だ、
いや貴族がそういう立場に居てもおかしくはないけど、
僕がイメージする黒猫獣人貴族はもっと本格的なんだよなあ。
「別で呼びますプリンセスを」
「アイリベラさんですかランコベラさんですかシブリンベラさんですか」
「しーっ、ベラドンナさん、しぃーーーっ! とにかくこれで黒猫獣人の集落どこだ問題は解決させます」
いざというときの歩兵にもできる、
もし住民が決起して反乱を起こしても、
ここに黒猫獣人AIアンドロイドを大量に溜めておけば対処は用意だろう。
(ドラゴンに対応させると、下手すりゃ死人が出るからね)
あとは陛下の許可だ。
「しかしのう」「ダンバムさん、まだなにか」
「王城より大きな貴族邸は問題はあるのでは?」
「あー、そこはタワマンの2棟目が事実上の陛下の城、あれよりもは高さが低いってことで」
言い訳なんていくらでも作れるんですよ、
陛下がハルクパークに来るたびにお迎えするゴージャスな女貴族、
それを陛下が受け入れることで獣人に差別の無い領地ですよっていうアピールのため、だとかね。
「わかった、確かにここでの黒猫獣人の働きは素晴らしいものがある」
「それでハルク様、執事や使用人も黒猫獣人ですの?」「そうだね、そこは人間は……雇えるかな」
「ハルク、こういうのはまず宰相閣下に相談してはどうだ」「そうですね、夕食の時間にでも一緒に」
大まかなイメージは出来上がったが、
もし屋敷の規模にクレームが出た場合、
次の手段というか別のアプローチがあるのだが、そこまではまだ良いか。
「園長、そして次の施設は」
「あっはい、ここが忌み地、禁足地、処刑地だった名残の使い方なんですが」
「施設ですよね?」「はい、強固な巨大刑務所を、ここに入れられたらもう絶望レベルの」
プリズンブレイクはさせないタイプのね!
「確かに立地としては良いですね」
「終身刑の犯罪人を絶対出さない、と同時に冤罪の人も助けたいんですよ」
「ということは」「エンシェントドラゴンの能力、嘘つくと身体が腐るのを利用して」
政治犯とか特にね。
「もし冤罪だったら」
「地下で繋がった黒猫獣人の屋敷まで逃がすとか」
「……そういった事は別にして、刑務所は良いアイディアですね」
この世界は意外と脱獄され易いらしいからね、
看守を黒猫AIアンドロイドにして警備システムを前世のにすれば、
悪い奴はまず逃げられないだろう、下手に逃げた所で周囲の魔物はえげつないだろうし。
「ハルク、地下鉄で繋げる意味は」
「あっはい、面会の人のために、家族はもちろん後から出た証拠の取り調べとか」
「完全に隔離するなら交通手段をドラゴンに絞っても」「大雨の時に困りますし、あと終着駅は電車の車庫にもなります」
ここから先は伸ばしても何もないかな。
「以上ですの?」
「そうだねアイリス、あともっとお金が溜まれば、海まで繋げる構想も無いことは無い」
「相当、遠いですわね?」「現状、エンシェントドラゴンに連れて行って貰わないとだけどね」
黒猫獣人AIアンドロイドは別にして。
「わかったハルク、地下鉄についてはわかった」
「あとはパークを一周する循環バスですね、タクシーはちょっと高いし」
「園長、そろそろシメを」「あっはいベラドンナさん、辺境伯としてハルクパークの運営、頑張ります、実の母のためにも!!」
とまあ顔を向けないでアピール、
さすがに結婚式には母親として出て貰う、
その覚悟と準備だけはしておいてね、って伝言は必要だ。
(さてさて、以上を踏まえて、宰相さん一家と食事でもするかな)
お店は……うん、あそこにしよう!!




