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捨てられ貴族の公園造り ~婚約者もメイドも寝取られ危険な荒野に追放された僕は、前世を閉じ込めた箱を開けて未来型都市公園で暮らします~ ざまぁもあるし地域猫もいるよ!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
後日談 ハルクパークに国王陛下がやってきた!

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第146話 上空からの新客

「あっ園長、良い所へ」

「ガーベラさん、なんでドーム内にエンシェントドラゴンが?!」

「屋根の開閉テストをしていたら、入りたそうに旋回していたので一時的に迎え入れました」


 見るとコロシアムのドラール・ドラルマより少し小さいな、

 それでもダークネスドラゴンやホーリードラゴンよりもはでかい、

 これは子供かな、いやさすがにギリ成体かも、ガーベラさんは銀のスプーンを手にした。


「何か言っていますか?」

「はい、ドラルマさんにおやつを自慢されて、彼女も移住したいそうです」

「彼女ってメスか」「成竜になったばかり、巣立ったばかりで巣を探していると」


 それで人里まで来ちゃったのか、

 いや本来は、元々はこのあたり人間なんで住めない荒地、

 父だか祖父だかの世代で1度は開発しようとして失敗した魔物の土地だ。


「うーんでもなあ、ここはなあ」

「ちょっと広すぎるけど端っこに住むから大丈夫だと言っています」

「いやここ人間用だし、そのうえ亜人との共存はちょっと、て人を含む」


 まあどっちかというと『出来るだけ以前の城塞都市に近い環境』だけどね、

 そんなドーム都市に竜の最上位クラス、エンシェントドラゴンと同居はなあ、

 亜人獣人とはまた違うけど、うーん、ここはちょっと違うような気もするけれども。


「とりあえずおやつちょーだい、だそうです」

「竜病みつきチュルチュルゼリーか、100個出すにしてもなあ」

「はい、餌付けは慎重に」「フィーナさん、アイリスも、どうしましょ」


 考え込む側室と正妻。


「ドーム都市の守護神、という扱いにはならないのか」

「もちろん心強いでしょうが、そもそも城塞都市は魔物を入れないための街だったので」

「あら、でも前の都市にも確かゴーレムが」「あれはまあ、ある意味で城壁の一部とでもいうか」


 そもそもがロボットだからね。


「ええっと名前なんだっけちっこいの、2人」

「宇部来花《うべらいか》でごぜーますよ!」「真壁《まかべ》ラクシュミでぇーーー!!」

「まず50個出すから25個ずつ、高い所からあげて、飼うのはまあ、その方向でいいや」「「はぁーーーい!!」


 まずガーベラさんが秘宝からゼリーをどさどさ出すと、

 素早く教会の頂上へ駆け上った2人、いや2体の黒猫獣人メス型AIアンドロイド(見た目は9歳設定、住民への説明だと人間で18歳)たち、

 ガーベラさんからスプーンを通じて説明を受けたのか、その教会の鐘に顔を寄せて大口を開けるエンシェントドラゴンのメス、しっぽ振って待ってる。


「うーんガーベラさん、飼うにしてもやっぱり別で巣を、小屋を」

「スタジアム2基目ですと莫大な魔石《クリスタル》が必要に、赤字になる勢いで」

「そうなるとガーベラさん達は砂になって消えちゃうんでしたっけ」「月末決済日までは、あとそれが来ても赤字分の利息が払えているうちは」


 怖いな典型的な経営シュミレーションのゲームオーバーだ。


「じゃあティムモンスターの飼育小屋で」

「魔物の大きさによって値段が」「多分、おそらく一番下だねスクロールしてっと」

「ハルク、エンシェントドラゴンがのたうちまわっているが」「えっ?!」「美味しすぎてビックリしているようです」


 ならいいや、

 ウマイウマイ言ってるんだろう聞こえないけど、

 あれって中毒性が半端ないらしいから、もうウチの子決定だな。


「……あったあったエンシェントドラゴン飼育小屋、やっぱ高いや」

「ではやはり別の施設を代替で」「スタジアムみたいな便利なのあるかなあ」

「同じ開閉式屋根でサイズは少しだけ小さくなりますが」「スポーツ施設?!」


 探してみると……

 あったあったサッカー・ラグビー場、

 観客10万人だけど陸上トラックが無いだけでドラゴンの寝る天然芝の面積は、おそらくスタジアムと同じ。


(初回特典で、めっちゃ安くなってる!!)


 例によってスプリンクラー機能付き、

 オプションの地下温泉施設も同じ物だろう、

 これに決まりだけれども、問題は場所なんだよなあ。


「ハルク様、考え込まれていかがなさいました?」

「いや、住居の箱は決まったんだけど、どこにしようかと」

「なんだ、ここの隣では駄目か」「フィーナさん、やはり恐ろしいエンシェントドラゴンってイメージが」


 もちろん頼もしい用心棒になってくれると思うけど、

 ここに住む人間にとっては、もちろん嫌ならもっと離れた場所、

 それこそ例の旧辺境伯邸あのガレキ隣に町をって手も無い訳じゃあないが。


(今の、エルフの森方式かあ)


 人間と関わりたくないエルフは、

 僕すら知らない奥に集落を造って引きこもっているみたいで、

 住まわせて貰ってなんだという気もするがお礼感謝要員のエルフもしっかり居る訳で。


「では園長、ハルクパークの隣に」

「やっぱりそうなるかあ、って今居るエンシェントドラゴンと離した方が良いのかな?」

「聞いてみます……おやつが足りないそうです」「答えたらあげると」「……近すぎなければ良いそうで」


 50個追加っと、じゃあ反対側か、

 もしくは公園から見た90度の方向、

 スタジアムがドワーフ国の手前にあるから、エルフ農園の手前は、ってここも農地になってるんだっけ。


(うーん、このドーム都市の手前もなあ)


 古竜の下を潜るなんて、

 とか言われるのもな、そこまで気にし始めたら、

 もう公園の拡張とか出来ないんじゃないかって言われそうだけれども。


「かといって、更に地下鉄の支線を増やすのもなあ」

「でしたらこういう考えはいかがでしょうか」「はいガーベラさん」

「支線を新たに造るのではなく、こちらへ来た支線を反対側に伸ばすのです」


 ……あっ、つまり十字にするのか路線を!

 エルフ・ドワーフ線と人間・サッカー場線、

 間にハルクパークを挟めば方向そのものが違うから同一線でも問題無いだろう。


「じゃあその方向で、でもそれだとそっち側にも、サッカー場の先に何か造らないと」

「ウェアウルフの集落でも?」「それも良いけど、あっそうだ、大規模な遊園地とか!」

「ハルクパーク内にある程度はすでに」「じゃあええっと」「急いで考える必要は無いですよ」


 残りのおやつも食べたエンシェントドラゴンが、

 背中に来花《らいか》&ラクシュミを連れてきた、

 しゅたっと着地、先にこっちと話をつけないと、ね。


「ええっとまずここには住めません、人間の街です、しかし、貴女の家は造ります」

「……もうちょっと狭くて良い、と言っています」「軽いシャワーと温泉付きですよ!」

「それなら崇拝してあげても良いと」「ただし条件がいくつか、この公園の『地域竜』になって下さい」


 とまあピッチフォークでお耳をカット、

 名前を付けることになったのだけれども……


「うーん、ドラリン、でいいかな」

「可愛らしい名前ですわ」「ドラミンと名が似ているが、良いと思うぞ」

「じゃあドラリン、今から造ってくるから、ドームの上ででも待っていてね」


 って外は雨だった、

 明日じゃ駄目だよな、

 傘か雨合羽で行って、さっさと設置しようっと。

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