第135話 国営テレビからの国営ラジオ
「陛下、国営テレビ局設置おめでとうございます、テレビ局長のキョセベラです、ウッシッシ」
「なんだか恰幅の良い眼鏡が出てきたのう」「ガーベラさん大丈夫ですか」「貫録がありますよ!」
「ていうかロビー広いですね」「はい園長、喫茶店も併設していますから」「打ち合わせにばっちりな感じで」
ってこのロビー、
反対側にラジオ局もあるのか、
ハガキやメールを選ぶのに最適だな。
「陛下、国営ラジオ局設置おめでとうございます、ラジオ局長のマモチャンベラです、ピザ食べる?」
「ほうピザとな」「ガーベラさん、この方は」「先々代の園長にまつわる方がモデルらしいですが……」
「元ネタ誰もわからないんじゃ」「それを言ったら先代もなかなか」「ハルカひい婆ちゃんか、名古屋ネタもちょっと、ね」
って陛下やみんなを置いてけぼりにしちゃう。
「ではアマーティンさん、キョセベラさんが案内してくれるそうです」
「さあこちらへ、ウッシッシ」「変わった笑い方だのう」「では真面目に対応致しましょう」
「頼む」「こちらがまずAスタジオです」「広いな」「2階分あります、イベントも開催できますよ、司会は私に」
のど自慢とかもやれそう。
「楽屋も広いですね」「ええ園長、スタイリスト兼メイクのオシャレベラが控えております」
「よろしくお願いします」「黒猫獣人にしては美人であるな」「では続いてBスタジオの方へ、ウッシッシ」
「キョセベラさん戻ってますよ!」「こちらは1階半、トーク番組やクイズ番組など」「その司会も」「是非」
国営放送でそんなにバラエティ色濃くして良いんだろうか。
「こっちはテーブルがあるが」
「はい陛下、Cスタジオはニュースや報道特番、陛下がメッセージを流したい場合はここで」
「皆が聞けるのか」「テレビですから見られますよ、それでは早速、こちらに座ってカンペを読んで下さいウッシ」
座ってテレビカメラの方を見る陛下、そして……
「国営テレビ、間もなく開局であーる!」
「はいオッケー、では次の台詞をお願いします」
あっ、するっと番宣撮らされてる!
「国営テレビもうすぐ開局、括目せよ!」
「はい次が最後でーす、よろしくお願いします」
キョセベラさんは僕の横で満面の笑顔、
陛下に指示してるのは胸の入構証を覗きこむと、
どうやらフロアエディベラさんと言うらしい、何とか読めた。
「国王テレビ開局、このあと、すぐ!」
「はい、ありがとうございました以上でーす!」
いや開局は良いんだけど、
内容はいつ詰めるんだよっていう、
Dスタジオは普通の部屋、やや狭め、予備か。
「では会議室へどうぞウッシッシ」
「うむ、失礼する」「デスクベラです、お茶をどうぞ」
「……それはそうとミランディアとラングとラリアは」
奥さんと子供達ね。
「別撮りで、同じように、ウッシッシ」
「そうか、なら良いが」「国営放送はどう使いましょうかウシシ」
「どう使えるのだ」「プロパガンダ、国が、王が伝えたい事を映像にしまフミフミ」
あ、語尾が変った!
それはともかく僕がフォローしよう、
この局長さんキャラが濃すぎるし、ていうかメス設定だよね?
(おさらいすると、黒猫獣人型AIアンドロイドはみんなメス設定です!)
で、十数体に特別な機能を個別で、まあいいや。
「陛下、つまりこのハルクパーク、園長の僕が言うのもなんですが、文明が発達し過ぎています」
「古代文明以上か」「かも知れません、よって勘違いする住民も出てもおかしくありません、独立すべきとか」
「なんと」「もちろん僕にそんな気はありませんが、そういう気を起こさないように、テレビで、映像で、訴えかけるべきかと」
ぶっちゃけ洗脳まがいね。
「なるほど」「番組に関しては、陛下がいかにこの辺境伯領含め国民を大切に思っているかとか」
「演説か」「でも良いですしドキュメンタリー、普段の様子を撮影して見せたり、まああとは王宮騎士募集とか」
「つまり、ここの住民を味方につけるためにと」「少なくとも僕は陛下のための貴族です、そのあたりも含め、見せていければ」
ただ、全番組あんまり硬いのもね。
「わかった、では」
「何かアイディアでも」
「基本的にハルク殿と宰相に任せよう」
投げたーーー!!
まあ良いけど、むしろ好都合。
「アナタ、ここ面白いわね」
「どうしたミランディア」「子供番組っていうの作るそうよ」
「ではラングとラリアが」「ええ、オファーされたわ」「是非ともウッシッシ」
ということで今度はラジオ局へ、
ラジオ局長がマモチャンベラで、
プロデューサーがイケチャンベラらしい。
「第1スタジオ、一番広くてイベントが、ピザ食べてよ」
「えっと局長は休んでて下さい、この私、イケチャンベラが説明を」
とまあ、かいつまんで説明すると、
第2スタジオが長テーブルに5人座って収録可能、
第3スタジオが2人座ってぎゅうぎゅう、狭いスペース有効活用。
(テレビ局にかなり占有されたからね)
そして第4ではなくナレーション&ソロレコーディング兼用スタジオがあって1人用、
横から板を倒してテーブルにしたら座ってナレーション原稿が読めて、立ててマイクを上にすれば、
なんと歌を録音できるという、いやここも狭いな、あとニューススタジオは横に2人並んで座るタイプ、天井低い。
「陛下、いかがでしたか」
「うむハルク殿、これは王都でも見たり聞いたりできるか?」
「イケチャンベラさん?」「頑張れば! とりあえず今日から、30分番組の10本撮りをしましょう!」
ラジオ番組名は『アマーティンのお昼サロン』だそうです。




