第131話 真夜中の落下物からの新メンバー爆誕
「園長、園長」
「んんん……ベラドンナさん、どうしました、こんな夜中に」
「想定外のドラゴンが1体、近づいています」「えっ、どこから?」「おそらく……」
ハルクパーク中心部で現在一番広い、
BBQ場へやってきた、2棟めのタワマンが建っちゃったからね、
来るからおそらくここ、一応3棟目予定地もあるが中心からは結構離れる。
(フィーナさんは眠っているアイリスから離れたくないそうです)
なので来たのは僕とベラドンナさん、
あとイザベラさんがなぜか『にゃんこキッズ』とやってきた、
いや黒猫獣人AIアンドロイドと別系統なのに、よく来てくれたな。
「なぜだか呼ばれたぱっぱ」「お肌に悪いさまさま」
「でも面白そうだから来たひらひら」「上空の侵入者ってあれすのすの?」
「あっ、確かにそうだね、って旋回してるけど」「皆さんご準備を、来ますよ!」
イザベラさんの合図で何か広げるにゃんこキッズ、
これは救援シートだか救護ネットだかいうヤツだ、
火災の時、ビルの上階から落ちてきた人を救うやつ。
(ベラドンナさん、イザベラさんも含め6人で拡げている)
サークルになって……そして上空のドラゴンから何かが落とされた!
真夜中の落下物、それを拡げた薄いマットみたいだなもうコレ、その中心に、
ストーーーンと落ちた、さすがAIアンドロイド6体、目測はばっちりだ、で……
「うきゅうううううううぅぅぅぅぅ~~~~~……」
目を回しているのは人間の女性、
落ちてきたのは、あっ、姉上だ!
僕の姉、リリア姉さん、結局はこうなっちゃったかあ。
(残念だけど当然の結果だ)
辺境伯家で裏で僕を悪く言っていた姉さん、
嫁いだ子爵家に、のし付けて送り返したんだけど、
逆にここへ追放されたか、まあやられたのは僕やアイリス姫と同じ行為ではあるけど。
「ええっと、無事かな」
「気絶まではしていないようです」
「イザベラさんがそう言うなら間違いないですね」
とりあえず救助、っと……
近くの自販機でお水を買って飲ませる、
ベンチで横になったままコクコクと……
「……はっ、ハルク! ハルクじゃないの!!」
「はいはい姉上が役立たずで死んで良いとか言ってたハルクですよ」
「ゆ、許して! もう行く場所が無いの、ちゃんと姉らしくするから!!」
何を今更。
「辺境伯邸に居た頃にそうして居れば、ここで丁重に扱っていましたが」
「今から、これからそうするから!」「ん~~、どうしよっかなぁ~~~」
「お願いハルク、心を入れ替えるから!」「じゃあ1からアイドルをやって貰いましょうか」「アイドル???」
やはりすでに流れを読んでいたのか、
ワンボックスカーで黒猫獣人AIアンドロイドがやってきた、
運転席と助手席、きちんとシートベルトをしている、安全第一。
「丁度良い所へ! ベラマネさんベラピーさん」
「園長、新人の噂を聞いて」「いやね、お金の匂いが」
「さすがベラピーさんの嗅覚、ご紹介します、ラブライス! 新加入のリリアです」
え? ええっ?! て表情のリリア姉さん。
「ど、どういうこと?!」
「我が辺境伯では、いえ我が公園では『お米』の普及に力を入れていて、
その広報担当として元侯爵家の姉妹に『アイドル』をやって貰っているんです、それに加わって貰います」
少し離れた六角堂に目をやる。
「具体的には、何を」
「露出の激しい衣装で歌って踊って貰うだけですよ、
あっ、上司の黒猫獣人、メスです、だから楽屋で裸を見られても平気かと」
AIアンドロイドだけどね。
「……嫌だって言ったら」
「そのあたりの、野良の魔物の餌かな~」「そんな!!」
「僕なんてさっさと殺していいんでしょ? だったら姉上も」
うなだれる姉上。
「で、でも、住居は」
「さすがにアソコに3人は可哀想過ぎるかな」
「園長、そのあたりダンバムさんが少しで良いので改善してあげて欲しいと」
少し、ね。
「アイリスの叔父さんのお願いだし、じゃあ少しだけ」
ということで六角堂の方へ、
リリアはにゃんこキッズに4人掛かり、
いや着ぐるみ4体掛かりで運ばれている。
(わっしょいわっしょいって感じでね!)
そして六角堂へ、
丁度、アヤッペ&スミッペが、
足湯からお風呂上がりで戻ってきた所だ。
「ええっと、どっちだっけ結婚指輪を捨てたとかいうド鬼畜」
「園長、そのネタあんまり擦り過ぎるとE福Bさんに怒られますよ?」
「誰だっけそれ、まあいいやイザベラさん忠告ありがとう、でお二人に朗報、新メンバーです」
投げ捨てられるリリア。
「いたたたた……」
「若い子だけど」「だ、誰?!」
「僕の半分繋がった姉だけど、こうなったのはまあ、お察しで」
そして僕は秘宝で画面を出して……
「新人の面倒はちゃんと見るぱっぱ」
「あんまり先輩面しないようにさまさま」
「3人だとフォーメーションが増えるひらひら」「きっちり前座を務めて貰うすのすの」
場所はここでいいかな、
トライアングルを作る感じで、
よし、六角堂を2つ追加、っと。
「あー!」「増えた!!」
「うん、ラブライス! の2人は頑張ってたから、これからは個室だよ」
「嬉しいです」「これで人権が」「あとついでに、中央に深い足湯を、あっちは浅いからね」
夜中にウェアウルフにちょくちょく覗かれていると聞く、
ラブライス! はどうでも良いとしても、ウェアウルフ側をあまり逮捕したくない、
なので『膝上まで足湯』という事実上の浅いお風呂を設置っと、広いから寝れば普通のお風呂だ。
(で、六角堂と六角堂を壁で繋げれば、あと六角堂から行けるようにもしよう)
うん、足湯の屋根もあるからこれで完璧だ、
真上からは見えないし本気で覗こうとしたら六角堂の屋根に登る必要がある、
さすがにそこまでして覗こうとするウェアウルフは逮捕で良い、物好きな人間も。
「「ありがとうございます、ありがとうございます」」
「い、嫌よこんな所に入るの!」「えー、ここへ追放されて初期に住んだ家なのに」
「で、でも今は」「言うコトをきかない姉は、仕舞っちゃいましょう」「はい園長」
イザベラさんが、
カパッ、とはるにゃんの頭部を外すと、
他のにゃんこキッズがその中へリリアを持ち上げて押し込む!
「きゃあああ?!?!」
そしてカパッと閉めた!
「あ、あけてー、出してよー!!」
「声が聞こえてるっていうことは」
「空気穴くらいはありますよ」「良かった」
トイレとかどうするんだろ、まあいっか。
「では園長」「はいイザベラさん、明日朝にエンシェントドラゴンの所へ」
「そして呪いを」「これで反抗して全身腐り落ちて死んだら、それまでってことで」
「ラブライス! 幻のメンバーになりますね」「そこまで愚かじゃないでしょう、頑張ってねリリッペ」
と、なぜか愛称を付けた僕なのであった。
(さて、孤児院に戻ってフィーナさんに甘えて寝ようっと)
戻るとその位置を孤児に奪われていた、しょんぼり。




