第123話 朝から回転寿司からのどっちを先に訪問するか
「ほう、これは面白いな」
「はい陛下、これは『回転寿司』と言いまして」
「本当に生魚は大丈夫なのだな?」「はい、ええっと説明は……」
翌朝、陛下がタワマン2の商業エリアで食事したいというので、
どのくらいの量を食べたいのかわからないので回転寿司にした、
僕は店員呼び出しボタンを押すとベラローさんハマベラさんクラベラさんが。
(いやね胸に名札が付いているんですよ)
3人も、いや3体も来ちゃったな、
陛下ファミリーと園長ファミリーと
あとついでに宰相ファミリー、アイリスの叔父ファミリーも居るからか、と質問を。
「ここ『寿司ずし』の刺身の鮮度は大丈夫ですか?」
「はい、最近はエンシェントドラゴンの棲家を超えた先の海で漁を行っております」
「そこから獲れる海の魚介類や魔物を寿司にしています、処理もしっかり、ご不安なら炙りを」
「お魚が苦手な方は肉寿司やかっぱ巻き、いなり寿司などもお奨めです、個人的にはマヨコーン軍艦が好きですね」
いやクラベラさん、自分じゃ食べないでしょうっていう、
あとかっぱ巻きで思ったがカッパベラさんは居ないのか、
ここに来てないとかいうんじゃなくって存在が、まあ1店舗に店員3体で十分だけど。
「という感じで安心だそうです」
「なんと、ここから海まで」「普通は行けないかと」
「それだけ黒猫獣人の力が」「まあ色々と秘密の輸送手段がありまして」
黒猫AIアンドロイドは魔物を倒すと、
魔石や素材を体内に取り込んで保存できるうえ、
それは他の黒猫AIアンドロイドからも出せる、いやすげえ荒業。
(なので海の魔物もそんな感じでいっぱい獲れて運べます!)
ちなみに僕も秘宝で出せるけど、
QQBの時くらいしか使わないかな、あっても。
「この熱いの、美味しいわね」
「奥様、茶わん蒸しですか、僕はかき混ぜて食べる派です!」
「こら、サラダもきちんと食べんかい」「「はぁーーいっっ」」
陛下に怒られるお子様ふたり、
こんな感じでも継承順位はアイリスより上、
ってアイリスはもう関係ないけど、元から興味なかったっけ。
(あっ、ガーベラさんが今日初でやってきた!)
昨夜の会話もあって、
1回くらい抱いてみようかなとかちょっと思ってしまった、
だってアイリスが成人するまで……って朝から何を考えているんだ僕は。
「園長おはようございます、ご相談が」
「はいはい、フィーナさんが1度に2皿取って4貫まとめて口に放り込んでいるのは通常作業だそうですよ」
「なんだハルク、太るぞとか言いたいのか」「それでガーベラさん相談とは」「ドワーフ国とエルフ村、どちらを先に」
なんだ、そんなことか。
「どっちでも良くないですか?」
「待つ方の準備もありますので」
「まあ、いつ来るかは知っておきたいよね」
陛下に振るべきかどうか。
「一応の案なのですが」「ガーベラさんのね」
「食事がドワーフ国は重め、エルフの里は軽めなので」
「肉中心と野菜中心の違いかぁ」「ランチはエルフ、ディナーはドワーフが良いかと」
そういえばエルフの連中、
野菜以外は結構、虫が大好物なんだよな、
エルフ農園駅の2階にあるレストランで裏メニューに蟲ステーキがあった、でかい幼虫の。
(あれは人間にはおすすめできない)
まあ陛下相手だから、
そのあたり打ち合わせ済みで大丈夫だろうけど。
「という感じなのですが陛下いやアマーティンさん」
「任せる」「じゃあ午前はエルフ農園で」「わかりました伝えておきます」
「それにしてもエルフやドワーフと友好関係か、凄いのう」「領民みたいなものです」
そう、大切な仲間だ、旧辺境伯邸では結局、
僕の仲間は誰も居なかった……そう、婚約者さえも……
だからこそ、辺境伯になっても仲間を、そして新しい婚約者を、大切にしたうえ、幸せにしたい。
(もう僕は、無能じゃない)
スローライフ満喫中だけどね。
「ハルク様、デザートに入ってもよろしいでしょうか?」
「アイリス、うん良いよ、おすすめはスイートポテトかな」
「よし、では私は3皿いただこう」「フィーナさんはパフェも一緒にどうぞ」
さて僕は、
こっそり秘宝の箱を操作して……
黒猫AIアンドロイド購入、名前設定、召喚っと!
「初めまして、カッパベラです」
「うん、回転寿司の店員、頑張ってね!」
ってしまった、これだとこのお店、
もう領民を雇えないか、いいや別に、
お店はまだまだあるのだから……さて、食後はエルフ農園だ。




