第119話 本日最終便からのどさくさ紛れに冒険者がやってきた!
「博物館にもハンバーガーレストランがありますが、ラストオーダーは午後8時半です、それと……」
とまあ第4便の旧領民に今日最後の説明を領主自ら、
時間的にラーメン屋は満杯だ、別に貸切じゃないからね、
オーガとかオークとか馬鹿みたいにラーメンにライスを入れてかっくらう。
(引いてる領民も居るんですよ)
やはり魔物との共存は、
聞いていたとはいえ了承したとはいえ、
目の当たりにすると渋い顔をする人も居る、まあ仕方ない。
「寝る前のおやつを欲しいそうでムムムーン」
「あっドラールもドラルマもありがとう、寝る前おやつはスタジアムに」
「お風呂上がりにいただくそうだムムン」「サイキックベラさんもありがとう」「條辺ラスカルですよ!」
乗って一緒にスタジアムへ、
ラスカルさん元々ドワーフ方面担当だから、
一緒に帰っていく感じだな、明日もそこそこ領民を運んで貰う予定。
「ハルク様、辺境伯様が、城塞都市が」
「わかっています、嫌な事件でしたね、もう大丈夫ですよ」
このお爺さん、
僕が何も知らないとでも?
まあ全ての領民が真実を知っている訳じゃないか。
(博物館でそのあたり説明してるから、入って見て貰おう)
みんながみんな、
素直に受け入れてくれるとは限らないけど、
そもあたりは平和と快適な住居で落ち着いて貰えれば。
(僕が普通に、追放されずにあのまま居たら、どうなっていたんだろう)
まあ婚約者2人を寝取られてた時点で、それは無いか。
「ハルク、あそこで構えて待っている者達が居るが」
「えっフィーナさん、どこどこ」「あそこですわ」「アイリスありがと、あっ、絵に描いたような冒険者一団、みんな男性」
「ふむ、僧侶に魔法使いに弓使いに戦士、中央の剣士は装備からして勇者では無いか?」「どさくさまぎれに来ちゃったかあ」
確かにまあ冒険者を呼びたいとは思っていた、
そもそもがここは人外魔境、高レベル冒険者からしたら、
宝の山だしこういう噂は早い、にしても凄い嗅覚だな、もう来るなんて。
(でもなあ、今回に関しては、呼び集めたのは旧領民なんだけどなあ)
ひょっとしたら遅れた王都からの一員なのかも知れない、
一応は話だけでも聞いておくか待ってるし、と近づくと一斉に頭を下げた。
「御無沙汰しておりましたハルク様、いえ、新辺境伯様」
「ええっと誰でしたっけ」「ウィリパテル辺境伯家お抱え勇者、ミルファと申します」
「あーーーー!」「思い出していただけましたでしょうか」「うん、我が辺境伯家のお抱え冒険者パーティー!」
名前なんだっけ。
「はい、我ら『ストームドラゴン』6名中5名、揃って参上致しました」
「えっ、あと1人は」「名誉メンバーのような形で、剣士としてクライヴ様が」
「あーそうだったそうだった」「お前、ハルクの敵を『様』などと」「フィーナさん、いいから」
ここに関しては巨女に夢中な骨抜き変態マゾではなく、
あくまでも辺境伯当主としての対応だ、そして後でベッドでお仕置されよう、わくわく。
「ようやく辺境伯領に戻って来たと思いきや崩壊しており、
当主もハルク様になられ、新しい領地を他の場所に整備なされたということで」
「色々と大変だったんでしょう」「はい、それで改めてお願いが」「あっその前に、正妻予定のアイリスです」
きちんと嫁を紹介しなきゃ。
「ルターベルグア公爵家より嫁ぎに参りました、アイリスと申します、以後、お見知りおきを」
お姫様っぽい挨拶をしているものの、
着ているのはハルクパークのジャージである、
いやこの方が夜は動きやすいからって、ちなみに青ジャージ。
(そして赤ジャージも紹介)
いや、姫がジャージなら私もって!
「そして側室予定、ええっとどう説明するべきかな」
「アイリス姫の側近、ならびにハルク殿の側室、ならびにハルク殿の人権を夜のベッドで踏みにじる」
「フィーナさんです、よく教育できてるでしょ」「むしろ私がハルクを」「つ、強そうですね」「勇者ミルファ、帰還御苦労」
結構、上から目線だな、まあそりゃそうか、
おそらく勇者といえどフィーナさんと1対1で対戦したら……
もちろんこのパーティーの強さは誰も文句はつけられなかったはずだ。
「それでハルク様、我々を改めてお抱え勇者パーティーに」
「ええっとそのあたり、知ってると思うけど僕は無能だから見る目が無い」
「いえそんな」「なのでそのあたりのプロ2人に見て貰う、フィーナさん」「わかった」「ガーベラさん」「いえこの場合はイザベラに」
あっそうか狩猟担当、
冒険者の担当でもあったっけ、
あともう1人冒険者ギルドやってるドワーフから出して貰うかな。
「じゃあ改めてテストをします、準備はイザベラさんにお任せで」
「伝えておきますね」「ありがとうガーベラさん、ちなみに今、イザベラさんは」
「娼館を探している旧領民の案内をしていますね」「いや何してるの」「あっ、あるのですか!」
よりにもよってお抱え勇者さんが喰いつかないでー!!




