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泉へ




「お姉ちゃん達ありがとう~!」


「ありがとう~!」


可愛らしい子ども達に残りの巨大綿飴を渡して残りを町の皆さんと食べていただくことにしました。

皆さんとはひとまずギルド職員のケルンさんとギルドへ向かいます。






--ギルドネーロ、キタト支部--




町並みに溶け込んだこじんまりとした建物でした。




「支部長~!いらっしゃいましたよ~!しかも、町中の謎の危険因子倒してくれてましたよ~!!!」



「ほぉ~?さっきの騒動はそれなのか?」


案内していただいてキタト支部の応接室で待っていたところ、奥から小柄なお爺さんが出てきました。



「はい、やはり魔物の仕業でした。大量の羽蟻の魔物を退治していてくださいました。」


「ほっほ。そうじゃったか!ありがとうございます。」





「原因は……例の泉に住み着いている魔物の影響でしょうか?」


「それが、お恥ずかしい話この町中の異常事態に関しては魔物だろうとは解っていても、対処が出来ていなかったのです。泉に関してはこの支部からも調査員を出しているのですが、王都から来た皆様と同じく戻って来ないのです。」


支部長様は沈んだ表情ですね。きっと何人も戻って来ないのでしょう。王都から来た者よりも当然多くの人員を出しているはずですからね。


それから、先程の羽蟻退治の報告をさせていただきました。





とりあえず町中は安全だという知らせを出したようです。





----夕刻。


少し人が出てくるようになり、町が本来の姿を取り戻そうとしています。



「うわぁ~!夕暮れにぽわっと灯りが揺らめいていてとても綺麗です~!」


マリーが珍しくドレスやヘアセット以外で乙女モードですね。

ですが、それも解るように思います。


決して王都の様に煌びやかで大きな建物が建て並んでいる訳ではないのですが、御伽噺に出てくるような可愛らしい暖かみのある石造りの町並みです。



「ふふふ。旅の楽しみですね。」


「ああ、こんなに綺麗だと尚更だな。」


「とはいえ、移動と騒動で少し疲れましたね。」


「町も楽しみたいところですが……。」


「……お腹もすいた。」


「そうだね。もう宿に行こう。」


「ですわね。」



……騒動とギルド支部への挨拶で午後のティータイムがとれませんでしたからね。

皆さんお疲れでお腹すき過ぎなのですよ。



「肉!食べましょう。」


皆「「「賛成!!!」」」






明日は泉へ行かなければいけませんからね。







※※※※※



「あったぞー!羽蟻の巣!!」


泉から流れてくる重い魔力にのまれていました。


「ロイ、頼んでもいいか?」


「ああ、任せろ!」






町の北には小川が流れている。その川沿いには、緑が豊かに生い茂っています。

そしてその先、3km程行った所に泉があります。


距離にして今は、泉まで1/3程と言ったところでしょうか。



「珍しい土地ですね。更にその周辺はただの荒野ですのに。」





‘’ピッ!

【レーザー】


ボゴーン!!



巣の中はロイの光の魔法で破壊された。

やはり昨日あれだけお引き寄せて討伐しましたので、もう一匹も出ては来ませんでしたが、魔物の住処になっていましたからね。一応は対処させていただきました。



「ですが、何かが起こっていますね。」


「そうねぇ。先を急ぎましょうかぁ~。」



皆さんと泉に向けて進みます。一応の警戒はして、広範囲探索をしています。魔法遮断は今回キャビンでピアがしていたように外に向けて起動して移動しております。

私達の魔力を隠す必要は無いですからね。




「重たいオーラ濃くなってきたな。」


「なんだか段々と岩も多くなってきたよね。」


「ですが、なんだか妙な岩ですね。」


「ええ。形がなんだか、……上から降ってきて固まったかのような……。」


「って!お花が石みたいに固まってなぁ~い~?」


「……木も中途半端に石化しているんだけど。」




少し前までは小川が流れる綺麗な散歩道の様でした。



ですが、辺りの様子が変わってきましたね。




「ん?何でしょうかコレは?」


マリーが見つけたのは私達より大きい高さまである石の……。



「石像?」



どうやら今見ているのは後ろ側だったようで、マリーがひょい!と反対側に回ってみると驚愕の表情を浮かべました。



「コレはなんだ?誰かを呼んでいる像なのか?」



それは、両手を口元に持ってきて呼びかけるような様子の石像でした。



辺りに岩が増えてきた中、よく目を凝らしてみると他にも石像が見つかりました。


叫んでいる?石像。

走る石像。

物陰から覗いている石像。


いろいろな石像が見つかりました。


「リアルだなー。」


「芸術作品か、何かなのか?」


「どうなのでしょうね……。」


「あまりこの辺りの土地のことは知らないからねぇ~。」



地形の変化を警戒しながらも、進んでいきます。






「だいぶ来たな……。」


「そろそろ泉でしょうか?」




お日様が反射してキラキラとしているお水が見えます。




……とりあえず泉の中が覗ける位置まで来てみました。



「何か見えますか?」


「何も見えないね。」


「見たところ何も変ではないな!」


「ああ……周辺に謎の石像はあるがな。」


「ノノア、……どうですか?」


泉はかなり深そうですからね。ノノアは地下に向けて【広範囲探索】をかけてくれていました。


「やはり何かありますか?」


「……うん。……いる。大きいよ。」


「あらぁ。じゃあ、戦闘準備ねぇ~!」






皆で構える。


……ゴボゴボゴボゴボ……。

……何かが、来る…………。


……ゴボボボボボ!!


バシャーーン!!!


泉から飛び出てきた赤い手?足!?!



ズゴーーーン!


ボゴン!



飛び出てきた赤いものが地面に次々と刺さる……周囲の緑や土を破壊しながら現れました……。




ヒュン!


ヒュン!ヒュン!


無数に襲い掛かる手?足?

接近戦の鍛錬のお陰で容易に避ける事が出来ます。



やがて飛び出てきた衝撃で舞っていた土煙が落ち着いた頃、魔物の攻撃も一時ひいて、その姿を現した。



ブクブク……。


ブクブク…………ペッ!


ベジャーーー-----ピシッ!


カチンコチン!!!





「……………………カニ?」


「デカガニ?」


「いや、デカいなんてもんじゃ……。」


「あのハリネズミくらいあるぞ……。」


「なんかぁ~。石化?」


「……ええ、あの泡石化してるね……。」


「ちょっと待て!何で俺の足に?!?!」


ダン先生の足に泡が当たっていたようです。左足の膝から下が石化していました。


「はぁ~。ダン先生何やってるんですかー。」


「……すまん!」



‘’ピッ!

赤茶色の絞りクッキーをダン先生に渡します。


「どうぞ!食べてください。」


「アリィ、ありがとう。」

ボリボリ……。




すーっと石化も解けたようです。




目の前に出現した魔物を見上げると………………さて、今回の魔物もなかなかに大きいですね。






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