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飛んできた何か





音が聞こえる……ブォンブォンブォン……。

羽音のような音に合わせて空気が揺れている……。



「……!!!!ルーイ……様!!!」


‘’ピッ!

ぷぁん。

ピアの叫び声と共に、ピアとルーイ様のピアスが一瞬シャボン玉のような光に包みこまれます。


光と共にルーイ様を中心にキャビン側面を覆う、薄く色づいた球体が現れました。


その途端に----。


バシィ!


「へ?」


球体に触れた?らしい拳大くらいの生き物が急に現れました。


「蜂--の魔物?!」


「いや、……こいつらは--羽蟻か?!?!」


バシィ!バシィ!バシィ!……。


次々にぶつかっては急に出現する羽蟻……。



「ピア!助かりました。」


「いいえ。お役に立てて良かったですわ。」

にっこり。


迫り来る空気の揺らぎは次々とピアの魔法にぶつかって……は、落ちて、ぶつかって……は落ちていきます。


さすがにキャビンを止めて応戦しなければですね。



「……ちなみに、コレどうやってますか?」


“コレ”とは、ルーイ様の周りに出現している薄い球体の魔法の事ですね。

恐らく自分の周りなので全体像が見えていないので解りづらいのでしょう。


……ちなみに一方からしかデカ羽蟻軍団は来ていないようなので、ルーイ様の周りでしか事は起こっていません。




「それは、【魔力遮断】ですわ。」


「へ?……ですが--???」


ルーイ様はピアの言うことにまだ理解が追い付いていません。それは皆さんも同様なようです。




「ですから【魔力遮断】ですよ。ふふふ。ただし、外から受け付けないようにしたのですわ。」



「あぁ~!なる程な。」


‘’ピッ!

【竜巻】

‘’ピッ!

【炎】


ふたつの魔法が合わさって、姿を現して落ちていった羽蟻はどんどん焼け炭となり自然に還っていきます。




「【その空間に入ろうとする物を遮断する。】という事でいいのですか?」


‘’ピッ!

【砂】

‘’ピッ!

【暴風】


ルーイ様の後方に砂嵐が吹き荒れます。


ブォンブォン……ブォン??


ブブ……ブブ……??


砂煙から沢山の羽蟻が見えてきて……次々と意識を絶たれて吹き飛んでいきます。




「今私がしているのはそのような感じですわ。」


‘’ピッ!

【冷気】

‘’ピッ!

【風】


ビュォ~!!!


カチンカチンカチン!!


最後に残った空気の揺らぎは、全て氷漬けのデカ羽蟻軍団に変わった。




最も、魔力遮断では耐久性に欠けますし単純に魔力を弾いているだけですので、強力な魔法が向かってきたら“盾”のような物をイメージして完全な防御を展開するべきかとは思いますが、この程度の魔物にならば破られないですね。


球体の魔力遮断がここまで有効でしたら、盾のような魔法防御であれば強い効果がありそうです。







カタカタカタカタカタ……。


一瞬の戦闘でした。キャビンはまた高原を結構な速さで走っていきます。



「ダン先生の問にはこれで良いでしょうか?」


「……あ……ああ。」

『ちゃんと考えていた奴がいたか……俺先生っぽいこと出来ると思ったのに……残念だ。涙。』


しゅぼぉ~~んと、しぼんでしまったダン先生。珍しく真面目に問い掛けてらっしゃいましたものね。自分でも何か不燃焼気味なのでしょう。


『ん?でも俺楽だからいいのか?ははは~。』


なんだか一瞬恐い顔で何か思案しておりましたが……もうハンモックの中でいつも通り寝ていらっしゃいます………………ので……自己完結したようです。






「そういえば……この羽蟻は魔法が使えた魔物だったのですね。……【透明化】でしょうか。」


「いや、羽蟻自体はこんなに飛べないだろ?」


「そうですね。おそらくは、【透明化】と【飛行】なのでしょう。」


「高度な魔法だな~。」


「そうですよね。…………私達にも可能なのでしょうか……?」


透明人間。

空飛ぶ人間。

どちらもとても面白そうですね!

これは……久しぶりに面白い魔法を見つけた予感です。


ニヤニヤし始める皆さん。



皆「「「……今度試してみましょう!」」」

ニヤニヤニヤニヤ。



ダン先生「……………………。」

ダン先生『それ、俺も覚えたいな~。』

ニヤニヤ……にゃむ。ぐー。








カタカタカタカタカタ……。



「…………なあ、アリィ。ピアとルーイのもリンク石じゃなかったか?」


「…………そうですね。私もそれをお聞きしようと思っていた所です。」


「「……じぃ~~~。」」


ふたりで、ピアとルーイ様に意味深な目を向けます。


「「「「じぃ~~~……。」」」」


おや?おやおやおや?


いくら鈍いSクラスと言えどもさすがに気づいたようです。

皆さんもルーイ様に目を向けています。



その目線の嵐の意味に気づいてしまったピアは…………もう地面しか見えていないようですね。


「///。」



ルーイ様はいつも通りの微笑みです。


「ふふふ。おや。気づかれてしまいましたか。……私にとってピアは特別なのですよ。」

にっこり。


「///!!!」

ピアがガバッと顔を上げてルーイ様を見ます。


「な……ちょ!……もう!焦。……や……。」

「おや?いけませんでしたか?……ふふふ。ですが、訂正しませんよ?」

にっーーこり。


「いやぁ~!!!!嬉。恥。///。」


もう、それからしばらく皆さんのニヤニヤが止まりませんでした。






--それからリンク石についてのお話をルーイ様から聞いた皆さん。




「稀少な石なのねぇ~。」


「そんな効果があるのか?!」



ルーイ様とピアのピアスを交互に見たり、ついでにルーイ様にバラされたロイとアリィの指輪を観察している皆さん。


「どうやら、ご夫婦で持たれる方がやはり多いようですよ。」


「「「!!!」」」


ルーイ様の一言に、カミーユ、ノノア、マリーがやたらと反応していましたが……その後、「いつか……。」とか、「付き合ったら……。」とか、「むふふ~!」などと聞こえた意味は、意中の人を思い出しているのでしょう。






「ですが、いろいろと事情が有りまして……私もまだやる事がありますので、今は内密にお願いします。」

キリリ。



「「「……わかった(わぁ!)!」」」

ニヤニヤ、にっこり。




真剣なお顔で言ったルーイ様の言葉。そういう諸事情についてはSクラスの理解は早いのです。






カタカタカタカタカタ……。



--そして、もうすぐキタトの町へ着きそうです。




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