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変態現る




「ふぁ~!」


あらあら。珍しく眠そうなガイさんです。昨日は騎士学園の視察とパーティーでしたね。夜遅くまでお疲れさまでした。




「ガイさんもパーティーでタキシード着たんですよね?」


「あ?ああ…………そうだが?」


「ん?どうしたんです?」


「ガイはねぇ~。タキシード着てても筋肉浮き出て見えるのよ~。ふふふ。」


なる程、ガイさんが歯切れの悪い感じだったのは気にされているのですね。



Sクラス皆『『『筋肉タキシード……。』』』


皆さんそれぞれ想像を巡らせて口の端が持ち上がりそうになっていると、それが伝わったのでしょうガイさんが物凄い笑顔で威圧してきました。


「……。圧。」


Sクラス皆「「「……。」」」


「あ~、でもぉ~うちのパパもそうだわぁ~!焦。」


「ミーサの御父様も体格がガイさんと似ていますものねー。焦。」


「……って事は!ミーサの御父様もガチムチなの~?いいわ~!悦。」

キラキラ。


あれ?もしかして、もしかすると、レミアさん筋肉強め系がお好みなのでしょうか?


「私は、私より強い男が好きなの~。ふふふ。筋肉もガッチリがいいわ~。」

にっこり。


「そ!……そうかそうか!ははははは。」


レミアさんの言葉でガイさんも気分が良くなったようです。

……でもガイさんが落ち込む原因を暴露したのも良く考えればレミアさん……。



「そー……そうだ!武器!」


なんだかレミアさんの別の凄さを垣間見たような……ガイさんが気づく前に話題を変えてしまいましょう!


「あ!あの!武器用意してきました。」


「昨日の午後に買ってきました!」


「おう!ちょっと見せてくれ……。」


「コレ、…………見立てて貰ったのか?」


「ええ?そうですよ。」


「~~~レミア!ちょっと見てくれ!」


「ん?!---―あらあらあら~。」


それぞれ持ってきた武器を順にガイさんとレミアさんは持ち主と武器を交互に見ながら確認していきました。



「お前達!一体どこでこの武器買ってきたんだ?!」


「へ?!」


「品質がとてもいいわねぇ~。ただの鉄じゃないみたい~。」


「恐らく魔鉱石と呼ばれる物なんじゃないか?ちょっと刃の色が濃いように思う。」




---魔鉱石---

鉄よりも黒みが強く貴重な石。主要な使い方は鉄などと混合して武器にする。自然界にある他の物質よりも元々の魔力量が多く、魔法との相性がとても良い石。




「さすがガイさんですね。その通りです。私達がお願いしたのではないのですが、選んでいただいた方の思いでしょう。」


「そうか……。」

『“思い”ねぇ~。って事はこいつ等が“武器を持つ意味”を選んだ者は瞬時に理解したのか?』


「……お前達、この武器はどこで?」


「はい!リーシエ武器店です!」


「!リー……。」

「リーシエ武器店!?」


「ちょ!レミア俺話のとちゅ……。」

「リーシエ店主の所で買うとは!なかなか良い所へ行きましたねぇ~。私も必ずリーシエさんの所へ行くのです~。揃えている武器はどれも一級品。売ることは売るけども、選んで貰うとなったら話は別!店主が選ぶ事を了承するのは店主がお認めの家の者か、店主の気に入った者だけ!と言うお店なのですよね~。」


「へ~、知らなかったわぁ~。」


「ルーイ様のご紹介だったからでしょう。」


「いや、ピアース。それはないぞ。あの店主はそう言う場合エルメイだけの剣しか選ばないはずだ。つまり--。」

「つまりは、Sクラスの皆全員を気に入ったという事ですね~。」


『……俺!さっきからレミアに……くぅ。』



「……僕らが選んでいただけた物は貴重な事だったのですね。」


「ふふふ~良かったわねぇ~!」


「ラッキーだったな!」


「ですね!」



『ラッキー……かぁ。そもそもそこへ行ったと言うことは、…………やはり。エルメイはよく解っているな。』


ガイがルーイ様を、見ると目が合って微笑んだ。


「……さすがだ。」


「ん~?ガイ~?どうしましたか~?」


「いいや、何でも。ただ、こいつ等はとても良いチームだな、と。」


「ふふふ。……そうね。」

いつもにこやかに目を細めているレミアさんが真っ直ぐにガイを見つめた目は透き通るように真っ直ぐ見開いていた。


「……レミア。解ってたな?」


「ふふ~何のこと?」


『まあ、レミアが気づかないはずがないか。』


レミアはガイに次ぐ次席ですが、その前におふたりとも貴族ですので危険察知能力と言うものも心得ています。

目立つ者の定めもよく理解しているはずです。





※※※※※


「では、武器を構えてみてくれ。今日に限りだが、まずはその武器の正しい扱い方を覚えて貰おう。」


「長剣……曲双剣……曲中剣……豪剣……。」


「やはり面白いな~。いろんな種類~。」



ダダダダダ!


何だか凄い勢いで近付いてくる足音が!


「凄い!ちょっと僕に全て見せて触らせておくれぇぇぇーーー!!!」




ドン!

「ゴファ!!!」

ズザーーーーー!!!



Sクラス皆「「「……は?」」」


『今目の前に飛び出てきた何方かが、ガイさんの強烈な蹴りで吹き飛びました……。』



ほぼ真横にスライディング土下座を決めたような方が居られます……。





「……細く軽く長い長剣は、……振り抜く速度が速く、又、長さを生かして突きを繰り出すことにも向いているぅヴ!!!」


ズシャーーー!


……2発目。


起き上がって這いつくばって喋り出したところをまたガイさんに……。





「……俺も愛用している曲双剣はぁ……その細く湾曲した片刃が特徴で、連続攻撃にとても向いてい……あぁ!!」


ベショーー!!


……3発目。


ガイさん……。だいぶ困り顔ですね。





「曲中剣!」


『だんだんと打たれ強くなってきてバッチリ起き上がれていますね……。』


「名前の通り中剣だが、片刃で湾曲している。少し太めなので、剣で攻撃を受け流しながらカウンターを狙ったりする攻撃が出来る!」


何だかこの飛び出てきた方は、剣を語る度にキラキラしていくような……。



シュルシュル~~ビッ!


……ついには手近な椅子に括られてしまいました。


……ガイさん……レミアさん……先輩方……。





「最後は、豪剣!!兎に角力がいる!剣に力を乗せやすく、破壊力がある!」





「ふぃ~。」


『どうやら全て言い終えて満足され……。』

「もちろん剣は、速さや力強さがバランス良くて扱いやすい。特出していない分安定感がある!勿論短剣も、隠しておくことにも向いている上に女性にも扱いやすくて……。」

ボコん!!!!


「お前は!!いつまで続けるんだーーーー!!!」


「お?あれ?…………。」


囲まれた自分、縛られている自分、クラスメイトに見下ろされている自分、冷ややかな笑顔の微笑みを向けるレミア、明らかに怒っているガイ…………。



「……すまん!!!」



どうやら飛び出てきて蹴り飛ばされて挙げ句縛り上げられているこの方は、正常に戻ったようです。




「はぁ。Sクラスの皆すまんな。コイツは、カミーユの相手役をずっとしてた奴なんだが……武器が好きでな…………しかも、手に取り舐め回すように見尽くして、挙げ句自分の物のように満足するまで素振りし続ける……と言う…………変態だ。」



Sクラス皆「「「……。」」」



「はぁ~。今までちゃんと指導して~大人しくしていたのに~。」



「わはは!すまなかった。俺と関わりなかった奴もいるだろう?メリヌ・オーバーだ。」


「ねぇ、メリヌさん。」


「お?なんだカミーユ。」


「メリヌさんは曲双剣を使うの?」


「ああ、そうだぞ!」




それから皆さんの愛用武器を教えてもらいました。


「俺は豪剣だ!」


「私は曲中剣よぉ~。」


やはりそれぞれが御自分に合う武器を使うの事が、戦闘では大事なようです。

自分の命を守るためのものですからね。


「んー。使い慣れた武器だと、本当はいつもの物の方が扱いやすいんだけどな!」


「いつものってなんだ?」


「--ああ。いつものあれですか?」


「マリーのは面白いですわよ。」


「魔法剣と勝手に呼んでいるものがあるのです!」


「魔法剣?」


「魔法剣?!?!」


またメリヌさんの目がヤバくキラキラになっています。

ああならなければ普通にかっこいい方だとは思うのですが……………………なんとなく雰囲気はカミーユ寄りです……やはりちょっと残念な方かも知れないです。





『ビクぅー!!!!』

何でしょう……何か怖い視線が!!!


そろーーーり。

視線の先を見てみると……。


Sクラス皆「「「あ!!!」」」


射殺されそうな視線を飛ばしてきてる主は、ダン先生でした!



Sクラス皆『『『しまった!これは言ってはダメだったやつー?(ですか?)』』』


ダン先生の目線がしばらく全員に向けて突き刺さります……。



『『『……だらだらだら……汗。』』』



…………が数秒後、ダン先生は大きな溜め息と共に片手をひらひらと振りました。





「どうやらコレは喋っても良いにしてくれたみたいだな。」

コソコソ。


「ええ。マリーの魔法剣だけね。」

コソコソ。


「これ以上は無いように気をつけましょう。」

コソコソ。



騎士団ズ「「「???」」」





「それで?それで?魔法剣て?!」


「俺にも教えてくれ!」


「私もみたいわぁ~!」


それから、マリーは普段魔法で剣を作り戦う事がある事を話ました。



「見てみたい!」


「俺も!」


「むしろ魔法剣と試合してみたい!」



「ん~ですが、ここでは危ないわよぉ~。」


「それに、一応魔法だからな。ここでは使わない方が良いだろう。」


「……まあ、確かに。」


「そうねぇ~。」




「じゃあ!今度俺達が魔法学園に行く!!!」

キラキラキラキラ。


……そんな縛られたまま輝いていても……。




「「はあ?!?!?!?!…………良い考えだな。(ね~。)」」





転がっていたダン先生へメリヌさん以外の騎士学園生がズザザーーと詰め寄ります。



「今度、魔法学園に見学に行っても良いですか?」


ダン先生『…………今度は来るんかい!』

「……校長に了承をとる。」




メリヌ「俺も勿論行くぞぉーーーーー!!!」



Sクラス皆「「「遠い……。」」」



「……もう解放してあげればいいのに。」


「ねぇ~。」





※※※※※


「では、メリヌは今日ノノアを頼む!」


「はいよー!」


「んじゃあ二刀流やろう!」


「……おねがいします。」


ちなみにカミーユはガイさんに豪剣を。

ミーサはレミアさんに曲中剣を習うそうです。


剣、長剣、短剣もそれぞれ得意な先輩方からついていただいて教わる事が出来ました。


久々の風船人間以外でしたね!

少しレミアさんが寂しそうだったのは気づかないふりをして、凌ぎました。



『全員ドリンクの“ド”の字も出さなかったのです!!!』






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