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ミーシャの思い




どうやら、詳しく聞くとミーシャは私達と魔法の勉強をしたい。と言う事なのだそうです。無詠唱魔法が使えるように!とまでいかなくても、もっと自分の魔法を強くしたいそうなのです。






演習ではBクラスは、“団結”する事で全てを乗り切っていました。先のキャンプ旅行でもそうでしたね。


ひとりは皆の為に、皆はひとりの為に!のような精神で、ひとりひとりの魔力は小さくても全員で同時に同一の魔法を発動する事で頑張ったのだそうです。



「それも良かったとは思うの。でも、私はもっと強くなりたいと思った!」



そんな思いが芽生えながら戦いをしていた演習期間中に、ふと。思い出したそうです。 




Sクラスが確か、詠唱魔法を試していた事があった事を。


しかも、気持ちの乗っていないただ発しただけの棒読み詠唱でもかなりの威力だったらしいと、随分前に噂になっていました。


そう気づいた時に、Sクラスから学べたら自分も強くなれるのでは?と思ったそうです。



「ああ。そう言う事でしたか。でも、通常の授業は大丈夫なのですか?」


「うん。週に一度ね、午前中が自習の日があって、完全に好きなことをしていていい時間なの!」


「その時にって事ですね。」


「ええ、そうなの!」




「……皆さんどうでしょう?」


これはSクラスの時間でもありますからね。皆さんからも了承を得られないとお答えできませんからね。



「え?いいよ!」


「いいんじゃないか?」


「ティータイムメンバー追加ですわね!」

きらりん☆


「人が増えるって、いいわねぇ~!」


「良いことだな!」


「午前中ならどうせ、鍛錬とティータイムだからな。ふふ。ミーシャさんも一緒に学ぶなら鍛錬になるだろう?」


「まあ、そうだろうな。」




「皆さんありがとうございます!」

にっこり。


「……ありがとうございます。」

微笑。





嬉しい!ミーシャと一緒に学べる日が来るなんて!ノノアの微笑みも継続していますね!






「その代わりって言ったら何ですが----。」



皆さん目配せしてクスクスと笑っていますね。



皆「「「……………………ノノア!ついでに俺達(私達)にも敬語禁止なー(ですよー)!!!」」」






「……驚。…………ははは!わかった。」

にっこり。









すると明後日の方から違う声が聞こえてきました。


「私達もそれ、一緒に学べないかな?」


「ソアラちゃん!」


「ギールくん!」


「ごめんなさい!丁度聞こえてきてしまって。」




「いえ。それはいいのですが、ふたりも?どうして?」




「カミーユくんや、マリーさんとね、4人で話をする機会が増えるにつれてね、ギールくんともよく話すようになったんです。」


「俺達も自分の力をもっと強く出来ないのかって、思ったんですよ。」



Sクラス6人はソアラちゃんとギールくんの話も聞いてはいますが…………カミーユとマリーを見てニヤニヤニヤニヤしています。


『ふふふふ。おふたりともやりますね~。お近づきになろうと頑張っていたのですね!』




急に思い人に会いに行っていた事をバラされたふたりはさっきから目線を合わせないようにそっぽ向いていますね~。ふふふ。


マリーは真面目ですし、カミーユも、中身は真面目ですからおそらく熱心に通ったのでしょうね。



「ふふふ。いいんじゃないか?」


「ふふ。ですわね。」


「うふふ。一緒にやりましょ~。」





「まあ、3人増えるだけなら問題ないだろ?一応俺から各担任と校長には言っとくな!」


『おお!最近は気配を完全に消して転がってらっしゃったので、居たことを忘れていました!!』


ダン先生のお許しも出ましたしね。週一で開催決定ですね。



「……ただまあ、これ以上参加者増えると大変になるから3人だけにしておけよ~!」


大変って……校長とのお約束のことですね。


「増えることあるかなぁ~?」


「……まあ、有り得なくは無い話だね。」




「確認だが、鍛錬だけなら大丈夫だろう?」


「ああ。問題ない。」


「他は……皆解っているさ。なっ?」


ロイの問にSクラス全員は頷きます。お約束している通り、Sクラスでやっていることは他の方へは口外しませんよ。





「じゃあ、とりあえず2日後からだな?」


「場所は私達だけだと普段はお庭が多いですが、……この校庭でやりましょうか。」






すると、3人は不思議そうなお顔をしています。どうしたのでしょうか?



「え?校庭にいたのって……ただ、のびのびしていた訳じゃ無かったのですか?」


「…………未だにそう思われていたのですね……。」



まだティータイムしているだけだと思われていたとは……。おほほほほほ~。まあ、半分本当ですからね~そう思われていても仕方ないです。









「ふぁ~~~。なあそういやそこのふたり!お前達首長~く待っていた返事聞いたのか?」



ビクビクビク!!×2。



「自分から誘ったんだろ?もっかいちゃんと聞いて見ろ!」

ニヤニヤ。


ダン先生がおもしろ半分に急かします。忘れていたわけではないのですが聞くタイミングを逃してはしまっていましたからね。




意を決してふたりはそれぞれの思い人へ歩み寄ります。


「あの、ソアラちゃん?俺、君と一緒にパーティーに行きたいい。」


「ギールくん!私とパーティーへ行きませんか?」


柔らかい言葉とは裏腹に、ガチガチに緊張した身体で一生懸命お伝えしたふたりです。



『--うぅ!!!うまく、いきますように!』


「お返事が遅くなってしまいましたね。はい、よろしくお願いします。カミーユくん。」


「マリーさん。俺でよければご一緒させてください。」


『あっさりオーケーだった~!!!』



ぱぁ~~~~!!!!



「ま!眩しいです!」


「ふたりの周りにお花が舞っていますわ!」


おふたりとも良かったですね!

……しかし、……う~ん。

しばらくおふたりとは会話しても成立し無そうです。頭のお花畑は満開ですのでしばらく戻って来られないことでしょう。






そろそろ皆さん午後の授業が始まりますね。



--ミーシャの帰り際。


「あ!アリィ相談があるんだけど……でね、……なの~……。」


「うんうん。全然いいよ!じゃあ、……マリーにも……。」


「うん!お願いね!」


「任せて~!」

にっこり。


どうやらふたりのヒソヒソ女子トークだったようです。


「それじゃあ!アリィ、ノノア、皆さん。またねー!」



『ふふふ。またイベントの楽しみが増えました。』






----そして午後。



思い人とパーティーへ参加できることはとても喜ばしいことですよね!----ですが…………。



「……ミーシャとパーティー……。微笑。」


「ギールくんと行けるなんて~。微笑。」


「ソアラちゃんをエスコート~。浮。」



……ダメですね。緩い……。緩みっぱなしです。

まあ、今日は午前中にだいぶお話も詰めましたしね。


ダン先生もそれをご理解くださっているからなのか午後はお開きにしてくださいました。


「今日はもうのんびり過ごせ~!その代わり、キャビンを貸してくれたルモンドさんにお礼しに行ってこーい!!!」


と、ダン先生は帰って行きました。




※※※※※



と言うわけでルモンド商会へ向かっています。



「ねえマリー、御願いがあるのですが。」


ノノアから少し離れたところでマリーに話しかけているアリィです。


「ん?なんだ?」


「あのね、ミーシャがパーティードレスのために生地が欲しいそうなのですよ。」


「生地?と言うことは自分で作るの~?!」


『あ!乙女モード!』


「ええ。ですので、シルクデザインから生地を買えないかしら?」


「それは大丈夫ですよ~!……っで、あれば!一緒に作りませんか?」


「ええ?!いいのですか?」


「ふふふ。勿論ですよ!」


「やったー!!!ありがとう!マリー!」



「よかったな!」


「ええ!」


隣にさり気なく居てくれたロイが会話の内容を聴いていたようです。


「ミーシャに今度言わなきゃ~!」


ルンルンルン♪と思わずちょっと前を小走りし始めたアリィ。



その後ろの、このふたりのこそこそ話は勿論聞こえていません。


「なあ、マリー……でさ、………………御願いできないか?」

ボソボソ。


「オッケー!任せて!」



※※※※※※



それからルモンド商会へお礼に伺ったら、キャビンを強化した事と車内の設備を増やした事を逆に感謝されてしまいました。



どうやらご自身で走らせてみて気に入ってくださったそうです。


「車輪や車軸など細部まで強化してくれたおかけでまるで新品だ!しかも今までに無いくらい丈夫な部品になっている!」


確かに、私達が風魔法で走らせるが為に壊れないよう強化しましたものね。馬より速いので通常の部品のままではおそらくすぐに破損します。


「それに、車内まで!しっかりとしたテーブルとベンチ!--ハンドル操作は魔力量が足りなくて魔法道具としては使用出来ないが、子供ウケが良さそうだ!」


廃材を加工して、即席で造ったものでしたが喜んでいただけて良かったです。


『それにしても、……子供ウケって……必要なのですか?』


「こういう貸出馬車ってあんまり子供乗らないんじゃ?」


「すまん親父がただ楽しんでるんだ……。」


お借りした上に魔法道具化してしまって申し訳なかった気持ちもあったのですが……どうやらルモンドさんに有効活用していただけそうで良かったです!



---------------


ルモンドさんへの手土産。


息子の学友達が先日貸したキャビンのお礼にとわざわざ挨拶に来てくれた。


うちは商会だが、正直あまり15人用の馬車なんて大きすぎてあまり使っていなかった。


だからこそ何も抵抗無く貸したのだが、まさかの前よりグレードアップして、……より良い物になって戻ってくるなんてこれっぽっちも思っていなかったのだから、むしろこちらの方が感謝だったのだ。


しかも頂き物までしてしまった。

話に夢中で失礼ながら包みを開いていなかった。


「……一体何なのだろう?」


封を開けてみる。


「……芋?」


新鮮な紅芋だった。きっと掘りたてなのだろう。


「……………………。」


「センス!!!」


『老人か!』と思わず心の中で大笑いだった、ルモンドさんでした。


「旨そうだな。はは!」



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