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努力の結果




魔法の鍛錬を始めて一週間程経ちましたね。


‘’ピッ!

【岩!】

ドゴゴゴゴ!


「ふぅ。」


やっと、私×2程の高さに出来るようになりました。


「土魔法……手強い!!!」


バタンキューです。


「同じく……!!!」


もうひとりキューしてきましたね。


「ロイ~。」


「アリィ、大丈夫だ。俺も……俺×3程の高さがやっとだ……。」


「いえ!ロイ。土魔法が苦手な私達にしてはこの一週間で素晴らしい上達なはずですわ!」


「ああ、そうだな。最初は岩にもならない石だったんだ。」


「石でしたものね……。」


「ああ、……石だ。」


この一週間で一体いくつの大小様々な石を産み出したことでしょう。

私とロイの後ろにはゴロゴロと石の山が……。


「今日の土魔法はこのくらいで良いでしょう!」


「そうだな!」


最近は午前中に土魔法をロイと一緒にして、午後はひとりで氷魔法をしていました。


「アリィ今日もこれから氷魔法の練習するのか?」


「ええ。そのつもりでしたが何かございましたか?」


「いや。そろそろもう氷柱作りは良いんじゃないのか?」


「ふえ?」


そう。私は遂に氷柱が出来るようになったのです!


練習を始めて5日目には瞬間で氷柱が出来るようになりました!

それが嬉しくて、昨日、一昨日は辺り一面を氷柱だらけにして楽しんでいました。上から落としたり、下から生やしたり、氷柱を風と合わせて飛ばせるようにもなりました!


「てか、アリィ起動速度早すぎるだろ。氷柱を瞬間で飛ばすのは起動3回連続だよな?」


「え?そうでしたか?」


①水を出す。②氷柱にする。③風魔法で飛ばす。……本当ですね!気づいてませんでした。


そもそも、無詠唱魔法と言っても無限ではないのです。産み出す工程はひとつずつです。複雑な思いは時間をかけてイメージを構築して願いに置き替えるので、実戦で使うには不向きです。魔法道具を造る時のように長く練る時間をとることはできませんからね。

ですので、連続で魔法を起動する方が……言っては同時起動が一番有効なのです。




「ねえ、アリィ?」


「あ。ルーイ様も休憩ですか?」


どうやら一区切り着いたらしいルーイ様が来ていました。


「ええ、そうですね。それよりも、そもそもアリィが以前魔物狩りの時に使っていた炎の弾丸って同時起動ではないのですか?」


炎の弾丸……と言いますと、素材を丸焼きにしないように小さい球にして打ち出していたあの赤い球でしょうか。


「どうでしょうか?ルーイ様から見てどう見えましたか?私としては、丸くなって飛べ!と願っただけでしたから--たぶん微妙に同時でない気がします。」


あの時は炎を産み出してから、手を握って炎を閉じ込め--それから球にしましたからね。


『……ですが、瞬間的に魔法を連続で起動すれば、ほぼ同時に起動出来るのでしょうか?』


『もしや……慣れれば工程を省略出来るのでしょうか?』


後者は可能性の話ですね。これはいずれの検証でよいでしょう。



「そうですか?私には炎が出来てから赤い球が飛んでいくまでがすぐだったように見えましたが。」


「まあ。ありがとうございます。でしたら弾丸をもう少し練習して同時起動をちゃんと出来るようにしましょうかね。」


やはり、ほぼほぼ同時起動時だったようですね。私の新しい戦闘魔法をこの際磨いておくことにしましょうか。


「ええ。良いと思いますよ。その方が魔物にも気づかれにくくて強い魔法になりそうですし。」


「そうゆう事でしたら、ピアも水の弾丸が良い武器になりそうですわね。」


「ああ。そうだな!」


「私、ピアと少し練習してきますわー!」


バタバタバタバタ……。




「……で、お前は最近何をやらかしていたんだ?」


「あ?バレた?」


そう。ここ一週間それぞれ集中して鍛錬していたのですが、ロイは座り込んで何時間もずーーっと何かをしていたのです。


そして、ロイの座り込んだ地面には丸い黒くなった地面の跡が無数に残されていたのです。


「いや、皆もそれぞれがなかなかおかしな事をしてはいるが……。」


そう言ってふたりで皆を見渡すと……。


アリィとピアが、この一週間作りまくった石山に向かって赤と青の弾丸を笑顔で飛ばしまくっています。


爆炎を巻き起こせる様になったマリー。


カミーユは水柱を飛ばしています。


ミーサは、白色の炎を操っていますね。


一番奥では自分を台風の目にしたように暴風を巻き起こすノノア……歩く台風みたいです。




「……皆、上達が早くてひとりひとりでも十分すぎるくらい強いな。笑。」

クスクスクス。


「いや、お前もさっきまでアホみたいにデカい氷を山ほど作ってたろーが!」


「おや?見ていましたか?」


「そりゃあ、これだけ派手にそれぞれやってれば何やってるか丸わかりだろ!」


「いやいや。そんな中だからこそ、お前程逆に大人しく何かしていると、不審だぞ?」

ニヤリ。


ギクッ!

「いや~。試していただけだぞ?」


「だから何をだ?!」


「……誰にも言わないか?」


「そもそも何で言ってはいけないのだ?」


「いや!……だってな……ごにょごにょ。」


「は?!……アリィ?……格好いいと?……はぁ。まあ、秘密にしておきたい理由はわかりましたよ。」


物凄くオーバーに、やれやれ。と言う動作をするルーイ様。


大人にお咎められたお子ちゃまみたいになるロイくんでした。


「……で?」


「いや。ちょっと光魔法をな~。」


「はぁ?!?!?!」


「いやいや、いつもの公爵子息様の口調じゃないぞソレ!」


「今はどうでも良いだろ!?」


堅苦しい口調を崩したとしても幼き頃から染み着いている公爵家の柔らかな対応すら崩してしまったロイの言葉。ルーイ様が驚きでロイにつかみかかります。


「光魔法だって?!」


「シーーー!!!!」


静かに~!!


と、とりあえず落ち着きを取り戻したルーイ様にだけ、ロイは話すことにしました。




学園へ入学して属性魔法と言う物を知った時、同時に光魔法と言うものがあることを知ったロイ。


詠唱魔法でも発動出来る人がほぼほぼいなくて、無詠唱魔法でも発動出来るのが一握りだという事はお父様に聞いてみて知ったのだが…………と、言うことは、それだけ強力な魔法なのでは?とも思っていた。そんなこんなでせっかくの集中して出来る機会が取れたのもあり、挑戦しようと思ったのだという。


「はぁ。----それで?」


「ん?」


「しらばっくれるな!どのくらい出来たんだ?」


すると、ニヤリと笑ったロイ。


『あ……コイツ……結構いい感じに習得したな……?』


「それは、実戦でみせるさ!」


「はぁ~。わかったよ。」


『どうせ、一番にアリィに見せたいと思っているんだろうな……。』


少しの嫌な予感と共に、聞き出すことを諦めたロイでした。



※※※※※


結果的に、


ロイ、土魔法以外全て可能。光は……。

アリィ、土魔法以外全て可能。+弾丸。

ピア、竜巻を起こせる。氷が張れる。+弾丸。

ルーイ様、氷の山と岩壁が出せる。

ミーサ、白色の炎がだせる。

ノノア、暴風を起こせる。(縦ではなく横に広い風。)

マリー、爆炎を起こせる。(高温ではないが大きな炎。)

カミーユ、水柱を出せる。(大量の水を扱えるようになった。)


※※※※※


「いや~。だいぶ新たな魔法も扱えるようになったな~!」


「そぉ~ねぇ~。」


「気づけば週明けから合同演出ですわね!」


いや~本当にこの二週間程集中して鍛錬していましたからね~!あっと言う間でしたね。


「ところで、お前達?合同演出の集合場所まではどうやって行く気だ?そして、いつ出発だ?忘れずに俺も連れて行けよー!」


皆「「「…………。」」」


皆「「「すっかり忘れてた(ました)!!!」」」



「ちなみに、どこへ何時間集合ですか?」


『確か王都から馬車で丸一日かかる距離だったはず……。』


「ああ。サイザーン山岳地帯のニシール平原に12時集合だ!」


3日後のお昼ですね。


「朝出れば間に合う?」


「ああ。そうしよう。」


「いやいや……遅すぎないか?!」

ダン心配。



とりあえず明日は自分の荷物をそれぞれ準備するお休みを過ごして、明後日に何かしら移動方法を考えて、明明後日の朝方出発になりました。



「ダン先生。何とかしますから!」

にっこり。


……やっぱり心配なダン先生でした。





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