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得意不得意




えーーーー。ここの防御どうしましょう?




はい。只今私達8人+転がっている方で練習場におります。

そして8人は練習場の上空を見上げてぼ~~~としております。




これは~~どんな風に魔法をかけたら良いのかしら?

ドームみたいにする?

いや~屋根ないですし。

どうにかして、上空に魔法吸収を施さないとダメそうですからね。

このままではまたダン先生のお怒りを買ってしまいます。




「いっそのこと屋根つける?」


「いやいや。勝手にやっていいレベルではなくないか?」


「そうよぉ~。」


「……。」


「広いのは良いけど、広すぎて今は問題ですわね。」



ここ以外で一番広い練習場は50M×50M程です。

ここは特別訓練室だそうで200M×200Mくらいの広さがあります。ほぼほぼ使われることはない場所なのだそうです。



「と言うわけで無駄に広いと言われて使われる事がない。……らしいのですが、私達にとっては広くないのですよね……。」


「ん~。どうする?」


「空……ねぇ……。」


「綺麗な青空ねぇ~。」


「……ミーサ。現実逃避しないで。」


「そうだぞ!私も何も浮かばないがな~!!」


「マリーしょうもないことを叫ぶなよーーー!」



う~~~ん。

今は何も浮かびませんね~。


少し休憩しましょうか。何にも進まないままもうお昼ですし……。



「ランチ食べに行きませんか?」


「そうですわね。」


「……お腹すきました。」


「そうしましょ~!」



と言うわけで食堂に来ましてお昼を食べていました。


他のクラスもお昼休憩のようですね。人が増えてきました。


「あ!」


その中に見知った顔を見つけましたよ!


「ミーシャー!」


クラスの方と一緒にいらしたようですね。


「アリィ。久しぶり!」


「本当に久しぶりね!もう、お陰様で忙しいのよ~!」


「ふふ。ごめんなさいね。それと私達の家族分の麦わら帽子を優先に仕上げていただいたようで、ありがとうございました。」


「ミーシャちゃん。ありがとう!父ちゃんも母ちゃんも毎日かぶってるよ!」


「……ミーシャさん……あの。」


「うん?!ミーシャでいいよ!ノノア。」


「……うん、……ミーシャ。父も、母も妹もとても気にいってるんです。ありがとう。」


「あらあら。どうもありがとうございます!…………ちょっと失礼。」


ミーシャがノノアの麦わら帽子に触れます。


「よっし。これで良いわ!このかぶり方の方が似合うわよ!」


「……あ……りがとう。///。」


「いいえ!」

ニッコリ。


『あ~、ノノア。幸せそうですね。ノノアかわいい~。ふふふ。』


一部始終見ていた人達は似通った思いでふたりを見ていました。

ニヤニヤニヤニヤ。


ノノアはあれから麦わら帽子を毎日かぶって来ていましたからね!




「…………麦わら帽子……?」


「アリィ?どうしたんだ?」


「あのー、ロイ。」


「うん?」


今日もロイは何て優しい笑顔を向けてくれるんでしょうか。う~ん幸せです!


……じゃなくって!

危なかったです。ぽけ~っと見入ってしまっていました。



「あの、可能かどうか聞いていただきたい事があるのですが。」


「うん。なんだ?」


「練習場の上にね、麦わら帽子みたいな網編みを張ったら魔法吸収の防御出来るかな?!」


「…………。んーーと~~。糸とか紐か何かで格子状に張ってやれば魔法をかけれるんじゃないか?」


「本当ですか?!」


「ああ。それなら空も見えるままだからな!」


「……やってみるか?」


「はい!」


ロイのおかげでやってみることになりました。

ミーシャに「またねー!」と挨拶をして、練習場へ戻ります。

ノノアも戻りますよ~!



一応見た目を考えて、とても細くて丈夫な糸を用意しました。


糸のを張るのはピアとミーサが適任でしょう。

お任せすることにします!


‘’ピッ!

‘’ピッ!

シュルシュルシュル~!

ピーン。バシュ!バシュ!バシュ!


「いい出来ですわね!」


「ですね!」


通常の天井部分にあたる建物の高さ200M地点には網が張れましたね!


さぁて!

ここからは私が!


「ノノア、範囲魔法をお願いしますね。」


「……任せて。」


‘’ピッ!

‘’ピッ!

両手を広げて上空に魔法を放ちます。

皆さんの助力もあり、すぐに魔法吸収を施せましたね!


これで、巨大な魔法はあれより上空には魔法が出ていかないはずですね!



「試し打ちですわ!」

ニヤリ。


‘’ピッ!

手に込めた魔力を真上に!

ザザーン!!

吹き上げられた水。

言うなれば水柱ですね。


上空の魔法吸収網に当たると、魔力が拡散されて消えていきました。


皆「「「おおーーーー!!!!」」」


「いい感じですわね!」


皆さん上手く出来たな!という表情をされていますね。やっと元の魔法訓練に戻れます。


「では私も!」


マリーの手元から何かが飛び出そうとしています……ね!?


「ああ、待ってマリー!それは!!」


「へ?!」


シュパン!

マリーは手近な落ち葉を矢印にして上空へ放っていました。


しかしマリー!それは、ダメです。……案の定……。



シューーーン!



魔法吸収網を超えて、遙か彼方へ飛んでいってしまいました。



「マリー……。」


大きい魔法だけですって!!


「やってしまった!焦。」


もう----誰にも害が無いことを祈るのみです。






「えぇ~とぉ~。訓練再会するぅ~??」


まあ、もうやってしまった事です。心配してても何も事実は変わりませんからね。あの方向からして飛んだとしても校庭の手前くらいまででしょう。






“水”


‘’ピッ!

【水よ出て。】

器へ溜める。


‘’ピッ!

溜めた水に向かって、【凍結!】



ロイとアリィは同時起動です。


‘’ピッ!‘’ピッ!

【氷!】



「出来ました!!」


「ああ。やっぱり俺も無意識に同時起動だったらしいな。」


私もロイの様に同時起動出来ました~。少しはロイに近づけましたかね?ふふふ。



「私も出来ましたわ!」


ピアの手に乗っていた器の中のお水が凍っていました。

ピアも水を氷に出来たようですね。


しかしなが、


「う~ん。やはり氷はなかなか難しいですね。」


「……水のままです。」


他は皆さん苦戦しているようでした。




“火”


‘’ピッ!

【炎よ!】

掌にポッ!と火を灯す。


‘’ピッ!

【高温の炎!】

掌をポッ!と火を灯す。


それぞれの手を見ますと赤色の炎が多い中に、白色の炎と青?色のような炎がありました。


ロイのが白色の炎。

アリィのが青色みたいな炎です。


「何あの……青色?」


「高温って白色じゃなかったでしたっけ?」


「……これは。……今度調べておきますね。」


「…………ええ、ありがとうノノア。」


青い炎を作り出したアリィ自身よく解りませんからね~。

そしてノノア以上の知識は皆ありません。


「ありったけの魔力ととにかく高温に、という思いを込めただけなのですが~。」


とりあえず無かったことにして、次です。




“土”


‘’ピッ!

【山になれ!】

手を上に持ち上げる。

ボコボコっと……山?!というよりもちょっと持ち上がったただの土地です。


試しに次もやってみます。

【岩になれ!】

掌同士を合わせるように動かす。


ゴロん。………………………これは、ちょっと大きめの石ですね。ええ、石です。

どうやら私は一番苦手な属性のようです。



試しにカミーユを見てみると眼前に巨大な岩壁がそびえ立っていました。


「いや~さすがだな!カミーユ。それと、ルーイ。」


「え?ルーい様?」


そう、もうひとつ巨大な岩壁が出現していたのです。それを発生させたのがルーイ様なのですか?!


「あいつ、土も何気に得意だからな!」



そう言うロイの足元には私の作った石の二倍くらいの石がありました。……ええ、石です。


…………どうやら仲良く土系魔法が苦手なようです。


「土系魔法……ふたりで休みの日にでも今度練習しないか?」


「はい是非、そうしましょう。」




一通りやってみましたが、やはり得意不得意がありましたね。ひとまず属性魔法の強化からそれぞれ始める事になりました。


ここまでは、同時に全員で試してきましたから、露骨に皆と自分の差がわかってしまいました。


特に持久力と広範囲魔法が得意なノノアと、物体に武器のようになる魔法を掛けることが得意なマリーは属性魔法が上手く発動していませんでした。恐らくは魔力不足ではなく【思い】のイメージがたりないのではないかと思います。


……皆さん予想通りの負けず嫌いっぷりです。


見渡すともう、それぞれが皆に背を向けて自分の世界に入っています。

あちこちで、竜巻になりそうな風。凍りそうな水。赤色が薄くなりそうな炎が見えます。


やはり皆さん理解と上達が早いようです!

私も負けてられませんね!



私の目標は土系魔法と氷柱の氷です!




ロイは密かに最後の属性を。


“光”……………………。


ロイにとっても未開拓です。





---------------


Aクラスの推理



マリーの放った矢は……。


放射線を描いて……落ちた移動中のAクラスの脇に!!!!


「くせ者?!?!」


「やっぱり、アイツがSクラスの皆さんにちょっかい出してるせいだって!」


「不吉!」


「誰がアイツを止めろよ~!」


「いや~無理よね。話し全然聞かないし、思い込み激しいんだもん!」


「で……どこ行ったんだよアイツ。」


「今日も図書室で調べ物してるみたいよ。」


「最近いつもそこにいるな~。」


「何してるんだアイツは?」


「ちょっと不気味だからほっときておきましょうよ。」


「まあまあ、アイツが変なのはいつもだからな!」


皆「まあ、それもそうだな。ははは!」



アイツのせいでマリーの矢という、少しの不運が舞い込んだAクラスの人達でした。



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