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食べるポーション


「移動しながらとか、ティータイムとかで食べるとしたら、低級と中級ランクの効果があるポーションでいいかな?」


はい、私達のポーション作り開始です!

ポーションとは液体の物を言うので、言うなれば食べるポーションといった感じでしょうか。もしくは、美味しいポーション?ですかね。


まずは自分達に必要なポーションのランクから考えておりました。



確かに、上級や最高級ランクを沢山作るにはそれだけ沢山の薬草を使うことになりますからね。庭園の薬草があっという間になくなってしまいます。

それに、良いランクの物をパクパク食べると勿体ないですからね。


「そうだな。いいんじゃないか?」


「そうですね。そもそも皆の魔力量はかなりの量だから、余り回復薬に頼らなくても大丈夫でしょうからね。」


「移動しながらというと、食べやすいものですわね。」


「食べやすいものねぇ~。」


「そうだな。」


「う~ん。」



皆さんが想像を巡らしている間にもう閃いた人がいました。


「……ゼリーですか?それとも飴?う~ん、グミもいいですね!」



私達にはもう解ります。他の方が解らないとしてもこれだけ毎日一緒にいるのです。少しの変化ですが、ノノアのテンションが上がっています。



皆さん「「「……………………。」」」


皆『『『よっぽど……ポーションの味が好きじゃなかったんだな。(ですね。)』』』


「……それで、どうしましょうか?」


皆『『『おおー!物凄く積極的~!』』』


「そ……そうですわね。ゼリーだと手が塞がってしまいますし、飴か、グミでしょうか?」


「確かにそうですね!」


「あ~どっちがいいかなー?」


「皆さんどちらが好みですか?」


「どっちでも良いぞ!」


「私もぉ~、どっちでもいいわよぉ~。」


皆さんどちらでも良いみたいですね。



「そしたら、ノノアが決めてくださいませんか?」


「……え?!いいのですか?」


やはり私達には解ります。ぱぁ~と目が輝きましたね。そして、ちょっとだけ頬がピンクに染まりましたね。


女性陣『『『『かわいい!』』』』


「あ……ああ。」


「え……選ぶといいですよ。」


「う……うん。」


男性陣はいつもと違うノノアにやや戸惑いを感じているようでした。笑。



「……では、飴が良いです。微笑。」


と言うことで低級ランクのポーションは飴にする事になりました。




そして、メインの中級ランクのポーションですね。


これは、重要です。何たってティータイムのお菓子でもありますからね!


「はい!チョコレートが良いです!」


「アリィ……たぶん、溶ける……。」


「うう~~~。悲。」



「では!フィナンシェはどうですの?」


「ピア……恐らくは、温まるとベタベタになるのではないか?……。」


「はうあ!涙。」



「お酒わぁ~?」


「ミーサ……また液体に戻るのか?……。」


「それもそぉねぇ~。」



「では!……。」

「……はい!クッキー!」


「ノノアに言い負けた!!!」



「「「クッキー……。」」」


おおっと!皆さんわちゃわちゃと自由に発言していたのがストップしましたね。


しかしながら今日のノノアはぐいぐい来ますね。もしかして、ポーションの味が嫌いなだけでは無いのでしょうか?



「クッキー……は固めにすれば携帯し易いですね。保存も効きます。」


「紅茶にもピッタリですわね。」


「甘過ぎなくて良いな。」


「俺凄く甘くてもいいよー!」


「薬草も混ぜやすいわねぇ~。」


「ふふ。そしたらクッキーにしましょうか。」



「そのままノノアに負けた……。」



クッキーに決定です!!



「おまえ達そもそもお菓子作れるんか?」


と転がっていたダン先生が急に起き上がりました。



皆「「「え?アリィがいるから大丈夫かと。」」」


「そこは100%アリィ頼りなのな。笑。」


「だってなぁ。アリィのお菓子美味しいからな。」

ニッコリ。


「まあ。ありがとうロイ。」

ニッコリ。


「「///……。」」




「おふたりとも。いつまでも見つめ合っていないでくださいね。」

ニヤニヤ。


「そうですよ。すぐふたりの世界に入るんですから。」

ニヤニヤ。


「ルーイもピアもやめてくれ~!!!~~~///。」




……最近私は少し気づいたことがあるのです。以前から気になっていたこういうニヤニヤな妙な空気。


…………これはもしかしてもしかするのかもしれない……と。


ダメダメ!まだロイが私の事が好きかは解りませんし!

幼なじみとして凄く思ってくれていたのは、そういう風に言ってくれたのでわかっています。

ですが、それ以上かはまだわからないじゃないですか!!!



……ですが私はロイの事が好きだと気づいてしまいました。……が、まだまだ恥ずかしさの方が勝ってしまいますので、こういうのは……まだスルーですわ!




ロイはロイで、ちょっと凹んでいるままなのです。


忘れ草でアリィが忘れていた記憶を思い出した後に、ふたりきりで昔のお話をした際、「今も昔も好きなんだ。」と言った。

確かに言った。

にもかかわらず、次の日には「好きだとも言えていないのに。」とルーイ様に言っていました。

これは何故なのか。


ちゃんと、アリィに“異性”として好き、と「付き合ってくれ。」と言えていないのだ。

次の日に出た言葉の真意----。




相手はアリィですからね。

案の定、「あり得ないくらい思ってくれていた。」と言葉は素直に嬉しく受け取っていました。

ですが、アリィの解釈は「思って。」でした。「想って。」ではなかったのです。


ロイのアリィに対する想いが、“心より大切な人”という気持ちだということには、まだ気づけずにいました。




と、言うわけでアリィ的に片想いですので今は触れないでくださいませ!




うふふ~ん。とミーサが楽しそうにニコッとすると、話を先へ促してくれました。…………助かりました!


「じゃあ~、薬草は粉砕まですればぁ~いいかしらぁ~?」


「--ええ!そうですわね!」


「でも美味しくない薬草ですが、食べやすくなりますの?」


ピアの言う通り、そこが大事ですね!


「大丈夫です!そこは何とかしますね!」




皆さんに薬草をお任せして、私も無詠唱魔法で、‘’ピッ!‘’ピッ!‘’ピッ!です!




※※※※※


出来上がったのは……。


まずは黄色い飴と青色の飴。


黄色は“動き草”の黄を、青色は“放て草”の青をそのままに仕上げてみました。


そしてクッキーは……。


小麦色の丸いクッキー、茶色の丸いクッキー、小麦色と茶色の正方形がふたつずつ組み合わさった四角くいクッキーでした。


「うわあ!美味しそう!」


「食べたい!」


「ねぇ~、食べてみましょうよぉ~!」


「何味ですの!??」


ピアなんてもう私の顔面に迫る勢いです!お菓子大好きですからね。


「黄色の飴は檸檬味、青色の飴は葡萄の味ですわ。」


「ほ~う。」


「綺麗な色になりましたね。」


ふふふ。皆さん食い付いてくれていますね。


「……それで、クッキーは何味ですか?」


「チーズケーキ味と、ココア味ですわ!」


「おわぁ!相変わらず美味そうに焼くな~!」


「この、二色一緒になっているクッキーはなんですか?」


ルーイ様が言っているのは四角いクッキーの事ですね。


「はいそちらは、小麦色のチーズケーキ味がHPポーションで、茶色のココア味がMPポーションです。そして、二色一緒になっているのは、両方の効果が合わさったポーションですわ。」


「両方ですか?!」


何故か皆さんとても驚いているような……?


「はい。ちなみに効果としては1/2+1/2=1ではなくて、1+1=2の効果にしてありますわ。」

にっこり。


「…………。アリィ。」


んーーと、凄く呆れられているような…………まさか!またですか?



「アリィ……そもそもHPとMPが両方一緒になっているポーションなんてないわよ。」


やっぱり……またやらかしたようですね。


「そうよぉ~。ひとつ作るのに必要な魔力量や魔法が増えてしまうのよねぇ~。」


あああ。そうだったのですね。私としては二色の生地を作ったときに、一緒にしたクッキーを作ったら可愛いし味も楽しめるかも~♪と思って軽い気持ちで作ってしまったのですが……やってしまいました。およよよよ~。



「しかも、効果を落とさずに効率良く摂取できる…………お菓子…………。」



皆「「「はははは!しかも、お菓子!」」」


あれれ??なんだかそれはもう盛大に笑ってますね!


「しっかし、いつもながらすごいな!」


「いや、さすがと言うべきか。」


「ですわね!」


「ははははは!」

「ふふふふふ!」


『ダメではなかったようです。ふぅ。』


皆さんのツボにはまったようで、良かったです。





で、あれば----。


‘’ピッ!‘’ピッ!‘’ピッ!


「ふふ。ではそろそろ食べてみませんか?紅茶も入りましたよ~。」


「いつの間に?!」


「皆さんが楽しそうに笑ってらっしゃった間ですわ。」

ニッコリ。


「……さすがアリィですね。」


まあまあ、私の話は良いのです!


お先に味見しちゃいましょう。

「では!」


サクッ!モグモグモグモグ……。


「うん。良さそうです。」



皆さんの反応が気になりますね。お口に合うと良いのですが。


「美味しいですわ!」


「ああ、とても美味しいですよ。」


「う~ん。美味しいわぁ~。」


「美味い!」


「香ばしい!」


ふぅー。良かったです。


「いつも通り、とても美味しいよ!」

ニッコリ。


「ありがとう、ロイ。」

ニッコリ。



私としても上手く出来たように思っているのですが、一番ポーション味が苦手そうでした、ノノアはどうでしょうか。


「…………飴もひとついいでしょうか?」


「ええ。幾つでもどうぞ。」


パク!ころころ。




「……どれもとても美味しいです。微笑。」


おおっと、これは予想外に喜んでいただけたようですね。私もとても嬉しいです。



「これなら持ち歩きしやすいですね。」


「ええ。クッキーは缶につめましょう!」


「飴はひとつずつ可愛いフィルムに包みましょうか。」


「ああ、そうだな。」



皆さんにもオッケーを、いただきましたし梱包もして、完了です!






「…………ねえ、アリィ。あの奥に置いてあるものはなんですの?」


ピアの目線の先には絞った形の小さいお菓子がありました。


「ああ!あら熱をとっていてお出しするのを忘れてしまっていましたわ。」


てってって!

小走りでとってきたアリィの手の中には、ピアの言うように、絞った形の小さいクッキーがありました。赤茶色っぽい?けど…………。


「まだ何かあったっけ?」


薬草の下準備をしたけれども、心辺りが無い皆さん。


それもそのはずです。このクッキーの薬草は、皆さんが下準備してくださっている間にアリィが準備したものだったのですから。


カミーユの問に答える前にお口にひとつ入れてみます。


パク!サクッ!モグモグ。

うん、良い感じですね。



「これは、異常回復クッキーですわ!紅芋を混ぜてありますの!」

ニッ~コリ!



「……。」



皆「「「仕事早ッ!!!」」」




実は、体内から異常回復出来るクッキーも作っておりました。少ししてから身体に異常が出る場合は全身に有害物質がまわってしまいますからね。



これで本当に全て完了ですね!





「……アリィ!ありがとう!」


ノノアが!恐らく満面の笑みというやつでしょう!!!


不意打ちです!

上手く反応できません!


「……美味しい飴に、美味しいクッキーが沢山!!!……悦。」



ノノア…………単純にお菓子好きだったー!



ちょっと驚きすぎて、皆さんと仲良く軽く石化しました。






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