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皆のための魔法道具

魔法道具製作ですね。



なんと!マリーの御婆様は王都で知らない人がいないくらい超有名なシルクデザインのオーナー様でした。


ものの数日でお願いしていた最高ランクの絹糸が届きましたので、早速魔法道具作り開始ですね!



マリーがひとりひとりに違う色の絹糸を9本ずつ渡していきます。


「はい。ダン先生の分。」


いつも通り見守る予定だったダン先生が眉間にシワを寄せて、


「何で俺も?」


と言っています。



「Sクラス皆で作る物ですからね。先生も研究参加してくださるって前に仰ってましたからご用意しておきました。」


「そうですよ。ダン先生も一緒に参加してください。」


「みんなでしましょぉ。」


皆さんのにっこにこの笑顔で押し切られたダン先生も参加です!



「では!確認しますわ!」


「「はい。ピア先生!!」」


「今回試しに作るミサンガは、お互いを守る御守りです。それぞれの【思い】をしっかり器に収めてくださいね!」


「「はーーーい!」」


「この魔法道具を使用する際は複数起動する事と同意になるので、あまりに高度な魔法過ぎないこと!」


高度な魔法過ぎると必要な魔力量も増えてしまいますからね。


「「承知いたしました!」」


皆さん御返事はしていますが、どうも普通に仕上がるとは思えません…………が、物は試しですね!




「では!それぞれどんな思いを込めるかは内緒ですから、それぞれ自分の分をお願いしますわ!」


ここ数日は絹糸が届くまで、鍛錬をしながらどんな思いを込めるか各々考えていましたので、それぞれの【思い】はもう決まっています。




‘’グッ――――……。



※※※※※


最高の仲間とずっと共に。

この幸せがずっと続きますように。

困ったときは思い出して。

元気でいてほしい。

皆を守って。守って欲しい。守りたい。守る。

良い…………。


※※※※※



完了です!!



「アリィ…………そして、ロイ。」


「何で一気に全部終わるのよ!」


「…………もう慣れましたけどね。」


「さすがだな。」


なんだか久しぶりにズレていたようです。


『あれま。』




もうここからはすぐです。

全員の絹糸を一本ずつ合わせます。


そして、


‘’ピッ!


シュルシュルシュル~と紐が組み上がり、完成です!




「うわ~!マリーの言ったとおり透き通るような光沢。とてもきれいですわ。」


「男でもこの色なら綺麗でつけやすい。」


「アクセサリーとしても上品でとてもいいな。」


マリーの見立ては素晴らしいですね。とても綺麗なミサンガが出来ました。


「ロイはどこにつけますか?」


「これだけ綺麗だと手首がいいかな。」


私はロイのミサンガを受け取って、手首を取ります。


「こちらの手首でよろしいですか?」


「あ……ああ。///。」


「ロイ!似合いますよ。」


「ありがとう。でもきっと、ア…………。」

「きっと、アリィの方が似合うさ。って……言おうと思っただろう。」

ニヤっとルーイ様がロイだけに聞こえる声で何か言ったようです。


「///。やーめーろー!!」


おふたりで楽しそうにじゃれていますね。本当仲良しさんです。



「あら皆さんも手首にもうおつけになったのですね。」


皆さんがもうつけてらっしゃったので、私も早くつけてみたいです。


『あれ?自分だと慣れなくてうまくつけれないですね。』


私がひとりでつけてみようとするとロイが私の手を取ってくれました。


「俺がつけるよ。――――はいよ。」


わぁ。つきました!とても素敵です!



「ありがとう。ロイ。」


顔を上げてお礼を言うと、あら?ロイの顔の真下です。

近すぎました。


「あら。」

にっこりして見上げる形になりました。


ロイにお礼を言ったので、次はマリーにもお礼を言いに行きましょう。


「マリー!」




「おーい。ロイ?お前結構純情だな。ふふふ。」


ルーイ様は今日も楽しそうです。




「では!全員出来たようなので魔力を込めて起動してみましょう!」


「「はい!ピア先生!」」



では。


皆ミサンガに魔力を流します。


――――――――。


「うん。ちゃんと起動してるな。」


「何が込められているか自分の以外わかりませんけどね。」


「ですが、特に困ったことも起こりませんでしたわ。」


「成功って事でいいのではないか。」


確かに。特に問題はなさそうですね。




「ねぇ。でもこれぇ。」


「……以外に魔力使いますね。」


「鍛錬しておいてよかった。」


「誰か高度な魔法が混ざってるがな。」


「俺ギリギリかも。……俺も魔法鍛錬やろうかな。」


最後にボソボソ何か言ったのはダン先生。



それぞれの感想はさておき。

無事に出来ましたね。



これで安心して夜会にも行けますね。

本当に良いお仲間と出会えました。




夜会は――――もうすぐです。




―――――――――――――――――――


ダンは思う。その2。


「やっべー。普通に完成した。」


「しかも起動も問題なかった。」


「あーどうしよっかな~。」


「……とりあえず校長に話して後は任せときゃいっか!」


「俺の分も作ってくれて。あいつら良い生徒だな~。」


『…………。』


「寝よう。校長のところには起きたら行こう。」


ぐぅ。


今日もダン先生は元気に転がっています。



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