魔力の個性
「ちょっと身体測定しませんか?」
「?」
皆さんキョトーンです。
急に言い出してしまいましたからね。
ごもっともです。
「身体を測るのか?」
「///。焦。ああ!えーと違うのです!なんて良えばいいのか。体力測定?いや魔力測定ですかね。」
「最近アリィと話していたんだ。」
もうなんて良えばいいかわからなくなってしまい、混乱した私に変わってロイが続きを説明してくれました。
「無詠唱って本当に人それぞれの感覚で使ってるだろ?だから単純に違いを見てみたいなと思ってさ。」
「ああ。そうゆう事ですか。」
「それは楽しそうですね。」
魔法の鍛錬を初めて数日やはり皆さん流石です。もう光の粒ではありません。
ちょっとウニみたいになって、
段々とタコの足のように伸びて、って例えが良くないですね。
とにかく、今では随分と流れを掴んでいるようです。
この鍛錬だけでもそれぞれの感覚に違いがある事はわかりました。それに先日の詠唱魔法やってみよう!の事を思い返してもいろいろと違いがあるのでは?と思ったのです。
「おお!何でもやってみろ!」
今日もダン先生は転がりながら……いや失礼。横になりながら見守ってくれています。
「ダン先生も参加ですよー!」
「は?俺は良くないか?」
「先生の魔力もみたいです。」
「参考になります。」
「生徒からのおねがいですぅ。」
じぃ~~~。
「……。」
「わかったよー。」
「だけど、測定は今日だけな!明日はクラス親睦会の日だからな!」
全員『?!?!』
全員「何です?それ?」
いきなり別物が出てきました。
「言ってなかったか?」
全員「はい。聞いていません。」
「まあ、明日は授業は無くてな。クラスでどっかに行って好きにのんびり過ごして親睦を深めましょ~って日だ。」
なんと!好きにしていい日だそうです。
「でもまあ、お前らはいつもと対して変わらな……い。」
「変わります!」
「早く言ってください!」
「そうです。」
「ああ。こんな重要なことをなぜ言わなかったのですか。」
「……です。」
「いや~。そんな楽しそうな事。」
「万全の体制にしたいじゃないですか!」
皆ですごい勢いで言ってしまいました。
ダン先生圧倒されておりますね。
ル「では!本日午前中は魔力測定!午後は明日の計画を立てるのでどうだろうか!」
ルーイ様以外「賛成でーす!」
ロ「よし!そうと決まれば魔力測定だな!」
ル「アリィ!内容は決めているか?」
ア「はい。私としては、魔力の全力と持久力。あとは発動時間の速さですかね。」
ル「ロイは?他にあるか?」
ロ「ああ。俺は力任せの魔力で単純に威力が上がるのかをみたい。そして、質も変化するのかも。----これは皆が同じ詠唱魔法を使って魔力だけをどんどん入れる感じかな。」
ル「わかった。2人の言った内容で大体良さそうだが、他に何かある者はいるか?」
すると話を聞きながらも明日への妄想へ意識が飛んでいたピアが現実に戻ってきました。
「はーい。私は皆の個性がみたいです。普段どう使っているのか少しでも見てみたいと思いまして。」
「そうですね。」
「ですが、測定ではなさそうですが。」
「あ!そうですわね。」
う~ん。と考えています。
「でしたら、明日皆で魔法使いながら過ごせばいいのではないでしょうか。」
ピカーン!
何でしょう皆様の目が光ったように見えました。
「それは楽しそうです。」
「ふふふふ。」
皆様それぞれ何をする気でしょう。
ちょっと怖いです。
「決まりだな!」
「さあ、やるぞー!」
「おおーし、待て!」
初っ端から止められてしました。
何でしょう。
「絶対お前らが魔法使うと壊れる!だから全員でまずは…………全力で魔法防壁を張ってくれ。」
「ああ。」
なるほどです。
「どうすればいいのですか?」
「そっか!アリィ家以外では使ってなかったんだっけ?」
「いつも魔力使うときと同じですよ。」
「えっと。『思えば』いい?」
「そうよ!」
「そうです。」
「やってみてください。」
手に力を込める。
光が集まる。
壁に手を添え、【思う】。
【魔力を吸収し、破壊されない壁に……なって。】
ピカー!!
「出来ました!」
……?
皆様お口あんぐりしております。
「早くない?」
「そしてこれは何したのでしょう?」
壁にピアが火の魔法をぶつけています。
‘’エイ!
ボ!
しゅ~~ん。……。
「魔法…………防御じゃないよね?」
……?
「吸収した方が安全だと思って。」
「……吸収。」
「ズレてるわね。」
「アリィですからね。」
「はははははは!」
ロイだけは笑っている。
何かまたズレていたらしいです。
チーーン。
「まあ、さっさと始めようか!」
※※※※※
ドーン!
ドッカーン!
ボボボボボボボボ!
壁を破壊することなく測定はサクサク終わりました!一斉に魔法を放つので結果はすぐにわかりました。
それぞれの魔力測定の上位五位は、
★全力
1位=ロイ
2位=アリィ
3位=ピア
4位=ルーイ
5位=ダン先生
(やはり魔力量なのでしょうね。)
『ダン先生……。』
あ。向こうで灰になってますね。
★持久力
1位=ピア
2位=ルーイ
3位=カミーユ
4位=ノノア
5位=ミーサ
(これはどうやら集中力のようです。)
『ノノアは読書で、ミーサは薬で普段鍛えられてるのは解るのですが。』
「ピアは、好きな物にはトコトンのめり込むタイプとみた。」
「カミーユは……集中力というより執着心?」
カ「いえーい!」
なんだかキメてるようです。
★発動時間
1位=アリィ
2位=ロイ
3位=ミーサ
4位=マリー
5位=ピア
(これは瞬発力だったり、効率良く使う魔法への考え方…………いわゆる時短が上手かですね。)
「俺、先生の意味あるか?」
何やらダン先生が本格的に落ち込んでいます。
「んじゃ最後だな。」
「ああ。では、何かの魔法に力任せの魔力を乗せる。そして、放つ。そのような感じでどうだろう。」
「それで良いと思う。だけど、これ全員でやろうと思ったけどよく考えたら比べる訳じゃなかったから魔法の属性ごとの実験が出来ればいいよな。」
確かに。その方が皆でじっくり観察できますね。
「そうですわね。」
「では順番にやりましょうか。」
「じゃあ、誰がやる?まずは火?」
「俺がやろう。」
ゆらり。
先程まで灰になって沈んでいたダン先生が不気味な笑い方で名乗りをあげました。
いや~。何やらヤバそうと言うやつでしょうか。
「……ダン先生?お疲れじゃないですか?」
「私達で手は足りてますから!」
皆さん異様なダン先生を怯えながらも柔らかく止めようとしますが…………。
「いーや俺がやる。さあ、見てろ~!」
たらーーん。(皆少しさがる。)
『本当は逃げたい!』
まずは普通の炎だな。
「灯せこの手に。燃えよ強く。イケ!」
ボボボー!
「次ぃ!!!」
『ひぇーーー。』
「灯せこの手に。燃えよ強く。----(魔力を流し込む)――――はぁあああ。イケ!」
チュドーーーーーーン!!!!!!
「わっはっはっはっはー!」
「はーっはっはっは。」
「はぁ。」
「あーーースッキリした。」
全員「…………。ありがとうございました。」
「寝る。」
全員『そうしてください。』
その後は順番に、水だったり風だったりやってみましたが、火と同じように威力があがるだけでした。
「威力は上がったが、質は変わらなかったな。」
「これは魔法の種類が違うという事なんでしょうね。」
「でもさ~。」
ピアが何やら思いついたようです。
「詠唱を放つ前に魔力を乗せれるんなら、1人の詠唱に周りが魔力を上乗せ出来るかも?」
ピア以外全員「……。」
「それが出来たらすごいかもぉ~。」
「やるか!」
皆ニヤニヤしてますね。
恐らく私もです。
「ダン先生ー!!今回は客観的な意見が欲しいから見ていてくださいね~!」
ちょっと遠くで転がって……いえいえ。寝ていた先生に声をかけます。
「何するんだー!」
「見ていてくだされば解ると思いますー!」
「んじゃピア頼めるか?」
「はーい。」
ピアに詠唱魔法をお願いして、ピアの魔法に上乗せします。
「灯せこの手に。燃えよ強く。」
『――――――――。』
皆で魔力を注ぐ。
「やはり。入りましたね。だいぶーーー。いきます!」
「イケ!」
ドッゴーーーーーン!!!!!!
「爆風が!!!」
「ああ!」
「きゃーー!」
「くっ。」
「アリィ!」
『…………。』
「お前ら~~~~!何をした!」
「……。」
(アリィが魔法吸収追加してくれていて良かった~。焦。)
「大成功ですね!」
「「いえーーい!」」
「ありがとう。ロイ。」
にっこりと爆風から守ってくれたロイにお礼をいいます。
あら?私以外皆さん真っ黒のすすだらけです。
「僕……。本書こうかな。」
『ん?!』
「面白そうだからSクラスの研究本出していい?」
ノノア以外「いいね!任せた!」
どうやら私含め、全員発表とかまとめるのに全く興味ないようです。
とはいえ、私以外全員すすだらけなので今日は早帰りになりました。
明日の計画は明日立てればいいのです。




