麗蘭の学園生活④
やっぱり私って掃除機でしたわ……!
スイッチ一つですっきり解決! なんて事っっ
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リアン・掃除機説を思いつき、ペレちゃんとサラくんに申し訳なく思いながらも言う。
「ごめんなさい、二人には悪いんだけどね……ちょっとやってみたい事があるんだけど、いい?」
「いいけど? どうして改まって言うの?」
二人が、私に向かってとっても不思議そうな表情を見せる。
いえね、今まで二人が私の特殊な回路で四苦八苦していたのを見てたから、自分がもう少し早く思いついていたら……なんて、どうしても考えちゃうじゃない?!
そして試したところ、案の定その考えがパズルの最後のピースみたいに綺麗にハマっちゃったのよ!! ほんっとうにごめんなさいっっ
それからの三人の特訓は順調に進んだ。
私の魔力神経回路の引き寄せる力をカチッと切ってみたら、今までのことが嘘のように普通に魔力を回路に流せた。
今までは、ペレちゃんとサラくんが私の回路に必要以上に流れない様に綱引きみたいに全力で魔力を引っ張ってたらしいです……。
ごめん。そりゃ、別スキルを発動させるなんて無理だわ!
『認識阻害』に集中できたので、ペレちゃんとサラくんは順調に私の魔力神経回路を誤魔化す事が出来ました。
ペレちゃん、サラくん、ありがとう!!
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「へぇ〜! リアンのその発想は凄いね。吸引力を抑える方法かぁ……うん。面白いと思うな。リアンは凄いね」
「ほんと?! 嬉しい〜っっ 実はね、本当に日が迫ってたから、このまま出来なかったらどうしようかと思ってたんだけど!!」
私が少し興奮気味に早口で言うと、兄はふふふっと昔と変わらない笑顔を浮かべ、
「リアンは頑張り屋さんだから、絶対に出来るって思ってたよ」
と、言いながら私の頭をくしゃくしゃにする。
うぅ……、兄の笑顔が眩しい!!
今日は週末で、兄と二人、両親が待っている商業区の中にある屋台村に向かいながらお喋りを楽しんでいるところです。
兄が進んだ高等科と専用の寮は、初等科と中等科のある場所からは少し離れた場所にある。
同じ学園に通っていても、平日は会うことが出来ない。
なので、毎週末になるとこうしてその週にあった出来事を話しながら両親の元へと向かうのだ。
屋台村で朝食を食べるのは、少しでも長く家族と居られるため。
それに、屋台だったら自分の好きな物が食べれるから楽しい。
最近は、中華粥ぽいのが好きで良く食べている。トッピングも好きに選べるから食べ飽きないしいいよね。
鶏皮をパリパリに揚げて塩を振ったのがいいかな? あ、味玉もいいなぁ。
一人むふふと美味しい想像でにやけている私と、その私を優しく見つめる兄が歩いていると「あ!」という声が聞こえてきたので顔をきょろきょろすると前方の集団と目があった。
「獅耀君?! え? どうして朝から街に来てるの!?」
「ほんと〜! でも、休みの日に会えるなんて嬉しいっ」
きゃぴきゃぴした声で兄に走り寄ってきた五人の女の子達によって、あっという間に周りを取り囲まれた。
前方には女の子達と一緒にいた三人の男の子が『しょうがないなぁ〜』とちょっと苦笑しながら立っている。
一人はちょっと項垂れていてもう一人の男の子に頭をぽんぽんされているが。
男女同人数でいたところをみると……これはお邪魔をしてしまったのではないか? 男の子達の。
この度は申し訳ございませんでした、と心の中で謝罪会見を開く私にちらちらと視線が絡み出した。
「獅耀君、この子は?」
「あぁ、僕の妹の麗蘭。今年、初等科に入学したんだよ。とっても優しくて可愛くて努力家で僕の自慢の妹なんだ!」
きらっきらの笑顔で私を褒め称える兄を直視した女生徒の皆さんが顔を真っ赤に染めて固まってしまいました。
あ、流れ弾が男の子達にも……お兄様、相変わらずな人たらしですね!
読んでいただきありがとうございます。




