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麗蘭と万季彌様


 私、リアン・ツァルク改め(すめらぎ) 麗蘭(りらん)は、皇国魔法学園初等科に無事入学しました。


 学園に通う様になって早一月。


 おばちゃんのコミュ力を発揮して『友達100人』つくるぞ〜っっと息巻いてた自分を殴りたいです……。


 久方振りの、()()()()()()子どもとの会話は、思ったよりも難しかった……。

 

 皇国に住居を移して何年か経っているが、思い出してみても会話していたのは、大人か、政治論や経済論を交わし合う様なお子様達(万季彌様と兄)

 子どもらしい会話は殆どしてなかった気がする。


 ………あ、そうだ。私って元々子どもの頃、人見知りだったわ。


 おばちゃんになると何でかしら? 

 人に話しかけることに多少の抵抗がなくなっていったのよね? 

 何補正だったのかしらね? 

 だから、()()()って勘違いしちゃってたんだわ……。


 あと、皇国で暮らしている場所は国境の森の中だったんだよね。

 ……まぁ、ちょっとした理由があってなんだけど、何だかんだで木に囲まれていると落ち着くというか、ね?

 で、アス様の元々いた場所()なので聖域扱いだから、もちろん周囲に民家があるわけない。

 生活自体はほぼ以前と一緒という、隠居生活っぽい感じで過ごしていた。


 兄は学園の寮で暮らす様になっていたから、週末になると一家で街に行って会っていた。

 

 街で同い年くらいの友達でも出来てたら良かったんだろうけど、周囲を警戒している家族(+隠れて精霊)がべったりくっついてたし。


 美形一家が立っていると、周りは遠巻きにこっちを見るだけで声すら掛けてくれない。

 人見知りの私から声を掛けに行くなんて高度なミッションはこなせなかったから勿論友達は出来なかった……。

 その内に諸事情によって更に出来にくい状況になったし……。


 


 それからもう一つ。


 中等科に在籍している皇国の皇太子様(万季彌様)が毎日のように私のクラスにやって来るんだよ……!


 皇城に暫くご厄介になっていた時期、将来、『玄武』の名を継ぐ者として貪欲に知識を求める万季彌様は、私の前世の知り得る事をぐいぐいと聞いてきてて……。


 初代・玄武様の冬夜さんは、高校一年生で登校中に転移させられた。

 なので授業道具一式、教科書とか参考書とか持ってたんだよね。

 でも、ほら、やっぱり()()高校生だから、社会に出て分かってくる世の中の仕組みというのが曖昧で。


 だから、大人目線から見たこの世界のメリット・デメリットをぽろっと口に出したら喰いついてきちゃって。

 日頃大人しいのに、人が変わったかの様に質問してくる万季彌様は恐かったです……。


『私は専門家じゃないから詳しくは分かりません!!』


 と言うと、


『分かる範囲で大丈夫です。貴女の知っている仕組みは、長い年月を掛け、貴女の住む国に沿う様に組み立てられていったものでしょう? ならば私は、その内容を我が国にどの様に落とし込んでいくかを考えなければいけない。それは私の使命だと思うのです』


『なので、ヒントを下さいね?』と、片目ウインクでふふっと笑いながら言う万季彌様は、いつもの大人っぽい雰囲気と違って可愛かったし、皇国の人達の為に頑張っている姿は偉いなって思ったので、おばちゃんは『わかりました』と速攻で頷いていた。


 それから皇城にいる間、万季彌様は時間を作っては私に会いに来た。

 あまりに来るもんだから、父と何でかイグニスさんが機嫌悪くなってきちゃって。森に早々引っ越す事になったんだけどね。


 あれから月日が経って、私も魔法学園に入学、寮生活になった訳で………歯止めをかけれる人がいないから、万季彌様が朝から休み時間、昼食、帰る時までべったりですよ……。


 こんなんで友達できる訳ないって。



 結果、今の私(ぼっち)の出来上がりで〜す! くっっ………!!




読んでいただきありがとうございます。

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