諦めは必要ですよ?
こんにちは。私、リアン・ツァルク。5歳です!
あの後も王国からのしつっこいお誘いがありました。
王国は、母にとっては祖国。お兄ちゃんがお腹に宿ったと分かった時に、母は自分の血縁者に会いに行ったんだって。
王国は騙りだと鼻で笑って追い返した。
でも、後から調べたら本当だったと分かって慌てふためき……。
『生きた伝説、歴史ある東方の血統、魔力と神聖力』
どれを取っても王国に箔付けとなるであろう母の血。
段々と周辺諸国からは下に見られ、王国民からは見放され気味となっていた王侯貴族は、なんとかして国に取り込みたいと考えた。
そして、偶々母の姿を見て一目惚れしたカイにもよって国を挙げての大捜索となっていたんだと。
まぁ、でも、あまりのしつこさにブチ切れた父は強硬手段に出ましたーっ!!
魔の森全てに結界を張っちゃいましたっ
外からの侵入者を一切踏み込ませないという完璧な結界です(王国の騎士やカイ、あと国の関係者は、通れないプラス落雷付きです)
大人気ないわ〜とも思ったけど。まぁ、気持ちはわかる。
ウチの家族に邪な考えを持つ奴は許さん!!
で、王国への返答としてなんだけど―――この森、実は、昔、父が荒野にしてしまってたところにありました。
母が、魔王を癒した瞬間、それまで魔族達が闇の力を受け取る為に開いていた回路を通って神聖魔法が逆流。魔族消滅!
消滅後、残されていた多くの魔核から木が育ち、森と化したんだそうです。
魔族は霧散したけど、空気中には闇の魔力が漂っていた為、このまま放置すれば、いつまた悪しき者達が復活するか分からない状態。
まぁ、魔獣は結構早いうちから出てきちゃったらしいですけどね(父が拗ねてぐちぐち言って、母とわちゃわちゃしてる間に……)
なので、二人は森の中央で浄化する事にしたと。何百年もかかるとは思わなかったらしいけどね。
で、今回、王国には『魔の森の浄化と魔獣の討伐を徹底的に行うからソッチに行くどころじゃないよね? っていうか、危ないとこにのこのこ来るとか、お宅の息子さんって王族の自覚ないんじゃなぃ? そんな考えなしの責任感のない青二才のクセにウチの嫁に対して寝言言ってんじゃね〜よ!! あと、国挙げて何ウチの嫁の事でお前ら勝手な事言ってんの? お前んとこの土地、砂漠にしてもイイんだが?』という事をオブラートに包みに包んだ返信を強風で飛ばし、王様の顔面にこれでもかと叩きつけ、王国とカイへの返答とさせていただきました。
まぁ、父的に言うなら『誰がウチの嫁をテメェらなんぞに会わせるか!! 一生ありえんわ!!!』だそうです(あんまり変わらない?)
あ、そうそう。
お兄ちゃんの為に街に出ようか?と言っていた話は見事に無くなっていました〜。
なんなら、このまま森から一歩も出ないんじゃないって勢いで早二年。
嫁への愛が強いねっ!!




