絵本の真実②
ーーーっっ話が進まないんだよ!!
私の血管がキレる寸前まできている。
あれから父とカイのくっだらない色恋の牽制やらなんやで一向に進まない現状、ちゃぶ台返ししたろうか!?とうぎぎぎぃーーと唸りたいのを必死に堪えている。
口を開いたら、きっと説教したくなる。
でも出来ない。そんなの私でも分かる。おかしい。
だって わたし 3歳児!だもん。
拳を握りしめて耐える私と、オロオロする兄、母も一応仲裁しようと声をかけた。
だが『これは二人(男同士)の問題なので』と笑顔でやんわりと拒否られていた。
母、頑張ったよ……。お疲れでした。
結果、誰にも止められない状況になった。
かれこれ、冷気の伴う笑顔での応酬が始まって数時間。
よく飽きないな!
こっちはお昼も食べずに待っているっていうのにっっっ
子どもの食事は大切なんだぞっ 3食プラスおやつもしっかりとっっ
情報は入手出来たけどさっっ プラスなんてそんぐらいだよ!
あぁ……もう無理。空腹で限界……!!
思わずテーブルを両手でバンっと叩いた。
「いい加減やめんかーーーーー!!!」
あ! やば。普通に叫んじゃった。
*****
母は、400年くらい前のこの国の王女で『宵闇姫』として魔王討伐に行ってた。
つまり、あの絵本の登場人物で。
じゃあ、父は魔王討伐に行ってその後仲良く暮らした『聖霊王』かと思いきや(もう父が普通じゃないってのはエアンディール様とかが出てきた時点でわかってた)。
………闇堕ちした風の精霊王イコール魔王だった……。
闇堕ちした理由はカイがいない時に両親が教えてくれた。
それと、絵本では一緒に戦ってくれたという『聖霊王』は実はいなかった。母一人で戦ったんだって……。
王族なのに一人で敵地に向かわせるとかアリなのか?と疑問に思うが、これまた理由があったらしい……。母、頑張ったね……。
魔王となった原因を戦いの中で破壊出来た事で、父はそれ以上の闇堕ちをせずに済んだらしい。
だけど、一度魔族の闇に浸食された心身は浄化に長い年月が必要で。
そして、清らかな魂の生命力が必要だった。




