12し、極上のゴブリンジェネラルステーキ
俺に褒められた『ゴブリンジェネラル』
嗤い顔、
顔色が喜色に染まっている。
楽しいのか?
嬉しいのか?
多分そうだろう。
だってさ……
俺も、この互角の戦いが嬉しいのだから!
さっき迄のゴブリン相手とは全く違う。
さっき迄の戦いはまるで駆除の様なもの
それに比べてゴブリンジェネラルとの戦いは、まるでスリルの塊だ。
一撃一撃が重く速く。
でも手が届く強さ。
正直楽しい。
ゴブリンジェネラル。
奴と撃ち合うのは楽しかった。
相手の武器が刃物では無く、センスの良い木製の杖なのが、また良い。
趣味が……あうのかもしれない。
しかも腕は互角。
血がたぎる。
1合2合と武器を撃ち合ううちに、ドンドン相手が慣れて強くなっていくのを感じる!
でも……
俺も全然負けてない!
勝てるかは微妙。
だけど負ける気が全くしない。
つまりは俺もドンドンと強くなっている。
実感がある。
強くなっていく手応え。
コレは何だ?
好敵手
人生で初めて、そんな言葉が頭にうかぶ。
相手が人間で無い事など気にならない。
だって
楽しいんだ!
楽しいんだから。
「アハハハハハハ」
狂った様に笑いが込み上がってくる。
兄に刺されてから何年かたつが……
あの日から……
初めて感情が最大限爆発した。
押さえ込まれていたモノが吹き出した。
思い出した。
【人生は楽しい】
と……
そんな事さえ。
兄から刃物で刺された恐怖に負けて……
押さえ込まれていた。
【人生は楽しい】
だから……生きてる。
子供の頃から知っていた。
当たり前の事をいつの間にか忘れてた
それを思い出させてくれた。
めの前の相手が!
しかも相手がゴブリンジェネラルだ。
もう、笑うしかない。
全力で鞘におさまったままの剣をふるう。
渾身の力で『ゴブリンジェネラル』に叩きつける。
しかし必ず相手の杖に受け止められる。
その際の痺れるような手応え。
それはまるで……
極上の肉を奥歯で噛みしめたかの様な
そんな……
満たされた感覚。
力を入れれば入れる程、充足感が脳に走る
僕は恍惚とした表情。
無心に剣を振り続けた。
まるで極上のゴブリンジェネラルステーキの味を、何度も何度も噛みしめるかの様に……




