↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国アウトロー  作者: 石蒜
第1章「覇王の目覚め」
PR
21/82

第21話「こちらから」

翌日の昼休み。


天馬、夢斗、海斗は校舎裏にいた。


少し遅れて椿もやって来る。


「昨日の奴ら、何て言ってた?」


天馬が聞く。


「お前が何人集めてるのか聞かれた」


「集めてねえよ」


夢斗が笑う。


「向こうから見たら、そう見えるんじゃね?」


「迷惑だな」


椿が壁にもたれる。


「それだけじゃない。東側に首を突っ込むなら、次は昨日みたいには終わらないって」


海斗の表情が変わる。


「完全に敵扱いされてるな」


「俺も誘われた」


天馬の言葉に椿が顔を上げる。


「誘われた?」


「仲間になれって」


「断ったんだろ?」


「当たり前」


「だろうな」


その時、校舎裏へ桐生がやって来た。


「揃ってんな」


「桐生先輩」


桐生は四人を見る。


「東側のことで話がある」


天馬が立ち上がる。


「ちょうど俺たちも話してました」


「昨日、動きがあった」


「何が?」


「東側の連中が、別の学校を襲った」


夢斗が眉を寄せる。


「また?」


「ああ。今度は十人近くだ」


「十人……」


桐生の表情が険しくなる。


「このまま放っておけば、もっと増える」


天馬は少し黙った。


今までは向こうから来た。


売られた喧嘩を買っただけだった。


だが――


「先輩」


「何だ?」


「こっちから行きません?」


三人が天馬を見る。


桐生も少し驚いた。


「本気か?」


「待ってても、また誰か来るだけですよね」


「まあな」


「だったら、こっちから話しに行く」


夢斗が笑う。


「話しに?」


「最初はな」


海斗も立ち上がる。


「相手が話す気なかったら?」


天馬が笑った。


「その時はその時」


「結局そうなるのかよ」


椿が呆れながらも、口元を緩める。


桐生はしばらく天馬を見ていた。


「……分かった」


「場所、知ってるんですか?」


「大体はな」


桐生が歩き出す。


「ただし、放課後だ」


夢斗が時計を見る。


「あと授業あるの忘れてた」


「当たり前だろ」


予鈴が鳴る。


五人は校舎へ戻り始めた。


その頃。


東側の一角。


久我山慎吾が、一人の男の前に立っていた。


「秋山は?」


「断りました」


「そうか」


男は椅子から立ち上がる。


「なら次は、こっちのやり方でいい」


久我山が笑う。


「やっとですか」


男は窓の外を見る。


「秋山天馬……」


その時、別の男が部屋へ入ってきた。


「話がある」


「何だ?」


「桐生が動いた」


男の表情が変わった。


「……面白くなってきたな」


天馬たちと東側。


互いが、初めて相手へ向かって動き始めていた。


第21話 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。