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戦国アウトロー  作者: 石蒜
第1章「覇王の目覚め」
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18/80

第18話「四人の時間」

戦いを終えた天馬たちは、駅近くのファミレスに入った。


「腹減ったー」


席に座った夢斗がメニューを開く。


「さっきまで喧嘩してた奴とは思えないな」


椿が呆れる。


「喧嘩したから腹減ってんの」


海斗もメニューを見る。


「俺、ハンバーグ」


「決めるの早っ」


天馬は向かいに座る椿を見る。


「何食う?」


「まだ見てる」


「遅いな」


「急かすな」


しばらくして料理が運ばれてくる。


夢斗はすぐに食べ始めた。


「うまっ」


「もうちょっと落ち着いて食えよ」


「天馬も早いじゃん」


「お前ほどじゃねえ」


海斗が笑う。


その隣で椿は静かに食べていた。


夢斗がふと顔を上げる。


「そういや椿って、普段何してんの?」


「普段?」


「学校終わったあと」


「帰る」


「それだけ?」


「それだけの日もある」


「つまんな」


「余計なお世話だ」


天馬が笑った。


「夢斗は?」


「友達と遊ぶか、家でゲーム」


「普通だな」


「普通で悪いか!」


海斗も笑う。


さっきまで七人を相手に喧嘩していたとは思えない時間だった。


食事を終え、四人は店を出る。


「じゃあ俺、こっち」


海斗が手を上げた。


「また明日」


「おう」


夢斗も途中で別れる。


残った天馬と椿は並んで歩いた。


「なあ、椿」


「何?」


「今日、本当にたまたま通っただけ?」


椿は少し黙った。


「半分はな」


「半分?」


「最近、お前の名前を聞くことが増えた」


天馬の表情が変わる。


「またそれか」


「俺のクラスでも話してる奴がいた」


「そんなに?」


「ああ」


椿は前を向いたまま続ける。


「このままだと、もっと面倒な奴が来るぞ」


「桐生先輩にも言われた」


「桐生?」


「三年の先輩。強い人」


「へえ」


椿が少し興味を示す。


天馬は頭の後ろで手を組んだ。


「俺、普通に学校通ってただけなんだけどな」


「もう普通じゃなくなってるだろ」


「誰のせいだよ」


「お前自身じゃない?」


「それ言われると何も言えねえ」


二人が笑う。


分かれ道に着く。


「じゃあな、秋山」


「おう。また明日」


椿が歩いていく。


天馬も反対方向へ向かった。


喧嘩だけではない。


こうして一緒にいる時間も、少しずつ増えていた。


そして翌日。


校門の前で桐生拓真が待っていた。


「秋山」


天馬が足を止める。


「桐生先輩?」


桐生はいつものように笑っていなかった。


「ちょっと付き合え」


「何かあったんですか?」


「ああ」


桐生が短く答える。


「昨日の奴らのことで分かったことがある」


第18話 完

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