第6話 大会二回戦と忍び寄る影【リニューアル改訂】
王都での勝利の宴が終わった翌朝。
アリスは冒険者ギルドに顔を出していた。
ディネが肩の上で腕を組む。
ディネ:「王女のお仕事も終わったんだから、次は本格的に8大精霊集めよ」
サラ:「そうだぜ! 派手にいこう!」
ノーム:「……焦るな」
アリス:「わかってるよ。次は風の谷のシルフだっけ?」
そこへミクリが合流した。
ミクリ:「アリス、今日も一緒に依頼を受けようか?」
アリス:「もちろん! ミクリも8大精霊の話、信じてくれる?」
ミクリ:「……正直まだ半信半疑だけど、アリスの力は本物だ。ついていくよ」
ギルド長から「風の谷で風が止まっている」という緊急依頼を受け、一行は西へ向かった。
風の谷に近づくにつれ、空気が淀んでいく。
ディネ:「シルフの力が弱まってるわ。ウィンドドラゴンが原因ね」
サラ:「俺が焼いちゃう!」
ノーム:「待て。足場が悪い」
谷底に降り立つと、巨大なウィンドドラゴンが咆哮を上げた。
強烈な突風が襲ってくる。
ミクリ:「くっ……!」
アリス:「みんな、連携で!」
ディネ:「アイスカノン!」
サラ:「ファイアブースト!」
ノーム:「アースウォール!」
精霊たちの魔法が飛び交う中、アリスとミクリはドラゴンに肉薄した。
アリスは気を最大限に込めた大剣を振り上げ、ディネの力を纏わせて首の付け根を狙う。
「アイスウィンドセイバー!」
冷たい風を纏った一撃が魔力核を貫いた。
ドラゴンが断末魔の叫びを上げて倒れる。
風が谷に吹き戻り始めた。
アリス:「やった……!」
その奥の古代遺跡で、淡い緑色の光を見つけた。
アリスが魔力を注ぐと、小さな緑髪の少女——シルフが現れた。
シルフ:「やっと来てくれた! ありがとう!」
アリス:「シルフ! 私と契約してくれない?」
シルフ:「うん! アリスちゃんの魔力、気持ちいいもん!」
緑の魔法陣が輝き、契約成立。
シルフがアリスの肩の近くをくるくる回りながら笑う。
シルフ:「これで風の精霊シルフも仲間入り! 一緒に飛ぼうねー!」
ディネ:「ようこそ、シルフ」
サラ:「風か! 派手に飛ばせそうだな!」
ノーム:「……ますます賑やかになるな」
アリスは7大精霊を見回して笑った。
アリス:「あと一人……月のセレネだね」
シルフ:「セレネお姉ちゃん、ちょっと気難しいけど、優しいよ!」
帰り道、馬車の中で新たな喧騒が始まった。
ディネ:「シルフ、風を強く吹かせすぎないで。髪が乱れるわ」
シルフ:「えー、もっと気持ちよく飛ぼうよ!」
サラ:「俺の炎と風で最強コンボだぜ!」
ノーム:「……静かに」
アリス:「もう、毎日これか……」
ミクリは呆れた顔で笑っていた。
ミクリ:「アリス……本当にすごいな」
その夜、宿でアリスは精霊たちに話しかけた。
アリス:「みんなと一緒なら、どんな敵でも倒せそう」
ディネ:「当然でしょ。私たちがいるんだから」
しかし、風の谷の最奥で感じた微かな黒い霧が、再びアリスの胸をざわつかせた。
(……魔王軍の本格的な動き……もうすぐ来るわね)
一方、王都の暗がりでは、黒いローブの男が不気味に笑っていた。
「王女……お前を狙うのは我らだけではない……」
8大精霊をすべて手に入れ、最強を目指すアリス。
その運命的な戦いは、静かに、しかし確実に近づいていた。




