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最恐魔導士は、おれがお嫌い  作者: 水桜崎 有叉杜
第二章

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残酷な異世界

 金属が何かにぶつかる音が聴こえる。

 嘉一は音のした方を見た。

 教会で、ゼノが、男の振り下ろした剣を杖で受け止めている。

 そのまま、ゼノが発動した魔法で、男は倒れて死んだ。


「あー、面倒臭かった。まさか、入れ替わりの魔法が発動した途端、敵討ちたい奴が襲って来るなんてなぁ。魔法、失敗したかなぁ」


 ゼノを凝視したまま、嘉一が「あんた……さっきの夢に出て来た奴だよね……?」と口にする。


「ユィンが何か、余計な物でも見せたか? 俺はゼノ。ここはラジアン。あんたが行きたがってた、異世界だよ」

「異世界? おれ、まだ夢見てるの?」


 耳をつままれて、嘉一が顔を歪める。

 嘉一から手を離し、「現実だよ。痛いだろ?」と、ゼノが聞く。

 つままれた耳に手を当て、嘉一は、信じられないものを見る目をゼノに向けた。


「ここ、異世界なの? ……本当に?」

「俺の目に狂いは無かったね。馬鹿だなぁ」


 予想外の言葉に「馬鹿って、なんだよ」と反論した嘉一に、ゼノは「言葉通りだよ」と返し、納得いかない様子の嘉一を見た後、視線を動かした。


「とりあえず、場所、移動しない? こいつの仲間が近くに居たら、ヤバいし」


 床に倒れている遺体を指さされ、嘉一は、言葉を失った。


「ここじゃ、殺らなきゃ殺られる。可哀想とか思ってたら死ぬよ?」


 何も言えない嘉一を置いて、ゼノが歩き出したので、嘉一は急いで、その後を着いて行った。

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