巨大蛇パイソン
「……どんな魔物なのか分かりますか?」
当然、俺様だけじゃなく、サマナにもバーバラの声は聞こえているわけで、チェリオとキララの前なのを気にせずに尋ねた。
「突然どうしたんですか?」
キララはサマナじゃなく、ラビに聞き、チラチラこちらを見て、説明する。俺様の骨の色が変わってないから、大丈夫だと思ったんだろうな。
「えっと……サマナは死霊術師でしょ。だから、幽霊から情報が来たわけだよ。このタイミングを考えると……僕達にも教えてよね」
湖にいる魔物。それを知るのは重要だよな。
ラビもそうだが、パーティーとしてもだ。
キララとチェリオも一緒に行動した事で、パーティー扱いになった。
時間経過なのか、一緒にいる時に魔物と遭遇したからなのか。魔物といっても、フクロウコウジなんだが……両方だろうな。
必要ポイントも跳ね上がり、十から三十。倒した魔物からポイントを貰えるのは一回。
ポイント数の高い魔物、多種の魔物を狙う必要が出てきた。
森ダンジョンに出現する魔物は二十種。キノコンみたいにポイントがなしもいる。
ビックワガタを倒したところで、ポイント数は足りないからな。
とはいえ、受験者を脱落した魔物がいるのも確か。事前の準備は必要だ。
戦闘を覗けば、魔物の動きも分かる。
それにだ。戦闘している魔物がフォレストバットだった場合、先に倒されたなら、湖に行く必要がなくなってしまうぞ。
「どんな魔物? サマナちゃんも呑み込める程の大きな蛇ね。汚い唾みたいなのを吐いてたわ」
「蛇の魔物!? それって……」
「……パイソンですね。マッドベアラーの次にポイントが高い。ヤラれるとしたら、コイツの可能性が高いって」
巨大蛇の魔物パイソン。ポイントは二十五。総数は二。マッドベアラーに次ぐ危険度が伺える。
パイソンは全長が四〜八メートル。長さだけだとマッドベアラーよりある。体の色によって、特徴に変化が出る。
「お姉さん、蛇の色は分かりますか? 黄、緑、紫のどれかと思うんだけど」
黄は麻痺。緑は酸、紫は毒……だったか。牙がそれだと思ったが、汚い唾もそれに含まれるのかもしれないな。
それを一発でも受けた時点で脱落の可能性がある。どの色でも危険。回復手段があるかどうか。
サマナにはまだ回復魔法を教えていない。光属性もあり、適性はあるだろうが……魔法の回数が残っているか。
「えっと……茶色かな?」
「茶色!?」
まさか第四の色だと!? 新種がここに来て……探索者試験でそんな物を用意するのか?
「……泥を体に纏っているんだと思う。獲物を狩るために身を隠していたと考えれば」
新種ではなく、泥に身を隠していた。湖近くなので、泥と一体化していたわけだ。
チェリオの職業が狩人だからこそ、魔物の行動が予想出来たのかもしれないな。




