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戦闘は甘くない

「はぁ……バーバラの事は置いといて、あの作戦……今回は接近戦を選ぶからな。一角ウサギの速さはラビよりも下のはずだぞ」


「分かりました。接近戦その一ですね。ガイコツさんも頑張ってください」


 俺様とサマナは戦闘において、ある程度の作戦を考えていた。攻擊魔法を使うパターンやラビの支援、補助するパターン。サマナ一人で接近戦を挑む事も想定している。


 探索者試験が終わって、ラビと一緒にいるとも限らない。別行動をする事も当然ありえる。


 サマナが俺様を応援するのは……色々とこき使われる事になるからだな。


「これぐらいはしてあげるわ。その間にサマナちゃんは魔力をアークに流せばいいよ」


「お姉さん!! ありがとうございます」


「えい!!」


 バーバラはラビを真似て、一角ウサギめがけて石を投げた。もう一匹もラビ側に行かせないため、挑発する必要はあるだろう。


 ただし、ラビのようにコントロールが良いわけではなく、一角ウサギに当たらない。まぁ……近くには落ちたはしたから良しとしよう。


 一角ウサギは宙を見た後、サマナに標的を変えた。一角ウサギもバーバラの姿は見えないようだな。


「まずはアレだ!!」


「はい!! 【ウインドシールド】!!」


 最初に使う魔法は【ウインドシールド】だ。


 俺様がサマナから魔力を貰う事で、詠唱は必要なし。魔法を叫ぶ必要はないわけだが……この気持ち良さにサマナも気付いたわけだ。


 俺様の口から風を大量に吐き、サマナの体に宿る。嵐とまでは言わないが、サマナの体全体に渦巻いている感じになっている。


「来るぞ!! 無闇に動くな。ほんの少し合わせる感じでいいからな」


 一角ウサギが一直線に襲い掛かる。


 それはサマナが叢から出て、舗装された道に出ていて、尚且つ一角ウサギも同じだからだ。


 視界が良い場所を選ぶ。遠距離なら身を隠せる場所が良いが、接近戦なら逆。相手の動き、攻擊が見えやすい方が回避しやすいからな。


【ウインドシールド】は遠距離攻擊の方向を直前で変化させるわけだが、サマナは光属性の効果もあり、近距離攻擊でも有効。


 ただし、近距離という事もあり、大きな動きを取れば、自ら攻擊に当たりに行く事もありえる。


 最小の動き。回避だけでなく、攻擊に繋がる動きが求められるわけだ。


「今!! 右向きになれ!!」


「はい!!」


 一角ウサギが【ウインドシールド】によって、体当たりが左側に反れた。そこから反撃をするためにサマナの向きを指示する。


「……あっ」


 サマナだけでなく、俺様の目にも見えた。


 一角ウサギは突っ込んできただけ。それを攻擊と判定してしまったのはこちらの失敗。奴は別の攻擊を用意していた。

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