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初戦闘

「魔物!? お姉さんが連れて来たわけじゃないからね。後ろにいたのは熊だけだったから!!」


 バーバラは慌てたように言ってくる。実際にタイミングが重なっただけなんだろう。


 マッドベアラーがいた事により、隠れていた魔物がいたのかもしれない。もしくは、マッドベアラーのように移動してきたかだ。


 勿論、魔物といってもフクロウコウジが復活したわけじゃない。


 別の魔物。ソイツがマッドベアラーのようにフクロウコウジを倒さないよう、復活する前に倒す必要がある。


 むしろ、倒さないと姿を現さない可能性もあるんじゃないか?


「冗談だ。バーバラのせいだと思ってない。サマナ!! 初戦闘だぞ。気合を入れろ。気合じゃなく、詠唱の準備だ」


「は、はい!!」


「一角ウサギだね。僕も前の探索者試験で戦った事があるよ。初めての戦闘にうってつけの相手じゃないかな。突進がメインで、跳躍した後の落下にも気を付けて。木がある事も注意だよ」


 サマナ達の前に現れたのは一角ウサギ二匹。


 動物のウサギよりか一回り大きい。一番の特徴はやはり角だろう。体の三、四分一ぐらいの長さがある。


 それと耳も長い。角よりも長い。


 そこまでの鋭利さはなさそうだが、刺す事は出来るだろう。それに打撃としても使いそうだ。


 昔も魔物に一角ウサギは存在していたという知識はある。


 俺様が知識を披露する前にラビがサマナに伝えてしまったわけだが。


「その前に確認。僕が二匹とも倒してと構わないけど……やってみるんだよね?」


 ラビもその体で声を掛けたわけだが、サマナにとっては初めての戦闘。そのために確認をしてくれたわけだが。


「当然だ。アレを相手に出来なければ、他の魔物は到底無理だからな」


 サマナよりも先に俺様が言葉にする。怖じ気付く事はないと思うが、発破をかけて、ヤル気を出させる。


「も、勿論です!! か、可愛いけど……頑張ります」


 サマナはフクロウコウジを可愛いと言ってたからな。一角ウサギも可愛いに含まれるらしい。


「あっちは僕達を敵として見たようだよ。一匹は僕が引き付けるから。そっちも頑張って。ガイコツもちゃんとフォローするんだよ」


 ラビは一角ウサギ一匹に石を投げつけて、移動する。森の中での移動はお手の物。


 サマナの戦闘……ラビ自身の戦闘の邪魔をさせないためだな。


「バーバラは……」


「お姉さんは空から見守っててあげる。サマナちゃんはやれば出来る子だからね」


 バーバラには手を出さないよう言うつもりだったが、それよりも早く空へ逃げていた。一角ウサギ相手でもそれだ。


 マッドベアラーの時は頑張ったようだが、先行きが不安になるぞ。

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