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バーバラ様々

「……南に行きましたね。探し物が見つかったとかですかね?」


 サマナとラビはマッドベアラーが去ったのを確認してから、叢から出た。


「どうなんだろ? 木の枝が何度も揺れたのは見えたけどさ。動いてる物に反応したのもあるのかも」


 マッドベアラーが探していたのは下ではなく、上。四足ではなく、二足の高さで探していたからな。


 サマナ達のいる地面側よりも、木の枝の揺れの方を優先したのも探し物が上にあるのを認識してるからだ。


 それも木ノ実ではなく、生物。動いている物なんだろうな。


「……えっ!! お姉さんの姿が見当たりませんよ」


 サマナは慌てたように言ってくる。確かにバーバラの姿が見当たらない。少し前まで背後にいたはずなんだが……マッドベアラーを見た後ぐらいからか?


「バーバラの奴……逃げたのか?」


「そんな!! お姉さんが私達を置いていくなんて」


 思わず、俺様の口が滑ってしまい、サマナに勘違いさせてしまった。


「そういうのじゃないぞ。バーバラ本人が戦闘は苦手だと言ってたからさ。マッドベアラーを見た時点で、上に逃げた。流石にそのまま別の場所に移動はしないだろ」


 バーバラはサマナの事を気に入ってるからな。本当にヤバい時は助けに来ると思ったんだが……


「ハズレ!! アークはともかくとして、サマナちゃんとラビちゃんを放置して、別の場所には行かないよ。まぁ……一旦上に逃げたのは事実だけど、それ以上の成果を上げたんだから」


 サマナの心配を他所にバーバラは下に降りてきた。しかも、真上からではなく分かれ道の北側からだ。


「良かった……本当に心配しました!!」


「……もしかしてだが、マッドベアラーを誘導したのはバーバラか?」


 マッドベアラーがサマナ達から別に切り替えたにしてはタイミングが良すぎる。


 木の高さもあるが、別の木を枝を揺らして誘導するのは、空を飛べないと難しい。


 バーバラならそれが可能だ。しかも、マッドベアラーが彼女の姿が見えたかどうか。


 それでも釣られたのは、小さな生き物を探していたのかもしれないのか?


「正解!! ピンチを救ったのはお姉さんなんだから。アークよりも役に立ったわよ」


「えっ……何!? 僕達を助けてくれたのは幽霊のお姉さんなの」


 サマナや俺様の声でラビもどういう状況化を把握したらしい。


 マッドベアラーを退けた事はお手柄だ。そこは俺様も負けを認めないところだが……


「……そのようだ。だが!!」


「別の魔物を連れてきてるんだけど!!」


 本当にバーバラが連れて来たのかは分からない。


 マッドベアラーは戻らず、バーバラだけが戻ってきた以上、魔物扱いにはなってはないらしい。


 だが、バーバラが戻ってきた北側から魔物が現れたんだが!!

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