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正解の道

「……思ったんだけどさ。お姉さん達が騒いでるのに、あの子は全然反応しないよね。一度は見るけど、それきりだし。ずっと同じ方向を見てるのに意味はあったりするとか」


「なるほどな。最後まで見られている事に意味があるか。それは倒すよりも先にやってみる価値はある」


 バーバラの指摘に納得する。確かにフクロウコウジは同じ方向をずっと見ている。正解の道を教えているかのようにな。


「何々!! 何を話してるの。僕だけ声が聞こえないんだからさ。すぐに教えてよ」


 ラビからすれば、仲間外れだと思うのかもしれないな。バーバラみたいな幽霊は良いが、魔物化した幽霊? 悪霊なんかの声は聞きたくはないと思うぞ。


「簡単に言うと、フクロウコウジが見てる方向が正解の道だと、お姉さんは考えたみたいです」


「なるほどね。試してみる価値はあると思うよ。失敗しても、この場所に戻るだけだしさ」


「おい!! 行動が早すぎだろ」


 ラビは善は急げとばかりに、フクロウコウジが見ている方向、北側へ走っていく。


 失敗した場合、サマナの後ろにラビが走ってくる事になるわけだが……


「戻って来ないですね」


「という事は正解だな」


 ラビもサマナと再会しなかった時点で進んだ事は分かるはず。


「ラビちゃんが待ってるだろうから、お姉さん達も早く行かないとね」


「そうだな。あちら側にもフクロウコウジがいたら厄介だ。戻るに戻れない可能性がある」


 フクロウコウジが配置されていた場合、見ている方にしか行く事が出来ない。


 こちらに戻れるのなら、ループ状態になりかねないからな。別方向に向いているか、フクロウコウジがいなければ問題ないと思いたい。


「分かりました!! 急ぎます!!」


 サマナはラビが走っていたように、フクロウコウジが見ている方角へ足を進めていく。


 分岐点、分かれ道を通る度に感じた魔力の違和感はない。


「……魔力の変化はないです」


 サマナもそれに気付いている。分かれ道が見えてきたが、別の道で間違いないはずだ。


 フクロウコウジが別の方角を向いてるのが、その証拠なわけだが……


「ラビがいませんね」


 そこにはラビの姿がなかった。サマナと一緒にダンジョンに転移された事もあり、パーティー扱いになっている。裏切るわけがない。俺様やバーバラが呪うと脅した事もあるからな。


 魔物との戦闘もなし。他の参加者……ガキ共に連れ去られたなんて事は……それも戦闘行為になる可能性もある。許されるのは罠を仕掛ける事。相手を騙す事だけだ。


「……ゴメンゴメン。こっちだよ……こっち」


 ラビは道じゃなく、叢に隠れていた。

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