違和感ありです
「初めてのダンジョンで、私が気にし過ぎてるだけかもです」
「分かる分かる。僕も最初に探索者試験を受けた時、そうだったかも。警戒心が凄かったから。目や耳、鼻が過敏になってさ。今はサマナがいるから落ち着いてるのかもだけど」
ラビもサマナの状態に納得してる。初めてのダンジョンによる緊張から来る物だと。
お互い、下手に不安を煽る事もない。ダンジョンでは常に魔力変化が起きている可能性もあるからな。
サマナも立ち止まるのを止めて、先に進む。
「警戒するのは悪くないからな。罠に嵌ったとしても、最初から致命的な物は置かないはずだぞ。後から対策を考えるのもありだ」
「分かりました」
一応、俺様も魔力の変化に気付いた事を、それとなくサマナに教えた。
探索者試験という事もあり、罠は用意されてるはずだからな。それの対応も必要だろう。
とはいえ、一度の失敗で退場扱いにはならない……と思いたい。
「なるほど!! サマナは罠を警戒してたんだ。僕もそこは気にしてるよ。匂いで分かる時もあるからさ。前回は見事にやられたけど、それで終わりになる事はなかったかな」
ラビは前回罠に嵌ったらしい。それでも合格直前まで行ったわけだから、危険というわけじゃなさそうだ。
とはいえ、ラビも一応は警戒しているらしい。
「これで三つ目の分岐点。次で北側に曲がるんだよね」
ラビはサマナではなく、バーバラに話し掛ける。俺様達と一緒にいる事は分かってるからな。
サマナが答えるわけだが、それでもバーバラに話し掛けようとする心意気は良しとしよう。
「そうだね。一つ二つズレても構わないと思うよ。拓けた場所に繋がる部分で、端の位置だったはずだから。北に四つ進めば……あれ?」
バーバラは念の為、再度空からの確認をしたわけだが、すぐには戻って来ない。周囲を見回しているようだ。
「どうした!! 何か見つけたのか」
拓けた場所に近付けた分、そこにあるのも見やすくなる。参加者達や危険そうな魔物がいたりな。
花畑があったとして、ビービー以外の魔物を試験官が設置している可能性もある。
蜂蜜もそうだが、そういう場所には色々とありそうなもんだ。
「そういうのじゃなくて……サマナ達はお姉さんを置いて、先に進んでみて。次の分かれ道まででいいから。お姉さんもすぐに追いつくから」
バーバラはサマナ達に先へ進むよう促してくる。
「? ……分かりました。お姉さんが先に進んでみて欲しいと言ってます」
「幽霊だけに見える物があったとか? 勿論、先に進むんだけど」
「どうなんだろう? 魔物がいた感じじゃなかったから。それなら教えてくれるはずですよ」
サマナ達は四つ目の分かれ道に足を進める。
幽霊のバーバラだけに見えるものか? バーバラ自身が分かってないような顔はしていたからな。




