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フクロウコウジ

「ありました!! フクロウコウジだと思います。ポイントはゼロ。戦闘に関しては無害と説明されてます。結構可愛いです」


「フクロウコウジ……フクロウの魔物か。俺様の知識ないな。確かに戦意は全くないか」


 動物や鳥、植物等が魔物化するのは昔からある。フクロウコウジもそれだろうな。下手すれば、俺様が知ってる魔物でも、名前が変わってる事もあるだろう。


 フクロウコウジは戦闘する気はなし。サマナの声に反応して、こちらに首を回してきたが、すぐに最初に向いてた方向に戻した。


 その姿にサマナは可愛いと言ったわけだが……


「食べる事は……」


 そんな魔物相手だが、ラビは食料的な物を諦めたくないようだ。


「そこは説明されてないよ。ポイントがゼロという事は、何か理由があるんですよね? こんなに可愛いのに食べるのは……」


 サマナはフクロウコウジの姿を気にいったらしい。どうにかして、ラビの食料にするのは阻止するつもりだ。もしかしたら、サマナ自身も食べる羽目に……そうなったら、トラウマになりそうだ。


「俺様達には無関係だとして、他の奴等には必要なんだろうな。合格する人数も限り、減らすのもありだとは思うが……今は止めておこう。総数が少しおかしい気がする」


 フクロウコウジの総数は三十とかなり多い。撃破数も五……六に増えたか? 倒す理由がある参加者がいてもおかしくないからな。


「撃破数が増えたと同時に、総数も三十一になってないか? 倒しただけ、追加されてるぞ」


「……本当ですね。倒したところで増えるなら、体力の無駄使いになると思います」


「無限に増えるなら」


「時間も勿体ないから、先に進むぞ。下手に腹を壊したら合格どころじゃないぞ。流石に魔物を見て、体に悪いかは俺様でも判断がつかないからな」


 ラビもどれだけ腹を空かせてるんだ? サマナのトラウマになるのもそうだが、ここでお腹を壊したら、元も子もないぞ。


「はいはい……ラビちゃんは足を動かすのを手伝ってあげる」


「えっ!! 何何!! 幽霊のお姉さんが押してるの? 押してるんだよね!?」


 突然、何もないのに背中を押されたら怖いだろうな。ラビには悪いが、ここは強制的にでも先に進んでもらう。


「そうですよね。今は花畑に行くのを優先しないと。このまま真っすぐ進みましょう」


「分かった。分かったから!! 押すのは止めてくれないかな。フクロウコウジは通り過ぎたわけだし」


 フクロウコウジは十字路の真ん中にある木に止まっていた。それを通り過ぎて、西側の道へ進む。


 そこから次の十字路までは一本道。さっきも同じだ。サマナは立ち止まり、後ろを振り向くが、フクロウコウジの姿は見えなくてなっている。


「どうしたの? フクロウコウジの数は多いみたいだから、何処かでまた会うはずだよ」


 サマナがフクロウコウジに魅了されて、引き返したくなった……わけじゃない。


 俺様に足があったら、そうしただろう。何か違和感……いや!! 魔力の揺れがあった気がした。

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