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朝でも見えます


「おはよう……朝だぞ。外は私達が消えそうなぐらいに良い天気だ」


「皆さん、おはようございます。本当に消えない……ですよね?」


「サマナを心配させるような言葉を吐くな。幽霊だからな。朝が弱いだけだ。俺様は関係ないが」


 男幽霊がサマナに朝を告げて、起こすのは良いが、夜と違って、テンションがかなり低い。


 死霊系は夜に動くのが主だから仕方ない。昼になれば、更にヤル気を無くしていくわけだが……


「サマナも死霊術師だけはあるな。常に幽霊達が見えるのは良いぞ」


 死霊術師以外でも幽霊が見える事もあるが、それは夜のみ。朝や昼に確認出来るのは死霊術師の特権だ。


 でなければ、死霊術師は夜でしか行動出来なくなってしまう。


「えへへ……褒めて貰えると嬉しいです」


 サマナはちょっとした事で喜ぶ。それだけ、誰からも求められてなかった証拠だ。


「ふん!! ……体調は良さそうだな。昨日の残りの果実も喰っておけよ」


 俺様は杖となり、今は壁に立て掛けられている。そこからサマナの体調を確認するが、昨日よりも顔色が良くなっているな。俺様と契約したお陰でもあるだろうが……


「はい!! ご飯も食べれましたし、雨風を気にせず、暖かくて、ぐっすり眠れました。ガイコツさんのお陰です」


 サマナはマントを毛布代わりにして、眠りについた。ここが隠し部屋という事もあって、雨風を気にせずに済むわけだが……孤児院ではどんな生活をしてたんだ?


 ご飯も男幽霊が木ノ実を大量に持ってきたが、彼女は食べ切れず、今日の朝用に置いてある。俺様達はご飯を必要としないからな。


「朝食を食べた後、出発するぞ。昨日用意した装備も身に着けろよ。……ついにだ。ついに外へ」


 どれだけの月日が経ったのか分からないが、ついに俺様が外へ!! 俺様の悲願は……


「も、勿論です。あの皆は……」


 サマナはキョロキョロと周囲を見る。さっきまでいた男幽霊も消えている。別の場所に移動したんだろう。常に俺様のところに来ているわけじゃないからな。


「知らん。そもそもアイツ等がこの場所に大量にいる理由も分かってないからな」


 俺様の部下でもなく、魔力によって集まってきたわけじゃない。コイツ等は俺様も敬う事を滅多にしないからな。


「それは」


「サマナにも分からんだろ。ここに戻ってくれば、会えるだろう。気にする事はないぞ」


 サマナは準備を整えて、俺様を手に持つ。そして、隠し部屋の扉を開けた。


「ガイコツさん。行きますよ」


「おおっ!! 外の光。光が射し込んでいるぞ……ん? 何か違和感が」


 隠し部屋の扉を開けると、上に向かう階段が。それは良い。この隠し部屋は地下にあったからな。それも大きな屋敷の地下だったわけで……


「な、何だと!! まさか……そういう事か!! 考えたら分かる事だった」


 俺様が見た外の光景は予想外というか……そこにしかありえなかったわけだ。

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