ポイント
「ブックを見てみると、ゴール地点は巨大な木みたいだね」
ラビは俺様達のやり取りは置いといて、先にブックの中身を確認し始めた。
「その木らしき物は森の中心にあったわよ」
「お姉さんが森の中心にあったと言ってます」
バーバラの言葉をサマナが代わりにラビへ伝える。
「そうなんだ。けど、一応僕の目でも確認させて貰うね。その間にサマナもブックを確認しておいて。色々と書いてあるからさ。お姉さんもゴメンね」
ラビはバーバラとは反対側に頭を下げた後、木を身軽に駆け上がっていく。それが出来るのは職員というよりも、獣人特有だろうな。
「ラビちゃんもサマナちゃんに負けじと良い子よね」
ラビのバーバラに対する態度に本人は満足そうだ。アイツは俺様の扱いだけが悪くないか? それはさておき……
「俺様達もブックの中身を確認するぞ。まずはサマナが必要とするポイント数と入手アイテムだな。それから魔物が持つポイントか。危険な魔物も配置されてる事も言っていたな」
「危険な魔物を回避する事も必要になるからですよね。瀕死になった場合は強制的に退去するよう、ブックに設定されてるとか」
はじまりのダンジョン、探索者試験に死者を出さないためにも、強制的退去が設定されているらしい。
それが危険な魔物を置いてる理由だな。馬鹿……ではなく、無謀な探索者が増えてるせいで、最初に痛い目に遭わせるつもり寸法だろう。
「そこはバーバラの偵察。ラビの鼻にも役に立って貰おうか。敢えて、強敵と戦闘する必要もない。ポイントさえ手に入ればいいんだからな」
「はい。私はまだ魔法を上手く使えないですから」
「魔物との戦闘も初めてになるわけだから。まずは弱い魔物を相手にするべきだな」
サマナの攻撃魔法はイマイチ。防御魔法は使える。ラビにそれを使い、戦ってもらうのが一番だろうな。
だが、直接戦闘するのも経験させておきたいぞ。
試験が二日に及ぶのなら、魔法を使うタイミングも考えなければならない。なんせ、魔法の使用回数は五回。休む事で回復するにしても、一日五回……六、七回が限界だろう。
「どんな魔物がいるのかを確認しますね」
「それよりも先にサマナとラビが手に入れるべきアイテムを見る方がいいだろう」
「わ、分かりました」
ブックの最初のページはゴール地点に関する情報。確かにそこには巨大な木の絵が描かれているな。
「最初にゴール地点の場所で、次はサマナが必要なポイント数……と、ラビと合わせた必要数か」
サマナのポイントは三ポイントと書かれている。そして、二人で行動している事で十ポイント。
ラビも同じポイントの三だとしたら、合わせて六。四ポイントが加算されているぞ。




