ダンジョンは千差万別
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「これがダンジョン……」
「私にとっての初めてのダンジョン……」
俺様とサマナははじまりのダンジョン……初めてのダンジョンに感動や興奮を……
「森じゃないか!!」
「森です!!」
普通は複雑……まではいかなくとも、迷路が広がる洞窟や塔等を期待するじゃないか!!
それが昨日まで寝泊まりしてた場所……じゃないだろうが、森。森なんだが!! 自然の迷路ではあるだろうが、それはないだろ!!
サマナも少しは期待してたのか、テンションが少し下がっているのが、声からも分かるぞ。
それらしき事を試験官も言ってたのを思い出したぞ。最下層や最上階と口にせず、ゴール地点と言ってたからな。階層がない迷路になるわけだ。
「残念な気持ちは分かるけど、ダンジョンも色々あるらしいから。遺跡もあるし、街の形をしたのもあるって話だよ。そんな事よりも、まずはブックの中身を見ないとね。魔物のポイントや情報もそうだけど、僕達に必要なアイテム、ゴール地点も調べないと」
ラビはダンジョンが森だった事は気にせず、早速ブックを開ける。
時間制限がある分、早々にブックを開けるべきなのは確かだな。
サマナにブックを渡したのはガイエル。その時にゴール地点や魔物とアイテムの情報が記されている事。ダンジョンに移動した後でなければ開かない事を教えてくれはした。
ダンジョンに瞬時に移動したのは魔法陣を使った装置。円の中心に六芒星。その周囲、一番外側に数字。内側に古代語の羅列が描かれていた。
数字の部分が動く事で、参加者達の転移される位置を変えるようだ。サマナ達が六芒星の上に乗り、移動する時にそれが回転するのが見えたからな。
「そうでした!! だけど、その前に……」
サマナはキョロキョロと周囲を確認し始める。
「ゴメンゴメン!! お姉さんもちゃんといるから安心して。少し上に流されてただけだから」
「ほっ……良かったです」
バーバラの姿が見えなかったからな。俺様はサマナの装備扱いだから良いとして、幽霊もちゃんと転移出来るか不安はあったからな。
移動の位置が少しズレただけで済んだようだ。
「なるほどね。幽霊のお姉さんがいる事を確認したわけだ。今思うと、彼女がいるのは心強いよね。夜の時も安全だし。森だから、空から周囲を確認出来るんじゃないかな」
それはありかもしれん。バーバラは幽霊だから夜に強い。サマナやラビが寝ている間の監視も出来るはずだ。空から他の奴等の動きを見れたら尚良い。
「ラビちゃんが言う事は出来るわね。もしかして……アークよりもお姉さんの方が役に立つでしょ」
バーバラは俺様に勝ったみたいに胸を叩く。
「くっ……戦闘や知識の面では俺様の方が上だぞ」
「それは負け惜しみだよね」
俺様とバーバラとの視線のバチバチとぶつかる。
「ガイコツさんとお姉さんも仲間割れしないでくださいね。これからなんですから」
「すまん」
「ゴメンナサイ」
つまらない事で、サマナに怒られてしまった。そんな場合じゃないんだよな。




