トム……とは誰の事ですか?
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「最初はギルドに集合なんですね。それにしても……」
「参加人数は十五人だね。前と同じくらいかな? これぐらいなら大丈夫……だよね?」
「は、はい!! 孤児院もそれだけの子達がいたから」
探索者試験開始日。
俺様達、探索者試験を受ける人間はアジマルのギルドに集めまれた。ギルド内にある酒場は閉まり、探索者達もいない。試験参加者のみ。
はじまりのダンジョンにはギルド内から転送されるらしい。
転送というのは移動魔法のようなもので、魔導具を使用するようだ。魔導具は昔からある物で、魔力を使った装置。魔法の代用品でもある。
(サマナみたいに若い奴ばかりだな)
(そうだね。仲間同士で受ける人達も多いよ。サマナちゃんだけだったら危なかったよね。アイツ等も仲間を増やして、ちゃんと来てるようだし)
(ふん!! 死霊術師対策か? 姿的に僧侶だろ。俺様には無意味だがな。バーバラも大丈夫だろ)
俺様達に喧嘩を売ってきたガキ共は仲間を一人増やしたようだ。合格者の制限や評価も下がりそうだが、昨日の事が堪えたんだろう。
僧侶といっても、幽霊が見えなくては意味がない。
「アイツ等……仲間を増やしてるよ。杖を持ってるから魔法使い? ……じゃなくて僧侶? サマナに対策?」
当然、ラビはガキ共が来るのは分かってるから、警戒はしてるな。僧侶を入れてるあたり、サマナ対策と考えるのは同じだな。
「前回みたいに参加者へ声を掛ける事は……ないね。途中で裏切られる可能性があるから」
合格するために邪魔者を排除する。この中だとラビやサマナになるだろうな。合格者の制限があるなら、誰が裏切るかも分からないわけだ。
「取り敢えず、最初はアイツ等を無視して、ダンジョン内の把握だよ。直接、攻撃するのは禁止されてるから……聞いてる?」
「す、すみません。聞いてなかったです。あっ……トム達の事ですね」
「トム? ……サマナと一緒の孤児院だった奴の事? 名前なんて気にしてなかったから。ソイツの事は最初は無視する話で……誰を見てたの?」
ガキ共の一人。サマナを馬鹿にした奴の名前はトムか。覚えてやる必要もないが……
ソイツを無視して、見ていた奴は一人しかいないだろうな。
シルティ=ガーランド。当然、彼女も探索者試験に参加している。
サマナとラビ、ガキ共達とは違って、仲間を連れずに単独。
領主の御息女という理由だけでなく、周囲の奴等の視線はそちらに向いているな。サマナの場合、別の理由だが。
「……なるほどね。誰だか知らないけど、雰囲気があし、見た目も……アレは近寄りたくないかな」
ラビもサマナの視線を追って、シルティを確認したようだ。彼女が領主の御息女とは知らないようだ。そうなると……彼女の見た目に関して、俺様と同じ事を思ったのかもしれないな。
「……一応、サマナは彼女と友達になるつもりだからな」
俺様は周りに聞こえないよう、小さな声でサマナとラビに話す。
「ガイコツさん!!」
「そこは言っておくべきだろ。この先も一緒に行動する可能性とあるからな」
ラビは死霊術師に関しては受け入れたかもしれないが、シルティの事を仲間にしたい事も早めに知っておくべきだ。
俺様だけでは無理だった場合、ラビやバーバラに協力を仰ぐ事にもなるかもしれないからな。




