仲良しは良い事だ
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「ガイコツさん、起きてください。お姉さんは……無理そうかな。もう少し時間はあるから……寝かしてあげないと」
「お姉さんって……昨日の幽霊の事? 僕には見えないんだけど、側にいるんだね」
「はい。一緒にいてくれる事になったんです。色々と手伝ってくれるんですよ」
「嬉しそうに言うね。旅は道連れ。こんなのでも一緒にいたら楽しいか」
「そうですよ。今日からラビさんも加わるから、もっと楽しくなると思います」
「さんはいらない。ラビでいいからね。僕もサマナと呼ぶし」
サマナとラビが仲良く話していた。サマナはともかくとして、ラビも目が覚めるのは早いようだな。
ラビは自分がいた場所に戻らず、サマナと一緒に寝ていたのもある。
俺様が間に挟まなくても、仲間として話せるのは良い事だ。とはいえ、流石にこれ以上は寝たふりをするのは止めておくか。ぐっすり寝てたわけじゃない。サマナが起こそうとする前には起きてたからな。
「……俺様を起こしたという事は、出発するのか?」
「おはようございます!! 出発はまだです。ラビが朝ご飯を食べたいって……だから、【ファイアボール】を使いたいです。暖も取りたくて」
サマナだけでは魔法が使えないからな。朝の寒さは俺様には分からないが、明日の試験のためにも体調を崩させるわけにもいかないか。
「仕方ない。魔法は何回も使う事で魔力が上がるからな。飯を食べるのも重要だが……木ノ実なら、焼かなくても食べれるだろ?」
朝飯用の木ノ実やキノコは残してあったはずだ。まさか……ラビが先に全部食べたんじゃな……
「何があった!? びしょびしょになってるんだが!!」
ラビの全身が濡れてる状態。暖を取りたいのは、サマナじゃなく、ラビの方だ。
サマナが魔法の練習をするにしても、俺様が必要になるはず。一体何が……まさか、こんな場所でも人間がイタズラを仕掛けてきたなんて事は……
「魚を取ってきたんだ。どうしても、焼き魚が食べたくなってさ。少し離れた場所に湖を見つけたから。勿論、サマナの分のもあるから」
そこはサマナが水浴びした湖だろうな。湖は澄んでいて、魚が棲息していてもおかしくない。
ラビも獣人という事で、釣りじゃなく、自らの体で狩ってきたんだろう。昨日も焼き魚が食べたいらしき事は言ってたからな。
「はぁ……人間が何か仕掛けてきたと思ったぞ。ラビには街の案内や、サマナがはじまりのダンジョンの登録するまで同行して貰うつもりだったからな。面倒事でなくて良かったぞ」
獣人を毛嫌いする人間はいるかもしれないが、流石に街中では何もしてこないと思いたい。
今はラビだけが頼りだからな。一緒に行動して、プラス・マイナスでいえば、プラスになるはずだ。
「……えっ!! 僕も一緒に行くわけ!?」
「当然だろ。スムーズに終わらせるためにも、ラビが手助けするべきだろ」
ラビは嫌そうな顔をする。アジマルの街で嫌な目にでもあったかもしれないが、無理にでも連れて行かせるぞ。




