肌があるわけじゃない
「分かりました」
サマナは素直に俺様の頭に手を乗せた。その手から魔力が流れる事によって、熱さを感じ取れる。幽霊達も俺様に触れる事は可能だが、肌寒く感じるだけ。肌があるわけじゃないんだが!!
「おおっ!! これが」
「あの……どうすれば、魔力を使えるんですか? 魔法も覚えてなくて」
この熱さは魔力じゃないらしい。手のひらの温度。これが……人の温かさというものか。
「絶対間違った風に感じ取ってたよ」
男の幽霊のツッコミを無視する事にしておきたいが……
「そこは黙ってろ。俺様がサマナに魔力を流し込んでやる。それでお前の魔力が活性化するはずだ。魔法によっては放出方法は違うわけだが、今回は俺様の頭に向ければいいぞ。今から流すからな。……流すぞ」
「は、はい!! やってみます」
俺様はサマナの体に魔力を流し込む。どうせ、契約のために連結する必要があるからな。それぐらいはやってやるさ。
「…………大丈夫そうか?」
「体が少し痛いけど……分かる気はします」
ヤバい。彼女の体に魔力を流し込む事で、大体の魔力量が分かるんだが……
魔力が少な過ぎる!! 初めて使うのだから仕方がない。ポテンシャル、器は大きそうではあるが、体がそれに慣れてないぞ。
まずはサマナの魔力を強化して、体に馴染ませないと、俺様の魔力に体が耐えられないな。出来ても、初期魔法が指で数えるぐらいしか無理だな。
まぁ……俺様の最低限の魔力で繋ぐ事は出来た。それはサマナも感じ取る事に成功したようだ。
その証拠に、サマナの右手……俺様の頭に置いた手に紋章が浮かび上がったはずだ。
「手に何か浮かび上がってきました。これで良いんですか?」
サマナは俺様から手を離し、その紋章を見せてくる。
六芒星の魔法陣。真中に髑髏のマーク。その髑髏は俺様の事だろうな。
「そうだ。それと……俺様の口の中を見てくれ。サマナの名前が刻まれているはずだぞ」
俺様の中で何か刻まれていくのが分かった。契約する方法の一つにそれがあるのは知っている。
「ガイコツさん……私、字を書いたり、読んだり出来なくて」
「そうか? なら、俺様と契約しての最初の恩恵はそれだな。俺様の知識を共有する事で、お前は字を理解出来るようになった……はずだ」
知識はあるが、実際に契約するのは初めてだからな。サマナに知識が流れいるはずだが、頭の中に別の文字が刻まれている可能性もあるわけだ。
それを間違えると……かなり痛い感じになる。
「本当だ!! 読めます!! 私の名前がガイコツさんの中に書かれてます。字が分かるだけで……嬉しいです」
サマナは字が読めただけで、涙が流れそうになるほど感動しているわけだが!!
これによって、俺様とサマナの契約は完了した事になる。
「ふははははははは!! 契約したな。一度契約を結べば、解除する事は不可能だ。良い事ばかりあると思うなよ。悪い事は後から言うものだからな」




