頭隠して、尻隠さず
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頭隠して、尻隠さず。尻というより、尻尾か。
晩飯時。ウサギ女は今日も姿を現した。
いつもよりも忍び足。叢じゃなく、木に隠れているのは【ドクロフラッシュ】を警戒してだな。一応、対策を考える頭はあるようだ。
(来たぞ)
俺様は声に出さず、顔色の変化でサマナに教える。奴が何処までの距離の会話が聴こえるか分からないからな。
俺様の色は少し黒くなっているはずだ。恨み、妬みの心は骨を黒くするようだ。
サマナも黙って、それに頷く。ウサギ女の姿が見たくて、我慢してるのは見るからに明らかではあるんだが……
今日は晩飯は昨日と同じ焼きキノコ。とはいえ、種類は違う。
ウサギ女は俺様達なら安全な食材を選んでると思って事を利用して、取られるの前提で毒キノコを置いておく……なんてのは、サマナが嫌がったからな。
仲間するつもりのは相手を毒にしたら、結果は一目瞭然だ。とはいえ、屈服させるのも一つの手ではある。
ある意味、それに近い事をするかもしれないわけだが……
「『ニャ、ニャ、ニャ!! 今日も懲りずにあそこにいるね。キノコや木ノ実じゃなくて、魚が欲しいんだけどな』……だってさ」
ウサギ女のくせに、笑い声は猫なのか!? しかも、食べたいのは焼き魚だと!! 我が儘も甚だしいな。
「奴はお前の存在に気付いてなかったよな?」
バーバラに情報収集をさせるため、ウサギ女の元へ。
彼女の存在が見えるのか。匂いでバレたり、声が聴こえたりするのか。それ次第で先の展開が変化するからな。
「気付いてなかったよ。若干寒気がどうかと言ってたけどさ。……あの子もサマナちゃんみたいに可愛かった……お姉さん、イタズラするが楽しみになってきた」
「……変な性癖を開けないでくれ。いや、そっちの方が奴も怖がるのか。好きなようにやっても構わないぞ」
バーバラもウサギ女を気にいったらしく、一人称がお姉さんになってるぞ。
好きなようにと言っても、バーバラはウサギ女に攻撃するわけじゃない。本当に可愛がるつもりでいるんだろうな。
「……わ、私も彼女と話したいし、お姉さんに可愛がられたいです」
「さ、サマナちゃん。そんな事言われたら、お姉さんさんは」
「ストップだ!! 変な動きをしたら、奴が警戒するかもしれないからな」
バーバラはサマナの言葉を聞いて、抱き締めた……までは許すが……熱い抱擁で体を揺らしでもしたら、サマナの体が不自然に揺れてるように見えてしまうぞ。
「ふっふっふっ……僕の耳には聴こえたぞ。そこのお前と杖の会話が。全然声が違ったし、骨も動いてた!!」
ウサギ女は俺様達の隙を突くつもりだと思ったが、サマナの会話しているのがハッキリ分かったのもあり、姿を見せてきた。




