流れ、流れて、浮遊霊
「へぇ~!! 昨日の今日で友達にしたい子達が出来たんだね。良いんじゃないの」
「はい!! ガイコツさんと一緒に頑張ります」
バーバラはサマナの頭を撫で、サマナも嬉しそうなのは良いんだが……一筋縄でいかないからな。
「そこはお姉さんも協力……アークと相談するからね」
俺様の表情が変化したのか、バーバラも何かを察したらしい。声に出さず、口をパクパクさせて、俺様に伝えてくる。『サマナが寝た後にでも、話を聞かせろ』だと。
俺様ぐらいにもなれば、十分読み取れる。幽霊達とも長い付き合いだから、俺様の表情が分かったかもしれないが。
「……話を戻すぞ。バーバラが一緒に来るとして、墓場にいた幽霊と何が違うんだ? 俺様達の行動に支障はないんだよな」
「ないわね。だって、私は浮遊霊だから。あの墓場には流れ着いただけ。あそこに私の遺体はないし、まぁ……何処にあるのかも忘れたんだけど」
「お姉さんの言ってる事は本当です。他の幽霊さん達はいつもの場所に戻るのに、お姉さんだけは色んな場所で寝てたから」
バーバラはあそこに自身の墓はなく、何処で死んだのか分からない状態のようだ。
「そういう事か。ある意味、俺様と似たような物なんだな。同じ幽霊でも、別の場所から来たわけだ。……自身の死んだ場所を見つけたいのもあるのか?」
サマナについて来る理由として、バーバラ自身の死んだ場所を捜すためなのもあるかもしれない。
「う〜ん……どうだろう? そこは別にかな。それを忘れて、アーク達とのんびりしてたわけだからね。色んなところに流れてた理由も覚えてないんだから」
バーバラは嘘を言った感じじゃない。死んだ場所を捜していたら、俺様達がいた場所に長居する理由もないからな。
「だからって、天国に行く気持ちにもなれないんだよね。未練が何なのか分からないし……今はサマナちゃんの行く末が気になるからだけど」
「その未練が何かも一緒に探します!! もしかしたら、お姉さんも探索者だったかも。色んなダンジョンで分かるかもしれません」
「う〜ん……そうなのかな? それでいいか!! 折角、サマナちゃんが言ってくれてるし」
バーバラも楽観的だな。とはいえ、バーバラには探索者としての知識はなさそうなんだが。あの時、俺様に助言はなかったからな。本当に忘れているだけな可能性もある。
後はバーバラがサマナと契約をするのかだな。
契約する事で幽霊やゾンビを強化する事も可能になるが、サマナ自身の成長にも繋がる。それを考えると契約をさせたいところなんだが……光属性がどうなるか。
別の幽霊やゾンビで試してからの方が無難か。




