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骨でも息はしているらしい


「ここか」


 俺様とサマナは湖に到着。練習場所と墓場との間ぐらいの位置にある。よく見れば、墓場のある場所からも分かる場所だ。


 この森もそうだが、昔からあった気がしないでもない。


 それは兎も角として……


「……誰もいないな。ゆっくり出来そうだぞ」


「ですね。……けど、残念そうな感じの声でしたけど、何かあるんですか?」


「や、奴が襲ってくる事もあるだろ!! 何もなかった事に安堵しただけだ。やましい気持ちはないからな」


 サマナの指摘で骨が赤らめている気がする。感情の変化はバレるかもしれないが、考えまでは分からないはず。


 街が近くにあるんだ。この湖で水浴び奴なんているかどうかなんだが、万が一もある。


 もしかしたら、ウサギ女がいてもおかしくはないからな。……水浴びをする時は服を脱いでいるわけで……


 これでも俺様は男だからな。ハプニングを期待した面はある。


「彼女がここにいたら、一緒に水浴び出来たら良かったのに」


「い、いきなりどうした?」


 サマナはマントを脱ぐ。昨日も寝る時には毛布代わりに脱ぎ、木の枝に掛ける。


「ガイコツさんを綺麗にするんですよ。そのためにもマントは邪魔になるからって」


「そ、それもそうだな」


 サマナが全部脱ぐかと思いきや、マントだけ。俺様の言った事を意識してはくれてるんだろう。そうは言ったが、まさか……とも思ってしまったぞ!!


「では、洗いますね」


 サマナはマントの中から布を取り出した。俺様の汚れを拭いた布だ。それ専用に持ち歩いているらしい。


 今回も優しく拭いてくれるに違いな……


「落書きを消すのもだけど、内側も綺麗になるかもですよ」


「……グボッ……ガホッ……ゲフッ!!」


 水の中にそのまま入れるだと!! 綺麗にするには理に適ってはいる。だが、俺様は骨だけのはずのに、息が出来ずに苦しいんだが!!


 これは……死ぬ……事はないのか。骨だけに。


 顔色、骨色も真っ青になっているはずだ。


「ぷはっ!! ……はぁ……はぁ……」


 サマナは俺様を引き上げ、布で落書きを拭き取る。間一髪だった。危なく、意識を失ってたかもしれない。


「まだ残ってますね。もう一度水に」


「待て待て!! 水に漬けられ続けるのは結構キツかったから。布に水を漬けて、拭くだけにしてくれ」


 サマナは善意でやってくれてるわけだが、俺様にとっては拷問だ。


「そ、そうだったですか!? ゴメンなさい」


「謝らなくてもいいぞ。俺様自身も分かってなかったからな。色々と無理な面もありそうだ。そこは俺様自身が体験していくしかない」


 コレも外に出た事による醍醐味でもあると思うしかないだろ。案外、人間と変わらないのか。

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