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シルティ=ガーランド

「あ、あの……シルティ様も探索者を目指しているのですか?」


「……私の事を知ってるわけ? ……貴女も無理だと馬鹿にするつもりなの」


 女はその言葉にサマナをキッと睨みつける。


「そ、そんな事ないです!! 私も探索者になりたくて……同じなんだと思って……頑張りましょうね」


「……ふん!! 貴女に言われるまでもないわ。私は探索者になるの。人の心配よりも、貴女の方が無理でしょ。……精々足掻けばいいわ」


「はい!!」


 サマナは再度女に頭を下げて、この場から離れた。


 あの女の言葉は辛辣だったが、サマナは喜んでいるような……さっきの言葉を励ましと受け取ってないか?


「ここまで離れたら大丈夫か。サマナはあの女……シルティと呼んでいたな。彼女の事を知ってるのか? あっちはお前の事を知らないみたいだったが」


 サマナはシルティを様付けで呼んだのなら、身分が高い奴なんだろう。孤児院出身のサマナを知らないのも当然か。


「シルティ様は領主様の御息女です。領主様と一緒に孤児院へ何度も視察に来てくれてました。私達にお菓子を渡してくれたり、優しい人です」


「今は何家が領主をしているんだ?」


 ここら一帯を治める領主の娘か。俺様が知っている領主はガーランド家だが、流石に……


「ガーランド家ですね。ガイコツさんも知ってますか? 長年ここを治めていると孤児院で教わりました」


 ガーランド家なんだが!! あの時からずっと続いていたのか。俺様が知る限り、アイツは戻ってきてない。別の奴が継承したのか……


「当然知っているが……その領主の御息女が探索者を目指すのか。理由は何だ?」


 そこはアイツに似ているかもしれないか。見た目はそうでもないが、態度や雰囲気は……


「どうなんだろう? シルティ様にはお兄さん達がいるみたいですけど……自由なのかな?」


「あの態度からして、それはないだろ」


 兄と比較されるのが嫌なのか。それとも、親兄弟から探索者になる事を反対されているのか。


 両方な気がしないわけでもない。そこまでアイツと一緒なわけがないだろうが……


「……何か目的がありそうだが……俺様達が気にしても仕方がない事だな。問題なのは奴も探索者を目指している……いわば、お前のライバル。シルティに勝たないと駄目なわけだ」


 ライバル……良い響きだ。俺様も欲しかった……のは置いといて、サマナを成長させるのには良い相手じゃないか。


 探索者になるためには、彼女に勝つ必要が……


「そ、そんな事!! 私がシルティ様のライバルだなんて無理ですよ。それにシルティ様と争わなくても、テストに合格すれば探索者になれるんですよ」


 テストというのは、はじまりのダンジョン攻略がそれだな。それさえ合格すれば、誰でも探索者になれるわけか。


「否定するわりには、嬉しそうな顔をしているぞ?」


 サマナは嘘を吐けない。ライバルは無理だとは本当に思ってる事なんだろうが、何が嬉しいんだ?

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