バーバラ、頼めるか?
「人がいた形跡ですか。魔物もいないのなら、ラビを呼びに行った方がいいですよね」
「いや……念の為に奥まで行こう。臭いの正体も知りたいからな」
洞窟、洞穴特有の臭いなのか。魔物がいなくても、完全に安全を確保しておきたいぞ。
臭いの正体が死体……骨が原因の可能性もあるんだがな。
「ガイコツさんの言う通りですね。休める場所が試験官達が用意したとか、昔のダンジョンの名残なら良いんですが……罠の可能性もゼロじゃないので。そういうのを見破るのは……僕達の目で確認しましょう」
先にいたのはガキ共達。アイツ等が罠を仕掛けた可能性はゼロじゃないが、パイソンに襲われ、それどころじゃなかったはず。
その前……チェリオとキララは湖から探索者試験が始まったわけだが、その後に誰かが来たとしてもおかしくはない。
俺様の知識だと罠解除は盗賊が得意としている。チェリオは罠があった場合、キララにそれをさせたくなくて、言葉を濁したんだろうな。
「罠か……バーバラ、頼めるか?」
「……私!? お姉さんが罠に嵌ってもいいわけ!! サマナちゃんはどう思う!?」
バーバラも自身に振られるとは思ってなかったみたいだが、幽霊だから問題ないだろ? 毒や麻痺になったとしても関係ない。すでに死んでいるわけだからな。
「問題ないだろ? 幽霊に対しての罠なわけがないからな。一番安全に身代わりになれるだろ? サマナやチェリオにそれをさせるつもりなのか?」
「うっ!! そんな事言われたら、引き受けるしかないじゃないの。幽霊使いが荒いんだから。ちゃんと見返りは貰うからね。勿論、サマナちゃんからじゃなくて、アークから」
「それで気が済むのなら構わないぞ」
俺様が出来る事なんて限られてる。しかも、実際にするのはサマナになるとだろうからな。
「お姉さんばかり頼ってしまって、ごめんなさい。ガイコツさんにだけじゃなく、困った事があれば、私にも言ってくださいね」
「サマナちゃんが謝る事はないんだから。頼られる方がお姉さん的に嬉しいわけだし。気にしないでいいから。アークは違うからね」
バーバラも俺様が何を言うか把握しているな。何かを返す前にサササッと奥へとバーバラ単独で進んでいく。
「サマナさんの幽霊が調べに行ってくれたみたいですね」
チェリオも俺様達のやり取りを聞いてたのもあるが、松明だけが先に進んで行くわけだからな。バーバラが調べに先行したのは明らかなわけだ。




