松明を持つのは誰だ?
「時間的にも夕方ぐらいになりそうですね。それを込みで洞窟を調べます。洞窟はあそこです」
キララとラビを置いて、サマナとチェリオは洞窟に向かう。
「やっぱり、洞窟という事もあって、中は暗闇になってますね。明かりが必要じゃないですか?」
夕方が差し迫るのもあるが、奥にまで光が届かない。フォレストバットもそうだが、他に魔物を暗闇の中で戦闘するのは危険だ。
「松明はある事はありますが……サマナが持ってくれますか?」
チェリオの武器は弓だからな。ナイフもあるだろうが、フォレストバットみたいに飛ぶ相手には弓の方が良いだろう。松明を持てば、片手が塞がってしまうのが理由だろう。
「……ガイコツさん。構わないですかね?」
「それは……松明をサマナが持つ事か? それとも」
【ドクロフラッシュ】を使うのもありか。強烈な光を放ち、洞窟の中にいる奴等を驚かせて、外に出す。俺様の見せ所でもあるぞ。
……とはいえだ。魔法を一回使用してしまう上に、洞窟の奥にまで【ドクロフラッシュ】が届かないと意味がない。不発だったら、魔法の無駄使いだ。
先程の戦闘で二回使用したわけで、ここで使えば残り二回。夜も探索を続けるのなら、結構な痛手になるぞ。
「魔法を使うのはなしだな。フォレストバットもそうだが、洞窟には他に魔物がいるかもしれない。片手で俺様を使うのは難しいかもしれないが、攻擊はチェリオに任せるしかないぞ」
俺様を片手で持つのなら、攻擊する時は威力は弱くなるだろうな。
洞窟の縦幅、横幅の広さは結構ある。マッドベアラーの高さぐらい……それ以上はある。横幅も人が五人、六人は普通に並べそうだ。
俺様を振り回すぐらいは出来そうだが、片手だとスッポ抜けそうだ。松明の火も危ないぞ。
「魔物が複数いた場合、僕一人だけで相手にするのは厳しいかもしれません。やってはみますが」
「だったら、お姉さんが松明を持てばいいんだよね? そうすれば、サマナちゃんは自由に動けるでしょ。暗闇の中で一番目が見えるのはお姉さんだから」
二匹のパイソンが別の場所へ完全に移動したのを確認した後、バーバラはサマナがいる場所に戻ってきた。
夕方も迫り、夜が近付いている。幽霊のバーバラは元気になる。松明も持てるわけだ。
まぁ……松明を持つだけで、魔物との戦闘はしないだろうが、それでも十分助かる。
「大丈夫そうです。私も戦闘の手助けは出来そうなので、松明をかしてください」
「? ……分かりました」
チェリオは意味が分からないものの、サマナに松明を手渡した。それから、どういう反応になったのかは想像に任せる。




